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【特別企画:@IT転載記事】
オールフラッシュストレージは「速い」だけでは不十分:
デジタルトランスフォーメーションに不可欠な「データ基盤の新要件」とは?

IoT、X-Techトレンドに象徴されるように、「多種多様な大量データをビジネス価値に変える」デジタルビジネスが国内でも活発化している。これに伴い、“価値を支えるデータ基盤”としてオールフラッシュストレージの導入企業が急速に増えている。だがデジタルビジネスで求められるのは「処理のスピード」だけではない。ではデジタルトランスフォーメーションを推進する上で不可欠となる「データ基盤の新たな要件」とは何か?

ビッグデータ/IoT、AIで変わる、データ基盤の常識

テクノロジの目覚ましい進化は、私たちの生活を急速な勢いで変えつつある。クラウドやモバイルの普及により、時間や場所に縛られることなく、いつどこにいても求める情報に触れたり、商品を購入したり、友人や家族と交流したりすることができる。そしてビッグデータや人工知能(AI)、IoTといった技術の進歩は、私たちの生活にさらに変化をもたらし、それこそSFから飛び出してきたかのようなITサービスが次々と実用化されている。

こうした「デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)」の波は、ビジネスにも多大なインパクトを与えつつある。これまで企業にとってテクノロジは、「業務効率化や生産性向上、コスト削減を実現するためのもの」だった。しかし昨今は、テクノロジの力を使って“これまで思いも付かなかったような利便性”を実現したサービスが次々と生まれ、“各業種の既存の常識”が刷新されつつある。テクノロジの進化と人々のニーズの変化に合わせて、ビジネスもどんどん変えていく必要があるのだ。

ただそのためには、企業のITシステムもデジタルトランスフォーメーション時代にふさわしいものに進化させていく必要がある。富士通 エンタプライズシステム事業本部 事業企画統括部 シニアディレクター 荒木純隆は、特にデジタルデータ管理の領域では「これまでにない要件」が求められるようになってくるという。

「ビッグデータやIoT、AIといった技術を活用するためには、膨大な量の多種多様なデータを集めて処理する必要があります。従って、データの特質・用途ごとに最適なストレージ基盤を用意し、効率的にデータを管理できることが、デジタルトランスフォーメーション時代のITインフラの必須条件だといえるでしょう」

荒木純隆
富士通 エンタプライズシステム事業本部 事業企画統括部 シニアディレクター

時代は“フラッシュファースト”。多くの企業がオールフラッシュを選択

こうした中、まさにデジタルトランスフォーメーションを推進するための大きなカギと目されているのが、オールフラッシュストレージだ。その名の通り、全ての記憶容量をフラッシュディスクで実装したストレージ装置であり、従来のようなHDDで構成されたストレージ装置と比べると、圧倒的に速いスループットを実現する。

SSDをはじめとするフラッシュディスクは、HDDと比べて桁違いに速いI/O性能を発揮することは以前から知られていた。しかしSSDは容量単価が高く、「高速アクセスが必要な一部のデータのみを格納する」といった限定的な利用がほとんどだった。

それが近年、SSDの容量単価が急速に下落したことで、HDDとの価格差が実質的にほぼなくなり、全ての記憶容量をSSDで実装したオールフラッシュストレージ製品が各ベンダーから次々と提供されるようになった。同時に、前述のような経営環境を受けて「多種多様な大量データを迅速にさばく」ことの重要性が多くの企業に認識され、“フラッシュファースト”の考え方の下、オールフラッシュを選択する企業が急速に増えている状況だ。

「事実、ここ1年ほどの間で、オールフラッシュを前提としたストレージ製品の案件が一気に増えました。オールフラッシュ製品の導入目的としては、パフォーマンスの高さを生かしてデータベース処理を高速化したいというニーズの他、サーバ仮想化やデスクトップ仮想化(以下、VDI)の共有ストレージ基盤をコスト効率よく構築したいといった要望も数多く寄せられています」

データベースのストレージ基盤をHDDベースのものからオールフラッシュにリプレースするだけで、多くの場合、データベースのスループットが大幅に向上する。特に日本企業は負荷の高いバッチ処理を実行することが多く、「朝になってもバッチ処理が終わらない」といった課題がよく聞かれるが、オールフラッシュによってデータベースを高速化すればそうした問題も解決できる。バッチ処理に限らず、データベースの性能向上が各種業務システムの処理効率を大きく上げることは言うまでもない。

また、データの「重複排除・圧縮」技術を使えば、ディスク領域に保存するデータ量を抑制できる。重複排除・圧縮には処理オーバーヘッドが付きものだが、オールフラッシュはスループットが高速のため、多少のオーバーヘッドが加わってもトータルではHDDベースのストレージより大幅に低いレイテンシーを実現する。また同時に、SSDの消費容量や書き込み回数を抑えることは、SSDの寿命延長にもつながる。すなわち、パフォーマンスとコスト効率を高いレベルで両立できるわけだ。特にVDIのように「重複するデータが多く存在するシステム」ほど、高いデータ圧縮効果とパフォーマンス向上が期待できる。

「速い」のは当たり前。優れた効率、運用性、安定性を担保したオールフラッシュアレイ「ETERNUS AF series」

以上のようなオールフラッシュのメリットが浸透して導入企業が相次ぐ中、富士通が満を持してリリースしたのが、オールフラッシュアレイ製品「FUJITSU Storage ETERNUS AF series」(Intel(R) Xeon(R)プロセッサを搭載)だ。オールフラッシュ製品としては後発に当たるが、他社製品にはない強みや特長を持った製品に仕上げているという。荒木は「単にHDDをSSDに置き換えただけの製品ではなく、SSDに特化したさまざまな最適化機能を備えることで、高性能・高コストパフォーマンスを両立させています」と話す。


ETERNUS AF seriesは2種類をラインアップ。
ETERNUS AF250は「最大Read性能:400000IOPS、最大ドライブ数:24SSD、最大物理容量:92TB」


ETERNUS AF650は「最大Read性能:640000IOPS、最大ドライブ数:96SSD、最大物理容量は366TB」

大きな特長の1つが、専用品ではなく汎用品のSSDを採用することで、優れたコストパフォーマンスを担保しながら、独自の最適化技術によって高性能・長寿命を実現していること。具体的には、フラッシュデバイスの4Kバイト固定のブロックサイズに適合したデータアクセスを実施することで、SSDに対する書き込み処理性能を向上。書き込みデータ量を抑えることでSSDの寿命延長を実現している。

また、フラッシュストレージにおいてI/Oボトルネックとなりがちな「コントローラー間のデータキャッシュミラーリング」を行わず、データおよびパリティをSSDに直接書き込むようにすることで、シーケンシャル書き込み性能を大幅に向上。

図1  データ、パリティをSSDに直接書き込むことで、シーケンシャル書き込み性能を大幅に向上

さらには、ガベージコレクションによる性能劣化も、「ガベージコレクション実行中のSSD」以外への書き込み処理を自動的に優先させることで、性能劣化を最小限に抑えている。

図2  ガベージコレクションによる性能劣化も極限まで抑え、オールフラッシュのメリットを確実に享受

「せっかくオールフラッシュ製品を導入してデータ処理の高速化を図ったのに、ちょうど処理中にガベージコレクションが実行されてしまい、思うようなパフォーマンスが出ない、といったケースが少なくありません。ETERNUS AF seriesなら、そうした事態を未然に防ぎ、期待する効果を確実に得ることができます」

もう1つの大きな特長が、データの重複排除・圧縮機能だ。インライン方式を採用し、書き込み前に重複排除/圧縮処理を行うことで、SSDへの一時書き込みをなくし、書き込み寿命の長期化を実現しているという。もちろん、書き込みデータ量を大幅に削減することでSSDの容量効率を高め、少ないドライブ数で、より多くのデータを格納できるようになっている。

図3  インライン式の重複排除・圧縮機能を搭載し、ストレージ内のデータをリアルタイムで削減する。SSDへの書き込み量抑制により長寿命化にも貢献

ETERNUS AF seriesならではの機能として、「ボリュームごとに、重複排除/圧縮を実行するか否かを個別に指定できる」ことも見逃せない。

「他社のオールフラッシュ製品は、“全てのデータ”に対して重複排除/圧縮を行うか・行わないかを指定できるのみ。しかしETERNUS AF seriesなら、例えば、高パフォーマンスを優先したい『データベース』や『分析用途のデータボリューム』に対しては重複排除/圧縮を行わず、『VDIの共有ストレージ用途』のように高いデータ圧縮効率を求めたい場合は重複排除/圧縮を行う、といったことができます。つまりワークロードに応じて重複排除/圧縮の有効・無効を選択することで、目的に最適なパフォーマンスを効率的に享受できるのです」

企業規模、ワークロードを問わず、「フラッシュならではのメリット」を確実に享受

なお、ETERNUS AF seriesは「速さ」だけが売りの製品ではない。エンタープライズ用途に耐えられる、充実したデータ管理・保護機能を備えている点も大きな特長だ。例えば、災害対策などのための「データコピー機能」では、ETERNUS AF series同士のコピーはもちろん、安価なHDDを搭載する「FUJITSU Storage ETERNUS DX S3 series」をコピー先に設定することも可能。これによりコスト効率の良いバックアップ/DRを実現できる。予期せぬトラブル発生時にも、ボリュームごとにストレージ筐体間ミラーリングを行うことで自動的にフェイルオーバーする「Storage Cluster」で業務無停止を実現できる。

また、ストレージ基盤ソフトウェア「FUJITSU Storage ETERNUS SF」により、ETERNUS AF seriesだけではなく、同社のETERNUS DX S3 seriesも含めて、企業内のストレージシステム全体を一元管理できる点も大きな特長だ。それも、ストレージ装置だけでなく、その周辺のサーバやSANスイッチ、テープ装置に至るまで、システムを構成するさまざまなコンポーネントの状態を一元的に可視化・管理することができる。

仮想化プラットフォーム上で使われることを想定し、「VMware vSphere」「Windows Hyper-V」「Citrix XenServer」「Oracle VM」といったハイパーバイザー製品にも対応している。例えばVMware vSphereなら「VMware vCenter Server」と連携し、「VVOL(Virtual Volumes)」機能を使うことで、仮想環境のストレージ運用を大幅に効率化できる。オープンソースのプライベートクラウド基盤ソフトウェア「OpenStack」との連携インタフェースも提供している点も見逃せない。

図4  VMware vSphere、Windows Hyper-Vなど複数ハイパーバイザーに対応。VMware vSphereなら「VVOL(Virtual Volumes)」機能を使うことでストレージ利用効率を大幅に向上できる

もちろん、製品自体のスペックだけではなく、富士通ならではの充実したサポート体制があることも心強い。全国の拠点を通じたサポート網はもちろんのこと、書き込み寿命を迎えたSSDは保守契約の範囲内で交換できるため、ユーザーはSSDの寿命を気にすることなく利用できる。富士通の検証施設を使って事前に性能検証を行うことも可能だ。

ETERNUS AF seriesの製品ラインアップは、現時点では小規模向けの「ETERNUS AF250」と中規模向け製品「ETERNUS AF650」の2モデル。荒木は「オールフラッシュと聞くと、“高価なハイエンド向け製品”といったイメージもまだ強いかもしれませんが、ETERNUS AF seriesは、そうした偏見を払拭できる製品だと思います」と述べる。

「搭載するSSDドライブ数も少数から提供できるため、スモールスタートでオールフラッシュの利用を始めることができます。また、企業がオールフラッシュに求めるものは各社各様ですが、ワークロードごとに重複排除/圧縮の有効・無効を設定できるなど、ETERNUS AF seriesは、あらゆる規模・用途の企業にフィットします。優れたパフォーマンスはもちろんですが、“エンタープライズ用途で求められる要件”を熟慮して実現した運用管理機能、導入後のサポートも含めて、オールフラッシュのメリットを安心して享受いただける製品だと自負しています」

「ETERNUS AF seriesは搭載するSSDドライブ数も少数から提供できるため、オールフラッシュ利用をスモールスタートできます。データベース高速化、サーバ仮想化環境の効率化などさまざまな目的において、オールフラッシュならではのメリットを安心して享受することができます」


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Intel、インテル、Intelロゴ、Xeon、Xeon Insideは、アメリカ合衆国および/またはその他の国におけるIntel Corporationの商標です。

提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年2月16日


この記事は、@IT新規ウィンドウが開きますに2017年1月に掲載されたコンテンツを再構成したものです。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1612/19/news021.html新規ウィンドウが開きます

【特別企画:@IT転載記事】多種多様なワークロードに対応、「スモールスタート」も可能:デジタルトランスフォーメーションに不可欠な要素を「オールマイティー」にカバー 富士通「ETERNUS AF series」で得られる真の価値

掲載日:2017年2月7日

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