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生産管理システムを徹底的にシンプル化することで、開発・製造部門のシステム利活用定着に成功

— 生産実績・原材料在庫のオンタイム共有化で歩留、品質への意識が向上

古藤工業株式会社様 外観

古藤工業株式会社様 導入事例


今日、厳しい競争に臨む製造業が経営資源を最大限に発揮するためには優れた生産管理システムの活用が必須。しかし現実には、多くの企業がシステムを利活用しきれずにいる。化学工業中間製品、粘着テープの開発・製造・販売において半世紀の歴史を持つ古藤工業(ふるとうこうぎょう)株式会社様は、生産管理システムのメニュー画面を製造部門に合わせて徹底的にシンプル化し、現場定着に成功した。更に製造歩留、生産効率、品質をよりいっそう向上させようとの意識も生まれてきた。1994年の採用後19年を経て、2代目、3代目と進化をとげた「GLOVIA smart 製造 PRONES」は、同社になくてはならない存在になっている。

[ 2013年6月26日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 製造業
ソリューション: 生産管理システム
製品: FUJITSU 統合業務ソリューション GLOVIA smart 製造 PRONES V20
【課題と効果】
1 誰もが使いやすいシステム環境を整えたい。 ハンディターミナル導入、各部門のシステムメニューを必要項目に絞り込むことでパソコンに馴染みのなかった人も積極的に使い始めた。
2 工場と本社間、工場内の各部門間におけるデータのやり取りを効率化したい。 製造部門で発生する生産実績、原材料在庫データが直接システムに入力されることで、各部門がオンタイムでデータを共有。本社からの確認の電話が激減した。
3 原材料在庫データ、歩留の精度を向上させたい。 システムをシンプル化することで、現場担当者が直接データ入力・管理できるようになり、より正確な生産実績、原材料在庫データが見える化され、ロットごとの歩留を把握するなど生産性および品質が向上した。

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システム導入の背景

化学工業中間製品からコンシューマー向け粘着テープまで幅広く手がける

古藤工業株式会社様(旧関東特殊材料製造株式会社)の設立は1940年。ゴム引き雨合羽を開発・製造し、企業基盤を構築。戦後、「練る(混合)」、「貼り合わせる(複合)」技術を機軸に据え、塩化ビニルコンパウンドをいち早く開発・生産・供給し、高度経済成長期のわが国におけるケミカル産業を力強く支えてきた。更に工業用の絶縁・防水・気密・養生・防食などの機能性粘着テープ、コンシューマー向け梱包用粘着テープ等の開発と製造・販売においても実績を上げている。

震災復興メッセージを掲載した印字テープ(デザインテープ)の写真

震災復興メッセージを掲載した印字テープ(デザインテープ)

生産実績、原材料在庫データをオンタイムで把握し一元化したい

同社は1994年、本社・工場間の情報共有強化を図ることを目的に、「使いやすい」、「分かりやすい」、「欲しい情報がすぐに取り出せる」シンプルな生産管理システムの再構築に取りかかった。従来のシステムは、操作に慣れた事務担当者以外には使いにくく、生産現場で書き込まれた日報データを紙ベースで受け取った事務担当者が、改めてキー入力するなど非効率的部分があった。また、2交替、3交替の24時間操業であったため、日報が上がってくるのは翌日。更に生産実績と原材料在庫の正確な数字を全員で共有するには月締め後の集計を待つというタイムラグもあった。求められていたのは、生産実績、在庫状況を一元化し全員が共有することで、製造部門の業務を効率的に運ぶ新たなシステムだった。

現場担当者が簡単に操作できる生産管理システムを重視

古藤工業株式会社 工場総務部 n-FLIC準備室 室長 金成健司氏の写真

金成 健司
古藤工業株式会社
工場総務部
n-FLIC準備室 室長

同社は、新システム構築に向けて同社社長を始めとするプロジェクトメンバーを結成。「FLIC」をキーワードに選定作業を進めた。メンバーの一員だった、同社工場総務部 n-FLIC準備室 室長の金成健司氏はこう語る。「キーワードの『FLIC』には、社名のFuruto、将来と未来を見据えたシステムのFuture、ネットワークでいわき工場と横浜本社間を結んで情報をやり取りするLan、Information、そして現場担当者も簡単に便利に操作できるConvenience、Communicationの意味が込められています。Windows95がリリースされる直前で、今のようにパソコンが身近な存在でない頃でした。当時としては思い切った考え方でしたが、方向性は正しかったと思います」。

2度にわたるバージョンアップを重ね、使い続ける理由

システムを業務に合わせることで製造現場に定着するシステムを構築

古藤工業株式会社 ジェネラル オペレーティングセンター 部長 菅野勝敏氏の写真

菅野 勝敏
古藤工業株式会社
ジェネラル オペレーティングセンター 部長

同社は1994年、富士通の「GLOVIA smart 製造 PRONES」を導入。その後、2003年10月に「GLOVIA smart 製造 PRONES V 3」(以下、「V 3」)へバージョンアップ。さらに5年にわたって運用を続けた後、2008年8月に「GLOVIA smart 製造 PRONES V 20 」(以下、「V 20」 )へバージョンアップをおこなった。

同社ジェネラル オペレーティングセンター部長の菅野勝敏氏は、「V 20」採用時を振り返ってこう語る。「まず何よりも現場の『分からないから使わない』、『使いづらいから使わない』状況を変え、パソコンに慣れない現場担当者が、『使ってみたい』と思えるシステムにできると判断したからです。そのためにはシステムをカスタマイズして業務に合わせる必要がありました。具体的には『V3』で導入したハンディターミナルをパソコンに替え、製造現場の担当者でも簡単な操作で生産実績や材料払い出し、先入れ先出しの在庫管理ができるようにしたのです」。

メニュー カスタマイズ機能に手応え

また同氏は、2008年8月の「V 20」へのバージョンアップをこう振り返る。「迷わずにバージョンアップを決めた大きな理由は2つ。第1の理由は、展示会などで他ベンダーのシステムと比較したところ、画面の見やすさにおいて『V 20』が群を抜いていたことです。第2の理由は、『V 20』のメニュー カスタマイズ機能。この機能を使えば、製造部門では製造業務に関するメニューだけを選んで表示できるのです。例えば事務担当者にとって重要な金額の項目は、製造部門には必要ありません。そういった項目をそぎ落とし必要最低限に絞り込むことで、一目見て分かる、入力しやすいシステムになると考えました。品質保証部門、生産計画部門も同様に、必要なメニュー項目に絞り込むことにしました」。

システム導入時のポイント

全部門がシステムを活用するための4つのポイント

「V 20」へのバージョンアップは、「シンプル運用」、「オンタイムのデータ把握」、「信頼性向上」、「スピードと効率アップ」にポイントを置いて進められた。それぞれ4つのポイントは相互補完的な関係にある。つまり製造部門を始め、データ発生部門においてデータ発生の都度、簡単にシステムに入力する環境を整えることで、「シンプル運用」が可能となる。それにより、従来Excelで個人的に管理されていた原材料や在庫データがオンタイムで共有され、各部門が「オンタイムでデータを把握」し情報の共有が進む。その結果、生産管理データの精度と信頼性が向上。更に会計システムのデータ連携部分での重複入力が排除され、作業は効率化。会計データの集計もスピードアップしていく、というわけである。

システムは現場が「便利だな」と実感することで定着していく

古藤工業株式会社 取締役 ジェネラル オペレーティングセンター 丹 由恭氏の写真

丹 由恭
古藤工業株式会社
取締役 ジェネラル オペレーティングセンター

本稼働に先立ち、SEのサポートによる操作研修を実施。部門ごとにパソコンの基本的取り扱い、データ入力の方法などのトレーニングが行われた。「V3」の導入以来、同社が重視してきた「パソコン操作に慣れない現場担当者にも使ってみたいと思えるシステムにしたい」という目標についても手応えがあったという。同社取締役ジェネラル オペレーティングセンターの丹 由恭氏はこう述べている。「50代、60代のベテラン層には、新しいシステムに対し、取っつきにくさを感じる人がいます。しかし自分の業務が楽になると、『システムは便利だな』と実感でき、ルールにそって積極的に使うようになります。原材料がどこにあるか、棚番からすぐに分かる。あるいはその在庫数量も簡単に確認できる、などが積極的な利用のきっかけになるようです」。

導入効果

オンタイムデータを全部門で共有化

「V20」による業務効率向上の一つは、製造部門と生産管理部門、本社購買部門の確認依頼電話が激減したことだという。従来、生産実績のデータ取りまとめは翌日。また原材料の在庫数量や入荷予定日・数量は、担当者がExcelで個人的に管理・把握していた。ベテラン担当者においては長年の経験と記憶によって把握され、部門全体で正確な数字として取りまとめられるのは月締め時だった。しかし「V20」が運用され積極的に利用されるようになり、製造部門はもちろん生産管理、購買部の誰もが、より正確な生産実績、原材料の在庫状況や入荷予定を、必要なときにいつでも確認できるようになったのだ。

システム利用が根づくにつれ、歩留向上への意識が高まった

また最近では各部門において、原材料の在庫データや歩留の、より高い精度を求める声も上がっているという。菅野氏は、「システムに対するスキルが上がり、『この在庫数値でこの製品をこれだけ作るなら、原材料は何日までに調達した方がよい』などと先読みするようになりました。また、日次の在庫数量はもちろん、計量誤差も見える化されたので、『従来の歩留設定値を見直した方がいい』など、問題点を提示してくるようにもなりました。最近ではロットトレース機能を使い原材料の歩留をロットごとに把握しています」と述べている。更に試作・開発においても同様の変化が見られるという。「今までは試作品の配合情報、歩留データは開発担当者個人のパソコン内にとどまっていました。それがシステムに取り込まれ一元管理されつつあります。当社の製品は材料比率が高いので、こうした情報の共有化で、競争力の高い製品を開発していこうとの気運も出てきました」(丹氏)。

今後の展開

システムに蓄積するデータを事業戦略立案に活用

同社は今後、スケジューラー機能の運用と活用を目指す。飛び込み受注にも素早く対応するため、定番品の生産スケジュールをやりくりしたり、営業担当者が容易に納期を確認できるようにするためだ。また蓄積データの活用にも力を入れていく。金成氏はこう語る。「『V20』をシンプルに運用することで、製造、品質保証、技術、経理、そして営業など全部門がシステムの機能を使うようになり、データが蓄積してきました。今後はこれらデータを資料化し、各部門で有効活用していくことになります」。その上で、丹氏は事業戦略立案への活用に期待を込める。「現在、中期経営計画を立案しています。当社としては今後、各種機能性工業製品、コンシューマー向け粘着テープなどの商流を組み合わせて事業をくくり、各事業において求められる経営資源を一元管理し、最適投入を図ってまいります。その情報把握ツールとして『V20』をうまく活用していく環境も整いつつあります」。

システム活用を定着させ、社員の意識を改革した同社は、「経営資源を最大限に発揮し、競争力向上を図ろう」と、さらなる改革を前進させている。

担当営業メッセージ

株式会社富士通マーケティング 首都圏営業本部神奈川支社 産業営業部 栗原広平の写真

株式会社富士通マーケティング
首都圏営業本部神奈川支社 産業営業部
栗原 広平

古藤工業株式会社様に生産管理システム「GLOVIA smart 製造 PRONES」をご採用いただきましたことにお礼申し上げますとともに、3世代にわたりご活用いただいていることを光栄に思っております。
導入当初から「シンプルで使いやすいシステムの構築」を課題として生産管理業務のスリム化を図るとともに、基幹データを有効活用して、組織を跨いだ業務全体の効率化を実現できたのは、古藤工業株式会社様の熱意とお力添えがあったからこそ実現できたものと実感しております。
古藤工業株式会社様を末永くご支援できるよう、安定したサービスを継続してご提供し、ベストパートナーとしてお役に立ち続けたいと思います。

担当SEメッセージ

株式会社富士通システムズ・イースト 産業ソリューション本部プロセス産業事業部 ライフサイセンス第一ソリューション部 中島秀夫の写真

株式会社富士通システムズ・イースト
産業ソリューション本部プロセス産業事業部
ライフサイセンス第一ソリューション部
中島 秀夫

今回のプロジェクトにて、当初掲げておりました4つのテーマ「スピード・効率UP」「オンタイムでの把握」「シンプルな運用」「信頼性向上」が無事実現でき、またそのお役に立てたことを大変嬉しく思います。
今回のプロジェクトにおける成功は、古藤工業株式会社様の前向きでかつ迅速な行動力の賜物だと感じております。
今回導入していただきましたGLOVIA smart 製造 PRONESは3代目となりますが、今後4代目、5代目とさらに継続してご利用いただけるよう「魅力的な提案」「継続的なサポート活動」等実施してまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

【古藤工業株式会社様 会社概要】
所在地 本社:〒241-0802 神奈川県横浜市旭区上川井町2235-7
いわき好間工場:〒970-1144 福島県いわき市好間工業団地12-1
代表者 佐藤 本一 氏
設立 1940年7月
資本金 1億円
従業員数 170名
事業内容 塩化ビニルコンパウンド、塩化ビニルプラスチゾル、防水用ブチルテープ他、各種機能性テープ、梱包用粘着テープの製造販売。
ホームページ 古藤工業株式会社様 ホームページOpen a new window

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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