機能説明
Interstage SIPnet Application Container
Webと音声の融合を実現したSIP対応のアプリケーション開発・実行環境です。 Interstage SIPnet VoiceXML Server連携により、業務システムに音声機能をアドオンすることで、業務の効率化、生産性と安全性の飛躍的な向上を実現します。
SIP Servletコンテナの提供
Webアプリケーションの業界標準技術であるHTTP Servletと非常に高い親和性をもつSIP Servletコンテナ、およびAPIを提供しています。アプリケーション開発者は、HTTP Servletの実行環境と同様な枠組みでSIPアプリケーションを開発することができます。
SIP Servlet APIを使うことでVoIP、インスタント・メッセージ、プレゼンスなど、双方向リアルタイムコミュニケーションを実現するアプリケーションが開発・実行できます。
また、情報(HTTP)と通信(SIP)のセッション管理を統合し、情報・通信どちらからでも統一的に制御することができるため、Webと音声の連携アプリケーション開発が容易に実現できます。
SIPサーバ機能
RFC3261に準拠したSIP/SIMPLEサーバ機能を提供しています。RFC3261に準拠したSIPクライアントやSIPサーバと容易に接続が可能です。また、位置情報を登録/更新/参照するレジストラ機能と位置情報をユーザー単位に格納/管理するロケーションサーバ機能を提供しています。
セキュリティ機能
Webアプリケーション向けには多くのセキュリティ機能が提供されており、高いセキュリティがすでに実現されています。それと同様に通信系サービスのセキュリティ機能を強化するために、ユーザー認証およびSIPによるアクセス制御の機能を提供しています。 トランスポートにTLSをサポートし、SIPSスキームに対応しています。テキストベースで情報交換されるSIPが持つ脆弱性に対応しています。
運用監視機能
システムに異常(異常終了)が発生しても人手を介することなく業務を再開することができます。一時的な過負荷によるサービスの停止を自動的に検知および復旧できるため、システム停止後の復旧時間を最小に抑えることが可能です。
IP-PBX連携機能
Interstage SIPnet Application Containerでは、富士通のIPテレフォニー製品(注1-1)CLシリーズと連携し、IP電話接続機能を提供します。在籍情報に応じた着信拒否サービスなど、従来のIP電話サービスに高い付加価値サービスを提供することができます。
(注1-1) 富士通独自の高い音声技術を搭載し、モバイル環境への適用やアプリケーション連携を実現します。
IPCOM連携機能
Interstage SIPnet Application ConatinerにおけるIPCOM連携機能は、SIP呼制御において、処理集中によるレスポンス低下を防ぐと同時に、サーバ故障時には故障サーバを切り離して運用するため、レスポンスと業務の安定運用を保つことができます。
開発環境
Interstage Studioにプラグインとして組み込んで動作する開発環境(SDK)を提供します。SIP Servletウィザードによるソースコードの自動生成機能、リモート配備機能を提供しています。また、ステップ実行によるSIPアプリケーションのデバッグを行うことができます。
Interstage SIPnet VoiceXML Server
高精度で高品質なSIP対応音声対話サーバです。 VoiceXML 2.0に対応しており、音声アプリケーションをXMLベースで容易に実装することが可能です。
SIPユーザーエージェント機能
Interstage SIPnet VoiceXML Serverは、SIPによるVoIP着信およびVoIP発信ができるように、SIPユーザーエージェントとして振舞います。利用者端末との接続制御機能、RTP(Real-time Transport Protocol)(注2-1)を用いた通話音声の制御機能、VoIP着信するために必要な利用者情報(電話番号、SIPアドレス、IPアドレス)の登録機能、認証機能を提供します。
(注2-1) RTP(Real-time Transport Protocol): 音声や映像をストリーミング再生するための伝送プロトコルです。IETFにおいてRFC1889として規定されています。
音声対話機能
VoiceXML2.0に準拠したVoiceXMLインタプリタを提供します。VoiceXMLインタプリタによってVoiceXMLドキュメントを解釈し、音声対話に必要な音声処理機能を制御します。業務サービスの開発者は、VoiceXMLドキュメントを記述するだけで、音声対話サービスを作成することができます。 VoiceXMLインタプリタは、VoiceXMLドキュメントの記述に従って、テキストメッセージから音声を合成し、合成音をユーザーに聞かせます。また、VoiceXMLドキュメントの記述を基に音声認識処理の開始および停止を制御できます。音声認識によって認識された結果は、テキストメッセージとして扱われ、音声対話の分岐などの対話制御に利用できます。その他、ユーザー音声の録音、VoiceXMLドキュメントに記述されている転送先ユーザーへの転送を行うことができます。
マルチサービス機能
利用者からのVoIP着信時の条件で、利用するVoiceXMLドキュメントを選択できます。
1つの音声対話システムで複数の音声対話サービスを提供できます。
- 着信時のSIP端末のURLごとにVoiceXMLドキュメントを用意する方法
- 着信時のSIPメッセージの拡張ヘッダ・フィールドにVoiceXMLドキュメントを指定する方法