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Fujitsu

Japan

グループのサーバ統合監視システムを全体最適化
リプレースで煩雑化とバージョン依存を一気に解消

JXアイティソリューション株式会社様 導入事例


JXグループのIT機能を担うJXアイティソリューションはグループ各社のサーバ監視について、監視業務の煩雑化によるコスト・工数の増大やバージョンの依存性、継続性の面で課題を抱えていた。
そこで、統合監視ソフトウェアを「FUJITSU Software Systemwalker Centric Manager」にリプレース。監視システムを再構築した結果、全体最適化によるコスト・工数削減、バージョン依存の解消、24時間365日継続監視を実現できた。

[ 2017年3月17日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 情報産業・通信
製品:
  • FUJITSU Software Systemwalker Centric Manager(ライフサイクル管理)
【課題と効果】
1 サーバ統合監視の工数とコストを削減したい 監視の全体最適化で運用コスト削減、属人化も防止
2 監視ソフトのバージョンに左右されず監視したい バージョン混在運用で柔軟な監視体制を実現
3 24時間365日無停止監視したい 冗長化運用で切り替え時間なしに監視を継続

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導入の背景

監視の煩雑化が進みコスト・工数が増大
全サーバのバージョン統一が必須

JXグループは日本屈指、また世界でも有数の「統合エネルギー・資源・素材企業グループ」であり、持株会社であるJXホールディングスと3つの中核事業会社から構成されている。
石油精製販売事業のJXエネルギー、原油・天然ガスの探鉱・開発事業のJX石油開発、銅鉱山開発から非鉄金属の製錬事業、下流の電子材料までを事業分野とするJX金属の中核事業会社3社がグループの柱。JXアイティソリューションはJXグループのIT機能会社であり、グループ会社のシステム開発・保守・運用業務を担う。

JXアイティソリューション株式会社 執行役員 システム基盤部長 松本 隆二 氏の写真
松本 隆二
JXアイティソリューション株式会社様
執行役員 システム基盤部長

同社 執行役員 システム基盤部長 松本 隆二 氏は「JXグループは東燃ゼネラル石油グループとの経営統合から3年以内を目標に、さまざまな情報の集中管理、経営の可視化やグローバル事業展開への対応などを狙い、グループ企業向けの新たな統合基幹業務システムの構築を計画しています。また、SOC(Security Operation Center)を立ち上げるなど、セキュリティ体制の強化にも注力しています」と語る。

同社では、グループ各社のサーバ約600台を監視している。
監視対象のサーバはさまざまなベンダーの製品およびOSが混在。2002年に構築した従来の統合監視システムはいくつか課題を抱えていた。

まず、監視業務の煩雑化に起因する課題である。
これまで監視ソフトウェアはシステムごとに導入してきた結果、さまざまな種類が乱立し、それらを海外ベンダー製監視ソフトウェアで統合して監視する複雑な構成であった。
同社 システム基盤部副部長 田村 孝夫 氏は「監視定義は各サーバ上で保持していたため、編集も各サーバ上で行わなければならないなど、煩雑化した監視定義により運用コストや作業負荷が増大していました。その解決のため、監視定義を一元化する必要がありました」と振り返る。
また、従来の統合監視ソフトウェアは習得が難しいため、担当者が限られてしまい、属人化を招いていた。

JXアイティソリューション株式会社 システム基盤部副部長 田村 孝夫 氏の写真
田村 孝夫
JXアイティソリューション株式会社様
システム基盤部副部長

JXアイティソリューション株式会社 システム基盤部 運用管理グループ グループマネージャー 八重樫 範男 氏の写真
八重樫 範男
JXアイティソリューション株式会社様
システム基盤部 運用管理グループ グループマネージャー

バージョンの問題にも直面していた。
従来の統合監視ソフトウェアはマネージャーとエージェントでバージョンをそろえなければならなかった。
「あるサーバでOSのバージョンアップやパッチ適用に伴ってエージェントをバージョンアップすると、残りのサーバもすべてバージョンアップが必須になり、ライセンスや作業のコストが多くかかる。しかも、全サーバのバージョンアップには約8ヶ月も要し、バージョンアップをしたくてもリスクの観点でできない状況が何度かありました」と同社 システム基盤部 運用管理グループ グループマネージャー 八重樫 範男 氏は明かす。

監視の継続性でも悩んでいた。
監視対象のシステムでは24時間365日の稼働と監視が求められる。
同社 システム基盤部 運用管理グループ シニアエンジニア 大橋 和浩 氏は「従来の統合監視システムはアクティブ / スタンバイのクラスタ構成にしており、障害発生時の待機サーバへの切り替えにはどうしても1時間ほど要していました」と話す。

JXアイティソリューション株式会社 システム基盤部 運用管理グループ シニアエンジニア 大橋 和浩 氏の写真
大橋 和浩
JXアイティソリューション株式会社様
システム基盤部 運用管理グループ シニアエンジニア

導入のポイント

異なるバージョンのエージェント混在が可能なSystemwalker Centric Managerを採用

2015年、従来の統合監視システムのインフラの更新を迎え、統合監視ソフトウェアのバージョンアップが不可避となったことを契機に、統合監視システムのリプレースに着手した。
複数の製品を比較検討し、Systemwalker Centric Managerを採用した。

「異なるバージョンのエージェントが混在したまま運用可能な点が大きな魅力でした。監視対象サーバは幅広いハードウェアやOSに対応し、親和性が高いこともあわせ、次回のサーバ更新以降も長期にわたって継続して利用でき、インフラ費用や導入工数を削減できます」(田村氏)


ENEOSサービスステーション

さらにはアクティブ / アクティブの"両現用"の冗長化構成をサポートしており、切り替え時間が発生しないこともポイントとなった。
また、目的の監視を行うために、従来の監視ソフトウェアは複数製品で構成する必要があったが、Systemwalker Centric Managerは1製品で対応できる、この点も評価した。
操作性についても、例えばメッセージのフィルタリング設定は従来の監視ソフトウェアが独自形式で難しいのに比べ、標準的な正規表現で行えるなど、わかりやすさも採用の後押しとなった。

安心感についても、「Systemwalker Centric Managerは国産ソフトウェアです。既に基幹システムの一部で導入しており、10年以上使用してきた実績、障害時の対応の早さなど、信頼できます」と述べる八重樫氏。他に導入・運用コストなども含め、総合的に判断して採用を決めた。

システム概要

監視サーバを両現用の冗長化構成に変更
切り替え時間なしで24時間365日継続監視

2015年5月から構築を開始し、11月にカットオーバー。以降、監視対象のサーバへのエージェント入れ替えを順次進めた。
「Systemwalker Centric Managerはメッセージ連携やSNMPなどで既存の他社製監視システムとも連携が可能なため、段階的に切り替えできるのも助かります」(大橋氏)。

監視サーバは従来のクラスタ構成から、正副2台を両現用で運用する冗長化構成に変更した。
「1台が障害で停止しても、切り替え時間をかけずにもう1台で監視を継続できるようにしました」(八重樫氏)。


石油開発事業

DR(ディザスタリカバリ)サイトの監視サーバは自社資産ではなく、富士通のサービスを利用して遠隔地に用意した。
松本氏はこれら富士通のソリューションを「SEが経験やノウハウを活かして、最適な監視システムを提案してくれました」と評価する。

JXアイティソリューション株式会社様導入事例 システム概要図
【JXアイティソリューション株式会社様導入事例 システム概要図】

導入効果と今後の展望

監視定義の一元化などで工数・コストを削減
バージョンに縛られずインフラ更新が可能

同社はSystemwalker Centric Managerの導入によって、従前の課題を解決できた。
「JXグループのすべてのサーバを統合監視可能となりました。各サーバの監視定義はSystemwalker Centric Managerで一元管理できるなど、システム監視の全体最適化を達成し、運用コスト削減や作業負荷軽減を実現できました」と田村氏は強調する。加えて、メッセージのフィルター設定など操作や設定がわかりやすく、どの担当者でも使えるため、業務の属人性を排除できた。

バージョンの問題も解決できた。
「エージェントのバージョンを混在して運用できるようになりました。そのため、従来のようにすべてバージョンアップする必要がなくなり、ライセンスや作業のコストを必要最小限に抑えられます」と八重樫氏は目を細める。


金属精錬事業

その結果、監視対象サーバのOSのバージョンアップやパッチ適用をタイムリーに実施可能になったことも、システムの安定稼働やセキュリティなどの面で高く評価できる。
「今までやりたくてもできなかったマネージャーのバージョンアップに取りかかれるようになりました。次回以降のサーバ更新後も長期にわたって継続利用できる監視システムを構築できました」(松本氏)。

監視の継続性についても、「監視サーバを両現用の冗長化構成に変更したことで、従来のクラスタ切り替えによる停止は発生しなくなり、切り替え時間なしで24時間365日の継続監視が可能となりました」(大橋氏)と課題を解決した。

今後は監視システムと連動させたインシデント対応の自動化や、ジョブ管理など監視以外でのシステム保守運用最適化などを構想している。
「富士通にはこれからも良きパートナーとして、JXグループのシステムのグランドデザイン、環境変化や時代の潮流に乗った提案を期待しています」と松本氏は期待を語った

JXアイティソリューション株式会社様と富士通営業 / SE
JXアイティソリューション株式会社様と富士通営業 / SE

【JXアイティソリューション株式会社様 概要】
社名 JXアイティソリューション株式会社
本社所在地 神奈川県横浜市中区桜木町1-1-8
設立 2003年4月1日
資本金 4.9億円
代表取締役社長 社長執行役員 内田 悟
従業員数 164名(2016年4月1日現在)
事業概要 サービスステーション「ENEOS」をはじめ、JXグループ各社の事業のシステム開発・保守・運用。JXグループは2017年4月に東燃ゼネラル石油グループとの経営統合を予定しており、そのシステム対応も進めている。
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