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基幹システムの全社端末1,000台を3カ月でWindows7へ移行Citrix XenApp™基盤でVisual Basicの資産継承、セキュリティの強化へ

リコーリース株式会社様 受付写真

リコーリース株式会社様 導入事例


取引先数40万社、年間契約数40万件、中小企業を中心に少額・大量契約を強みとする総合フィナンシャルサービス事業会社、リコーリース。同社は、リコーグループにおけるクライアント端末のWindows7対応に関する要請に応え、Citrix XenApp™(以下、XenApp)の活用により基幹システムの全社端末をわずか3カ月で移行完了。ハードウェアからXenApp、アプリケーションまで富士通の一元的なサポートが、短期間構築の成功に大きく貢献しました。今後、同社はシンクライアント化によるセキュリティ強化や業務継続性の向上に取り組んでいきます。

[ 2011年12月2日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 総合リース業
ハードウェア: ブレードサーバ PRIMERGY BX900
ソフトウェア: ・VMWare vSphere 4 Standard
・シンクライアントソリューション Citrix XenDesktop™ Enterprise Edition
・サーバOS MicroSoft WinServer 2008 R2 Enterprise
・MicroSoft Windows Server 2008 R2 Remote Desktop Services
【課題と効果】
1 基幹システムの全社端末を短期間でWindows7へ移行したい XenAppの活用によりVisual Basic資産を継承しながら3カ月で全社端末1,000台をWindows2000からWindows7へ移行完了
2 短期間構築を成功に導くためにプロジェクト管理の一元化を図りたい ハードウェアからXenApp、アプリケーションまで富士通がプロジェクト全体のマネジメントを担当。技術と人の両面のサポートで短期間構築に貢献
3 将来的にはシンクライアント化によりセキュリティや業務継続の強化を図りたい XenApp基盤の確立により、端末にデータが残らないシンクライアント化実現の基礎構築へ。セキュアな環境のもと外出先や自宅などでも同じPC環境で業務継続が可能に

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導入の背景

基幹システムの全社端末を短期間でWindows7へ移行

リコーリースの取引先数は約40万社、そのうち98%が中小企業のお客様です。円高や資源価格の高騰に加え、東日本大震災の影響により先行き不透明な経済状況にあって、被災企業はもとより日本経済の迅速な復興に果たす同社の役割は大きく広がっています。
同社は、リース・割賦と、集金代行サービスなどお客様の業務効率化をサポートする金融サービスの2つの事業を軸とする総合的なフィナンシャルサービス事業会社です。リース製品ではリコー関連の取り扱いが約5割、その他、医療機器、産業工作機械など重点分野を絞って付加価値の高いサービスを展開。また、カーボンオフセットリースといったお客様の環境負荷削減の取り組みを支援するサービスも提供しています。
同社の強みは、中小企業を中心に年間契約数40万件の少額・大量契約によってリスクの分散化を実現し、優良な営業資産を形成している点です。企業基盤の安定性は国内外の第三者機関による高い格付けにもあらわれています。日々の膨大な契約業務を高効率、高品質で処理するためにはICTの活用が不可欠です。

「リース関連を処理する基幹システムは、開発プログラムが380万キロステップという大規模なもので、現在も改善を繰り返しています。2010年5月に、リコーグループ全体のセキュリティ強化を目的に、クライアント端末のWindows7対応への要請がありました。当初の目標は同年9月末まで。問題は、基幹システムの全社端末側のオンライン画面がVisual Basic6.0でつくられていてWindows7では動かなかったことです」と、同社 情報戦略部 情報システム室 室長 大淵高明氏は振り返ります。

リコーリース株式会社 大淵 高明 氏の写真
大淵 高明
リコーリース株式会社
情報戦略部
情報システム室 室長

導入のポイント

XenAppの採用はVisual Basic6.0資産の継承、発展性がポイントに

Visual Basic6.0資産をWindows7で動かすことは、Microsoft .NETにコンバージョンすることで可能です。しかし、大規模なアプリケーション改修を伴うことから数ヶ月での対応は不可能でした。「今回のプロジェクトは3つのステップを踏むことにしました。第1ステップで、Windows7に移行しながらも仮想化技術の活用によりVisual Basic6.0資産の延命を図る。第2ステップで、Visual Basic6.0資産のMicrosoft .NETへのコンバージョンを完了させる。第3ステップで、シンクライアント化し端末側にデータが残らない環境を確立しセキュリティの強化を図っていく」(大淵氏)。
同社では複数の仮想化ソフトウェアを検討し、コストと性能のバランスや運用管理面、セキュリティを確保した上でのモバイル環境の活用といった発展性からXenAppの採用を決断。XenApp基盤の構築パートナーの選択では、短期間構築が重要なポイントとなりました。

リコーリース株式会社 野田 拓也 氏の写真
野田 拓也
リコーリース株式会社
情報戦略部
情報システム室 係長

「XenApp基盤はハードウェア、仮想化環境、その上で動くアプリケーションという構成になります。移行の段階で問題が発生したとき、原因究明のために問題を切り分けてじっくりと取り組む時間的な余裕はありません。プロジェクト全体を一元的にサポートできる総合力と技術力、そしてXenAppの豊富な実績、Visual BasicのXenApp対応の経験もあるということで富士通を選択しました」と、情報戦略部 情報システム室 係長 野田拓也氏は語ります。
今回、短期間構築を実現するために、アプリケーションの移行とプロジェクト全体のマネジメントは富士通、インフラの構築は伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、両社の協業でプロジェクトは進められました。

富士通による技術と人の両面からのサポートが短期間構築の実現に貢献

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仲谷 透
リコーリース株式会社
情報戦略部
情報システム室 係長

同社の根幹を担うシステムの移行プロジェクトであるため検討や計画を綿密に行う必要があり、実際のキックオフは2010年12月、納期は2011年2月末、実質3カ月に満たない短期間構築となりました。
「仮想化技術の活用によりアプリケーションの改修はほとんどありませんでした。問題は、仮想環境上で動かしたときにどの程度、不具合がでるのか。時間がないため、すべてのアプリケーションの動作検証は行えません。テストのポイントを絞り、重要度の高いアプリケーションから実施するなどの工夫をしました」と、情報戦略部 情報システム室 係長 仲谷透氏は語ります。

テストによって不具合も発見しました。その対応について仲谷氏はこう続けます。「富士通のSEとCitrixの技術者の連携が早期解決のポイントになりました。また、問題が発生したためサーバOSをWindows2003 Enterprise EditionからStandard Editionに変更しましたが、富士通に全体をマネジメントしてもらっていなかったら、原因究明に多くの時間を要したと思います」。
短期間構築の成功のポイントについて「当社、富士通、CTC、Citrixと、複数社にまたがるプロジェクトでいかに円滑なコミュニケーションを図っていくか。プロジェクトの情報共有を実現するために富士通のプロジェクト管理ツールを活用しました。また、多くの関係者間の調整役として、富士通がアサインしたプロジェクトマネージャーの働きも大きかったですね。技術と人の両面から富士通にはサポートしていただきました」と、野田氏は語ります。

導入効果と今後の展望

わずか3カ月間で移行完了、今後、セキュリティや業務継続性の強化へ

XenApp基盤は計画通りに2011年2月末に本稼働。XenApp基盤の中核には同社で導入実績があったブレードサーバPRIMERGY BX900が15枚、仮想OSが52サーバ、その上で全国の拠点で利用している約1,000のクライアント端末が動いています。「今回、1,000人が同時にアクセスした場合でもレスポンスが低下しないようにネットワークの構成を見直しましたが、Visual BasicのXenApp対応でもレスポンスは全く問題にならないと実感できました」(野田氏)。
XenAppの導入効果について「通常2年くらいを要する全社端末のWindows7への移行を、業務継続性を確保しながらわずか3カ月で実現できたという点がまず大きな導入効果です。また、IFRS(国際財務報告基準)対応がまだはっきりしていない時期に、アプリケーションの改修を行うべきかどうか。どのように状況が変化しても柔軟に対応できる選択肢が広がったということもメリットですね」(大淵氏)。

リコーリース株式会社様導入事例のシステム概要図です。

今後の展開について「シンクライアント化して端末にデータを残さない環境をつくることは重要なテーマです。セキュリティを確保した上で、外出先でのモバイルワークや在宅勤務による業務継続性の向上、また外部スタッフの活用など事業戦略の変化にも柔軟に対応できます。富士通にはこれからもフットワークの良いサポートや先進的な提案をお願いしたい」と、大淵氏は語ります。
付加価値の高いサービスの提供により、お客様企業とともに成長を続けるリコーリース。日本経済の活性化に貢献する同社の取り組みを、富士通はこれからも総合力と技術力で支援してまいります。

リコーリース株式会社の皆様の写真
リコーリース株式会社 情報戦略部 情報システム室の皆様

【リコーリース株式会社様 概要】
所在地 東京都江東区東雲一丁目7番12号
設立 1976年(昭和51年)12月
資本金 78億9,686万円(2011年3月31日現在)
従業員数 894名(連結)、744名(単体)(2011年3月31日現在)
事業内容 総合リース業
ホームページ リコーリース株式会社 ホームページOpen a new window

【導入事例(PDF版)】

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