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Japan

遠隔地バックアップによる災害対策とは?

Dr.ムラカミ

私たちの生活にICTシステムは無くてはならないものとなり、特にビジネスにおいてはシステムの重要性が増し、その安定稼働が事業の継続を左右するようになってきました。2011年に発生した東日本大震災以降、遠隔地にデータのコピーを行う災害対策ソリューションにニーズが高まってきています。そこで、今回は遠隔地バックアップソリューションの1つであるRECを簡単に解説していきます。

遠隔地バックアップの必要性

ウニョスケの話

筐体内コピーの設定もしたしテープの準備もしたし、コロッケにマンガ、寝袋も準備OK。これでよし。

ドクタームラカミの話

ん?なんだウニョスケ、災害時に備えてバックアップデータを取っているのかね?いやいや関心じゃないか。いい心がけだ。(コロッケとマンガは見なかったことに…。)

ウニョスケの話

備えあればってヤツですよ~博士。ここまでやれば何が起きても復旧はあっという間ですからね。

ドクタームラカミの話

ウニョスケ、筐体内コピーとテープバックアップだけでは安心とは言い切れんぞ。このフロアやビル全体が被災しないとは限らないだろう?例えば、先の東日本大震災では地震や津波、計画停電などの影響により、データを保護しきれなかったというケースも考えられる。

ウニョスケの話

そんなぁ。ここまで準備したのに…。じゃぁどうすればいいんですか?

ドクタームラカミの話

うむ。IDCの調査 によると、震災以降はリモートバックアップや遠隔地へのレプリケーションなど、距離的に離れた場所でのデータ保護策が計画、実施されているようだ。

ウニョスケの話

なるほど!データを確実に保護するためのキーワードは距離っていうことですね!

ドクタームラカミの話

そのとおり!それでは、実際にリモートバックアップを実現するRECを解説しよう。

※ 市場動向 第32回「企業の災害対策の現状と課題」参照

RECとは

ドクタームラカミの話

RECとは、遠隔地のストレージへ筐体間コピーを実現する機能なんだ。複数の筐体間でのミラーリングの作成や、バックアップなどに適用できるから災害だけじゃなくテロや事故等から大切なデータを守り、障害発生時には素早くリカバリーすることができるんだ。

RECの簡単説明イラスト

ウニョスケの話

なるほど!それなら業務ボリュームのあるA地点で何らかの事故が発生しても、遠隔地であるB地点の複製ボリュームを使用して復旧できるってことですね。

ドクタームラカミの話

うむ。そのとおりだ。そして、このRECにはいくつかのモードがあり、それぞれ特徴があるので用途に応じて使い分ける必要があるのだ。

転送モードの種類

ドクタームラカミの話

RECのデータ転送方法には大きく分けて同期モードと非同期モードがあるんだ。さらに、非同期モードには異なる特徴を持った2つのモードがあり、Consistencyモード、Stackモードと呼ばれるんだ。

ウニョスケの話

3つもモードがあるんですか??それぞれの違いと使い分けはどうなっているんですか?

ドクタームラカミの話

まぁまぁ、そう急ぐな。順番に解説していこう。

同期モード

ドクタームラカミの話

名前のとおり、業務ボリュームと複製ボリュームを同期させるので、業務ボリュームに更新処理が入ると複製ボリュームへのコピーが同時に行われるのだ。障害発生時には、複製ボリュームのデータは直前の業務ボリュームのデータに限りなく近いと言える。

ウニョスケの話

同期している状態なら、なにかトラブルが発生しても複製ボリュームですぐに復旧できるので安心ですね!

ドクタームラカミの話

うむ。しかし、業務ボリュームへの更新処理中に転送処理も行われるため、レスポンス性能は常に影響を受けることになる。つまり、複製ボリュームへの更新分のコピーが終わるまでは、業務ボリュームに対して更新が行えないのだ。

ウニョスケの話

う~ん…。常に同期をしているからこその問題っていうわけですね…。

Consistencyモードの簡単解説イラスト

ウニョスケの話

東京-大阪間のように、長距離間でバックアップをしたい場合は、どうすればいいんですか?

ドクタームラカミの話

そこで、次のモードを説明しよう。

Consistencyモード(非同期)

ドクタームラカミの話

Consistencyモードでは業務ボリュームに更新処理が入ると、まずキャッシュメモリ上に確保されたRECバッファーと呼ばれる専用の領域に溜める。この時点で書き込み処理の完了をサーバに伝えるので、レスポンス性能への影響が少なくなるんだ。

ドクタームラカミの話

それに業務ボリュームへの更新を一度、自分の中にデータを溜め込んで後から遠隔地の複製ボリュームに送るので、伝送遅延の影響を受けにくく遠隔地へのバックアップにおすすめの1つなのだ。

Consistencyモードの簡単解説イラスト

ウニョスケのイラスト

ドクタームラカミの話

遠隔地へのバックアップとして非常に有効な手段なのだが、通信帯域が細かったり更新処理が多ければRECバッファ領域がいっぱいになってしまうことがあるんだ。そうなると、Consistencyモードでもレスポンス性能に影響が出てしまうのだ。 つまり、目的やインフラに応じて設計しなければならないということだ。わかったかな?

ウニョスケの話

…。はい。

ドクタームラカミの話

さぁ、それじゃ最後のモードの説明だ。Stackモードだ。

Stackモード(非同期)

ドクタームラカミの話

Stackモードは1日に1回のバックアップでいい業務などに最適なんだ。業務ボリュームに更新が入ると更新箇所の情報のみを記録する。この時点で書き込み処理が完了となるので、レスポンス性能への影響はないのだ。

ウニョスケの話

んん?なんだかConsistencyと同じ感じがしますけど?

ドクタームラカミの話

ConsistencyモードではRECバッファーに更新データそのものを保持するんだが、Stackモードはデータをキャッシュに持たないのだ。更新された場所の情報だけを記録し続けるんだ。

ドクタームラカミの話

業務ボリュームに更新処理が行われる度に更新箇所を記録し続けて、最終的に更新のあった箇所、複数回更新された箇所は最新版だけを複製ボリュームにコピーするので、実際に送信するデータはConsistencyに比べて軽くなることが多いんだ。

Stackモードの簡単解説イラスト

ウニョスケの話

なるほど。1日1回のバックアップでいいという意味がわかりました。事故や災害が発生した場合にいつの時点のデータに戻りたいか、距離やインフラ、コスト等を総合的に考えることが必要なんですね。

ドクタームラカミの話

うむ。そのとおりだ。RECの各モードはそれぞれ特徴が異なるので、総合的に考え、用途に応じたモードで運用して欲しい。

掲載日:2014年3月25日

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