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Fujitsu

Japan

仮想マシン単位で性能を可視化し遅延要因を迅速に特定
レイテンシーは1ミリ秒未満、社員の生産性向上に貢献

株式会社BSNアイネット様 外観図

株式会社BSNアイネット様 導入事例


新潟を本拠にICTソリューションビジネスを展開するBSNアイネット。同社は仮想マシンの増大に伴うパフォーマンス低下が課題となった社内仮想化基盤を刷新しました。課題解決の鍵となるストレージには仮想化環境専用ストレージ ETERNUS TR series を採用。ハイブリッド構成でコストを抑えながらフラッシュヒット率99%以上、レイテンシーは平均1ミリ秒未満を保っています。自動QoS(Quality of Service)による安定したパフォーマンスの維持、仮想マシン単位での性能の可視化も実現。社員の生産性向上に貢献するとともに今回のノウハウを活かし自治体への導入など展開を進めています。

[ 2017年10月30日掲載 ]

導入事例 株式会社BSNアイネット様 (900 KB)(A4・2ページ)


【導入事例概要】
国名 日本
業種 ICTサービス
ハードウェア FUJITSU Storage ETERNUS TR820 仮想化環境専用ストレージ
FUJITSU Storage ETERNUS DX100 S3 ハイブリッドストレージシステム
FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M2、RX1330 M2  PCサーバ
Brocade VDX6740 コンバージドスイッチ
ソフトウェア 仮想化ソフトウェア VMware vSphere

「リアルタイムで仮想マシンごとの性能を管理できるようになりました。急激にI/Oが増えた仮想マシンもすぐにわかりますし、どこにボトルネックがあるのかも一目瞭然です。従来は難しかった遅延要因の特定と切り分けも容易に行えます。またユーザーからのパフォーマンス低下に関する問い合わせへの迅速な対応はもとより、データに基づき基盤側に問題がないことも明確に説明することが可能です」

【課題と効果】
導入前の課題 導入による効果
  • 社内仮想化基盤のパフォーマンス向上を図りたい
  • ハイブリッド構成でコストを抑えながらフラッシュヒット率99%以上、レイテンシーは平均1ミリ秒未満を実現し社員の生産性向上に貢献
  • 仮想マシン単位でパフォーマンスを管理したい
  • 仮想マシン単位でサーバ、ネットワーク、ストレージのパフォーマンスの可視化を実現。ボトルネックの特定が迅速に行え、ユーザーからの問い合わせにも速やかな対応が可能に
  • 人材育成のため構築、運用を新入社員に担当させたい
  • 設計が容易なため1日もかからずに構築。また自動QoSによりチューニングレスで安定したパフォーマンスを維持。構築や運用の実践を通じて新入社員を育成

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導入の背景

仮想マシンの台数増加に伴いパフォーマンスが低下
次期社内仮想化基盤ではI/O性能の向上がポイント

新潟を本拠に自治体、医療福祉、産業、教育など様々な分野でICTを駆使した事業を全国展開するBSNアイネット。2016年に創立50周年を迎えた同社は、コンサルティングからシステムインテグレーション、セキュリティ、ネットワーク、パッケージ、アウトソーシングなどまでトータルソリューションを提供する総合力が強みです。また自社データセンターをベースとするクラウドサービス「iNET IMAGE BANK」は、クラウド基盤サービスはもとより自社開発の実績豊かなパッケージを活かしたSaaS、DR(ディザスタリカバリ)サービスなどが好評を博しています。さらに製造業に付加価値を創造するべくIoTやAIなどへの取り組みにも積極的です。


坂田 源彦 氏
株式会社BSNアイネット
クラウドビジネス部
担当部長

同社のすべての業務を支える既存の社内仮想化基盤は、2010年に本稼働して数年後にはユーザーからパフォーマンス低下の報告が寄せられるようになりました。その要因についてクラウドビジネス部 担当部長 坂田源彦氏はこう話します。「データ量の増大に加え、各部門に対し自由に仮想マシンを作成する権限を与えていたため仮想マシンが乱立しました。仮想マシンの台数増加に伴いI/O負荷が高まり、ストレージをボトルネックとする基盤全体のパフォーマンス低下を招くことになったのです。当時、150台の仮想マシンが稼働していましたが、リソースの増強や新規仮想マシン作成の制限といった対症療法ではもはや対応できず、ストレージのI/O性能の向上が不可欠でした」。

次期社内仮想化基盤の構築ではコストを抑制しながら、いかにストレージのI/O性能を向上し安定したパフォーマンスを維持するかが重要なテーマとなりました。

導入のポイント

性能チューニングを自動で実施する自動QoS
仮想マシン単位での性能の可視化を高く評価

同社の社内仮想化基盤上の仮想マシンはファイルサーバ、データベース、開発環境、検証環境など用途も様々です。従来の運用面の課題についてクラウドビジネス部 チーフ 山崎一憲氏はこう話します。「パフォーマンス低下が発生した場合、運用担当はサーバ、ネットワーク、ストレージと辿っていき、仮想マシン1台1台の状態を調べていました。時間も手間もかかり大変でした。どの仮想マシンのI/Oが急増しているのか、リアルタイムではわかりませんでした。ある部署は経験から、この仮想マシンを使うときは別の仮想マシンを終了するといった対応も行っていました」。


山崎 一憲 氏
株式会社BSNアイネット
クラウドビジネス部
チーフ

I/O性能の向上と運用面の課題解決に向け、富士通が提案したのが仮想化環境専用ストレージ ETERNUS TR seriesをベースとする次期仮想化基盤でした。ETERNUS TR seriesは個別でのLUN設計やボリューム管理が不要など、これまでの汎用ストレージとは大きく異なっており、「当初は戸惑いもあったのですが、富士通さんとティントリさんによるデモンストレーションですぐに払拭されました」と山崎氏は振り返ります。

デモにおいて高く評価された2つの機能がありました。「1つが、仮想マシンの稼働状況に合わせた性能チューニングを自動で実施する自動QoSです。過大なI/Oの発生時もチューニングレスで性能低下を回避できます。もう1つが、仮想マシン単位でホスト(サーバ)、ネットワーク、ストレージなどの性能を可視化できることです。デモのときに管理画面を見たのですが、『今すぐに使ってみたい』と思いました」(山崎氏)。

ETERNUS TR seriesは構築、運用が容易であることから、「新入社員が担当しても大丈夫だと思いました。実践を通じた人材育成と人的リソースの有効活用もポイントとなりました」(坂田氏)。また採用に際しては仮想化環境専用ストレージという先進技術を社内実践し、お客様への提案力を高めるという狙いもありました。

導入のプロセスとシステムの概要

設計が容易なため1日もかからずに構築を完了
構築に時間をかけず、そのぶん移行作業に注力

2016年10月に次期仮想化基盤の構築を開始し、同年12月から2017年3月にかけて部門単位でスケジュールを調整しながら移行作業を行いました。既存のFC(Fibre Channel)からETERNUS TR seriesのNFS(Network File System)にVMware VMotionを利用し、仮想化ソフトウェアの切り替えを行う数時間以外は無停止で移行しました。

「ETERNUS TR seriesはストレージ容量が最適化されており、設計が容易なため1日もかからずに構築できました。担当した新入社員から完了の報告を受けたとき、『もう終わったの?』と驚いたことを覚えています。構築に時間をかけず、そのぶん移行作業に注力することができました」(山崎氏)。

新社内仮想化基盤の構成は、ETERNUS TR series、PCサーバ PRIMERGYを中核に、仮想化ソフトウェアVMware vSphere、複数スイッチを仮想的な1台の論理スイッチとして利用できるBrocade VDXを採用し、10Gbpsで高速化を図っています。「シンプルなシステム構成は運用の効率化を実現するとともに次回の更新を容易にします」(坂田氏)。

導入の効果と将来の展望

レイテンシーは平均1ミリ秒未満、圧縮率2.7倍
ボトルネックが一目瞭然で切り割けも容易に

2017年3月、ETERNUS TR seriesをベースとする新社内仮想化基盤は本稼働し、安定したパフォーマンスを維持しています。「SSDとHDDのハイブリッド構成でコストを抑えながら高いパフォーマンスを実現できていることを高く評価しています。フラッシュヒット率99%以上、レイテンシーは平均1ミリ秒未満を保っており、開発サイクルの短縮や生産性の向上に貢献しています。また自動QoSにより過大なI/Oが発生しても常に安定したパフォーマンスを維持しています」(山崎氏)。

仮想マシン単位での性能の可視化によるメリットも大きいと坂田氏は話します。「リアルタイムで仮想マシンごとの性能を管理できるようになりました。急激にI/Oが増えた仮想マシンもすぐにわかりますし、どこにボトルネックがあるのかも一目瞭然です。従来は難しかった遅延要因の特定と切り分けも容易に行えます。またユーザーからのパフォーマンス低下に関する問い合わせへの迅速な対応はもとより、データに基づき基盤側に問題がないことも明確に説明することが可能です。自動QoSを基本としながらも、各部門に対し均等なサービスを提供する観点から上限値の設定も検討しています」。

現在、新規仮想マシン作成の制限もなくし、180台の仮想マシンが稼働しており全社員が利用しています。「容量の有効活用や仮想マシン台数の向上を図るデータ圧縮効果も出ていて、圧縮率2.7倍ですから、まだまだ余力が十分あります」(山崎氏)。

今後の展望について「社内実践を通じて培った構築、運用、保守のノウハウをベースに、自治体のお客様にETERNUS TR seriesを導入することができました。安定した処理性能にシンプルな運用を実現するストレージのニーズは高く、今後も有力な選択肢となります。またiNET IMAGE BANKへの展開も検討中です。富士通には安定稼働のサポートはもとより、先進技術を活用した提案を積極的に行っていただきたい」と坂田氏は話します。

経営理念「心の豊かさを」のもと地域社会の発展に貢献するBSNアイネット。富士通はこれからも先進技術と総合力を駆使し、同社のさらなる成長と活躍を支援していきます。

株式会社BSNアイネット 坂田 源彦 氏(中央)
株式会社BSNアイネット 山崎 一憲 氏(左)
富士通株式会社 谷 毅(右)
【担当営業メッセージ】
富士通株式会社
東日本営業本部 新潟支社 第一公共営業部
谷 毅

このたびは、社内仮想化基盤へETERNUS TR seriesをご採用いただき、誠にありがとうございます。今回の導入においてBSNアイネット様の課題解決に貢献できたこと、大変うれしく思います。今後ともBSNアイネット様ビジネスのご支援に向けた提案と、安心安定したサービスを富士通グループ一丸となり提供して参りますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【株式会社BSNアイネット様 概要】
本社所在地 〒950-0916 新潟県新潟市中央区米山2丁目5番地1
代表者 代表取締役社長 梅津 雅之
創立 1966(昭和41)年4月1日
資本金 2億円
従業員数 473名(平成29年4月1日現在)
事業内容 システムインテグレーション(官公庁・地方自治体分野、医療分野、保健福祉分野、民間分野)、アウトソーシングサービス(受託情報処理サービス・IDCサービス)、ソフトウェア開発、システム販売、コンサルテーション
ホームページ 株式会社BSNアイネット様 ロゴ
http://www.bsnnet.co.jp/新規ウィンドウが開きます

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。なお、社名敬称は省略させていただいております。

製品情報

ETERNUS TR820 製品図

FUJITSU Storage ETERNUS TR series 仮想化環境専用ストレージ
大規模なサーバ仮想化環境や仮想デスクトップ環境で安定した高い処理性能とシンプルな運用を実現

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