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Japan

モバイルワーカー向けクラウド型サービスの基盤を構築、運用話題の「モバイルセキュアデスクトップ」のサービス全体を支える

株式会社NTTドコモ様 外観写真

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ) 様 導入事例


日本屈指の携帯電話事業者であるエヌ・ティ・ティ・ドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山田隆持、以下NTTドコモ)。同社では、次世代通信サービスの登場によるネットワークの高速化や広帯域化など、モバイルワーカー向けクラウド型サービスを行う環境が整ってきたことを受け、2011年2月に「モバイルセキュアデスクトップ」の提供を開始しました。クラウド基盤の構築パートナーには構築から運用までを担う総合力や、クライアント仮想化ソフトウェアの豊富な実績などから富士通を選択。サービス開始後、大きな反響が寄せられています。今後、モバイルセキュアデスクトップのクラウド基盤は利用者の拡大に合わせて柔軟に拡張され、全国のモバイルワーカーを支えていきます。

[ 2011年4月28日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 携帯電話事業
ハードウェア: ブレードサーバ PRIMERGY BX922、ストレージETERNUS DX90、ETERNUS NR1000 F3140
ソフトウェア: クライアント仮想化ソフトウェアCitrix XenDesktop
(XenAppの機能とProvisioning Servicesの機能を主に活用)
【課題と効果】
1 セキュアで拡張性に優れたクラウド基盤を構築したい ブレードサーバ「PRIMERGY」とストレージ「ETERNUS」を中核に、仮想化ソフトウェア(VMware vSphere)を導入、拡張性に優れたセキュアなクラウド基盤を実現
2 基盤構築パートナーには構築から運用までの一元的なサポート、短期間構築を求めたい クライアント基盤の構築、運用はもとよりライセンススキームの構築も含め、富士通がサービス全体を支援。大規模プロジェクトにも関わらず約8カ月という短期間で構築。
3 狭帯域でも快適な操作性と使いやすさを実現したい デスクトップ環境と利用者端末間のやりとりを差分のみで行えるシトリックス社製品を採用。またサービス画面の設計、構築も富士通がサポートしユーザビリティを徹底追求。

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導入の背景

2011年2月、モバイルワーカー向けクラウド型サービスの提供を開始

iモード、FOMA、そして次世代通信方式LTEを活用した接続サービスXi(クロッシィ)と、先進の通信技術やサービスを駆使し、日本のモバイルの進化を支えるNTTドコモ。同社は、企業理念「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」のもと、さらなる成長と社会への新たな価値提供を目指し、2020年企業ビジョン「スマートイノベーションへの挑戦」を掲げ、さまざまな取り組みを進めています。

株式会社NTTドコモ 森山 浩幹 氏の写真
森山 浩幹
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤
担当部長

その一環として2011年2月、ワークスタイルの変革を推進するモバイルワーカー向けクラウド型サービス「モバイルセキュアデスクトップ」の提供を開始しました。「モバイル環境でのクラウドの活用は、狭帯域が大きなハードルとなっていました。しかし、ネットワークの高速化や、より高速かつ安定したインターネットサービスを可能にするXi(クロッシィ)の登場など環境面が整ってきたことを受け、クラウド型サービスの実現に向けたプロジェクトを2009年5月にスタートさせました」と、ソリューションビジネス部 ソリューション基盤 担当部長 森山浩幹氏は振り返ります。
同プロジェクトでは現在だけでなく近未来のソリューションを見据えることを重視しました。「クラウド型サービス事業全体の観点から、ニーズの変化やグローバル競争力の強化などに対応できる拡張性、柔軟性に優れたセキュアなクラウド基盤をつくることが大切でした。基盤の構築とサービス提供に向けた取り組みを並行して進めていきました」(森山氏)。

新基盤を活かしたサービス

生産効率向上とセキュリティ対策強化を実現するモバイルセキュアデスクトップ

モバイルセキュアデスクトップは、堅牢なNTTドコモのデータセンター内にあるデスクトップ環境を、パソコン、シンクライアント端末、タブレット端末から利用できる仮想デスクトップサービスです。端末にデータを残さず情報漏洩リスクを抑えつつ、どこでも同じデスクトップ環境を利用でき、運用管理の手間やコストの削減にも貢献します。

株式会社NTTドコモ 吉富 千紗 氏の写真
吉富 千紗
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤サービス推進担当

仮想デスクトップサービスに着目した背景について、サービス推進担当 吉富千紗氏は次のように話します。「モバイルの観点で解決が急務な経営課題の1つは、外出先でいつでもどこでも安心してパソコンを使って仕事ができることではないかと。個人情報保護法の施行などによって情報セキュリティの意識が高まる中、約7割の日本の企業がパソコンの持ち出しを制限しています。しかし一方では、過剰なセキュリティ対策に多くのビジネスマンが困っているというのが現状です。生産効率向上とセキュリティ対策強化の両方を実現する。それがモバイルセキュアデスクトップの目的です」。

株式会社NTTドコモ 近藤 安徳 氏の写真
近藤 安徳
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤企画担当

同プロジェクトではモバイルセキュアデスクトップについて1年間、検討を重ねました。「利用者の視点が大切ですから、検証環境をつくってモニター調査を行いました。課題となったのはモバイル環境での利用を考慮し、ネットワークが狭帯域の場合もサクサク動作する快適な操作性を提供することです。この課題は、デスクトップ環境と利用者端末間のデータのやりとりを差分のみで行えるシトリックス社製品をクライアント仮想化ソフトウェアに採用することで解決しました」と、企画担当 近藤安徳氏は語ります。

導入のポイント

基盤の構築から運用までサービス全体をサポートできる総合力で富士通を選択

同社では、市場動向やモニター調査の結果などをもとに要件定義をまとめ、クラウド基盤構築パートナーの選定に入りました。「既存のプロダクトを組み上げてサービスを実現するソリューション力や、構築から運用までを担う総合力を大きな評価ポイントとし、シトリックス製品の導入実績、短期間構築への対応力など、多角的に検討して富士通を選択しました」と、管理担当 戸田卓氏は語ります。

モバイルセキュアデスクトップは、Windows環境をそのままサービスとして提供し、インストールの手間もなくアカウントとパスワードですぐに利用できます。こうしたサービスを実現する上で欠かせないのがライセンスの整備です。「クラウド時代のライセンスのあり方について、各ソフトウェア会社で対応できていないのが現状です。流通会社としての顔も持つ富士通とタッグを組んでライセンスの整備も進めています」と、企画担当 今野貞樹氏は話します。

日常業務で使うためには、ユーザビリティも重要です。「ドコモが独自に開発したWEBアプリケーションであるストレージサービスでは、画面デザインや各種管理機能の設計、開発も富士通にお願いしました。いろいろと難しい要望も出しましたが、迅速に対応していただき、タイトなスケジュールの中でも使いやすさを徹底追求できました」と、サービス開発担当 田野口裕一氏は語ります。

株式会社NTTドコモ 戸田 卓 氏の写真
戸田 卓
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤管理担当

株式会社NTTドコモ 今野 貞樹 氏の写真
今野 貞樹
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤企画担当

株式会社NTTドコモ 田野口 裕一 氏の写真
田野口 裕一
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤サービス開発担当

2010年7月に構築フェーズに入り約8カ月間という短期間で構築。クラウド基盤は、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX922」、ストレージシステム「ETERNUS DX90」、「ETERNUS NR1000 F3140」を中核に、クライアント仮想化ソフトウェアにシトリックス社の「Citrix XenDesktop」、仮想化ソフトウェアを採用し、拡張性に優れたセキュアなマルチテナント環境を実現しています。プロダクトは利用者の信頼に応えるべく定評のある製品を採用し、ブレードサーバの集積率や運用管理ツールの充実、ストレージの重複排除など機能面も評価されました。

株式会社NTTドコモ様 システム概要図

導入効果と今後の展望

サービス開始後、大きな反響、利用シーンも拡大

サービス開始後、大きな反響が寄せられています。その理由は、モバイルセキュアデスクトップならではのメリットにあります。たとえば1アカウントから導入可能、Microsoft Officeやメールソフト、ウイルス対策ソフトなどが標準搭載。また、ファイルのアップロードやダウンロード、アドレス帳管理などができるストレージサービス、万一紛失の際も遠隔ロックですぐにアカウントの停止が行える管理WEBも標準機能とし、優れたコストパフォーマンスを実現しています。

「外出先や複数拠点でモバイルワーカーが活用する以外に、クラウドを本格的に導入する前にトライアルを目的として導入したいというお話も多くいただいています。また、在宅医療、小規模オフィス、学校など、従来、利用数とコストの兼ね合いで導入できなかった領域でも活用が検討されるなど利用シーンも大きく広がっています」と、企画担当 担当課長 森靖氏は話します。
今後の展望について森山氏は「今回のようなソリューション、モバイルクラウドは、日本のクラウドの未来を支えていくものと信じています。パソコンは購入するものではなくサービスとして利用する時代へ、未来型のパソコンとしてモバイルセキュアデスクトップの事業拡大はもとより、さらなるサービス展開に向け、富士通には一層の協力をお願いします」と、将来を見据えて語ります。
モバイルのもつ無限の可能性を拓くNTTドコモ。そのあくなき「変革とチャレンジ」を、富士通はこれからも先進技術と総合力で支援いたします。

株式会社NTTドコモ 森 靖 氏の写真
森 靖
株式会社NTTドコモ 法人事業部
ソリューションビジネス部
ソリューション基盤・クラウド基盤企画担当
担当課長

株式会社NTTドコモの皆様の写真
株式会社NTTドコモ 法人事業部 ソリューションビジネス部の皆様

【株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ) 様 概要】
所在地 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー
資本金 9,496億7,950万円(2010年3月31日現在)
営業開始日 1992年7月1日
従業員数 11,053名(当社グループ22,297名)(2010年3月31日現在)
主な事業内容 携帯電話事業
株式会社NTTドコモ様のロゴ
ホームページ NTTドコモ ホームページOpen a new window

【導入事例(PDF版)】

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