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Fujitsu

Japan

フィットネス・コミュニケーションズ株式会社様 導入事例

「ETERNUS3000」の導入で、ディスクI/Oのボトルネックを解消
フィットネスクラブ向けASPサービス飛躍の基盤を築く

業種:ASPサービス
ソリューション:フィットネスクラブ向け会員管理システム
導入製品:ETERNUS3000 モデル50

掲載日:2004年9月28日 (取材日:2004年8月3日)

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導入前の課題   導入による効果
  • 顧客施設からの「『会員管理システム』のレスポンス向上」という性能改善要求に応える
  • 顧客施設において会員のチェックインにかかる時間のバラツキを無くし、会員の満足度を回復させる
  • 最小限のシステム投資で最大限の効果を得る
 
  • レスポンスを30%短縮。トランザクションの最大ピーク時でも安定稼働を実現
  • チェックインにかかる時間「ワンオペレーション2秒」を基準に、安定化を実現。顧客施設と会員の満足度が向上
  • ETERNUSの導入により最小コストでの運用が実現。また今後3年間は新たなシステム投資が不要に

「会員管理システムの性能改善を、ストレージシステム『ETERNUS3000』の導入で実現。フィットネスクラブ向けASP[注1]サービス事業拡大のためのシステム基盤構築に成功しました」

フィットネス・コミュニケーションズ株式会社(以下、フィットネス・コミュニケーションズ)は国内で唯一のフィットネスクラブ向けASP事業を行う企業です。

順調に顧客施設が増えていくなかで、フィットネスクラブ運営の中心となる「会員管理システム」のレスポンスが悪化。同社では、その原因がディスクにあると判断し、富士通のストレージシステム『ETERNUS3000』を導入しました。その結果、パフォーマンスは大幅に向上し、顧客施設の求める安定したシステムの利用環境を実現しています。

[注1] ASP:Application Service Providerの略。ビジネス用のアプリケーションソフトをインターネットを通じて顧客にレンタルする事業者のこと

導入の背景


会員管理システムのパフォーマンス悪化の改善を顧客施設が求める


フィットネス・コミュニケーションズは日本で初めてのフィットネスクラブ向けに特化したASPサービス事業者です。サービス開始以来2年強、利用施設は順調に拡大し、現在、ティップネスやJR東日本スポーツなど200施設500を超える端末に、会員管理システムや商圏分析システム、就業管理システムなどフィットネスクラブの運営に必要なサービスを、ネットワークを介して提供しています。

フィットネス・コミュニケーションズ代表取締役社長 江幡誠氏は「私たちは多機能なサービスの提供と、安心できるサービス体制を最も重視しています。中小規模の施設でも大手と同じシステムが利用可能です。オペレーションセンターも365日、朝7時から夜11時まで専門スタッフが対応、電話と訪問によるサポートを行い、常に顧客施設からの要望に応える態勢をとっています」と同社の事業の特長を語ります。

フィットネスクラブでは、会員のチェックイン・チェックアウト、物品販売の精算などの会員管理がシステムの中心になります。施設の営業時間中は「会員管理システム」は止められず、安定的な稼働が必須です。そのため、顧客情報を安全に管理し、安心して運用できる富士通の館林システムセンターにアウトソーシングして、サービスを行っています。

利用施設数も増えてきた2003年7月、利用施設数が最も多い顧客企業から、「レスポンスが遅く、困っている」という性能改善の要求が入りました。この問題を経営的な課題と受け止めた江幡氏は、次のように説明します。

「その大手チェーンは年3回のセールを行っています。中でも7月に伴うセールでは夏を前に来場者数はピークに達し、水着やゴーグルなどの物品販売で、1年中で最も多く売り上げる時期です。性能の保証はASPサービスの根幹ですから、トップシーズンにおけるパフォーマンス悪化は極めて深刻であると受け止めました」

さらに同じ頃、施設利用者のチェックインに5秒近くもかかると、各地の施設フロントからのクレームがサポートに寄せられました。

同社のシステム開発部長 上田稔氏は「チェックイン完了までの目標時間は2秒。それに対して、とりわけピーク時にレスポンスが不安定になりました。そこで、ストップウォッチによるチェックイン時間の測定や現場での使用実態の把握から原因の追及を始めました。その上で、使っていたUNIXサーバのCPU負荷やメモリの使用状況を調べたり、Oracleの解析ツールやUNIXの情報収集ツールを使って、OSやアプリケーションのパフォーマンス・チューニングをしましたが、目標値まではレスポンスが改善されませんでした。最終的に、書き込みI/Oのウェートが大きいことから、ディスクに原因があると判断したのです」と原因究明の過程を語ります。

また、より性能が高い別のサーバを使用したところ、逆にレスポンスが悪化したことも、サーバの性能だけでは改善できないと結論づけた理由でした。

導入のポイント


原因はディスクにあることが判明、ストレージシステムETERNUS3000を導入


同社はディスクの増設により改善できると判断し、富士通のストレージシステム「ETERNUS3000」の導入を決定しました。

「解析を行った結果、パスの二重化やSCSIをファイバーにするだけでは解決せず、キャッシュ容量を大きくとることが最も効果的であることがわかりました。それをコストパフォーマンス良く実現できるのが、ETERNUS3000でした。ローエンドのモデルでも、キャッシュがたくさん積めたからです」(上田氏)

「ASPサービスですから、新しく設備投資しても、それを利用料金に上乗せすることはできません。新たな投資になるETERNUS3000の導入は、当初二の足を踏みました。しかし、数値的な裏付けをもとに検討した結果、現時点のパフォーマンスアップを図れたうえに、今後3年は追加投資を行わなくても安定的に稼働すると判断し、最終的に導入を決断しました」(江幡氏)

システム概要


レスポンスを30%短縮。ピーク時でも安定的に稼働


ETERNUS3000は、2003年末に導入しました。現在、会員管理システムは順調に稼働しています。

上田氏は「以前はディスクが常に100%に近い状態で稼働していました。しかし、負荷の高いアプリケーションも余裕を持って実行できる今では平時で40%程度、大手施設でセールを実施した時でも60~ 65%と安定的に推移しています。その結果、システムのレスポンスは以前より30%短縮されました」とETERNUS3000の導入効果を語ります。

江幡氏は、「ディスク増設後もレスポンスが低下しないか不安は残っていました。しかし大手施設のセール実施による負荷の最大ピーク時にもレスポンスは安定しており、会員の方に迷惑をかけることもなく、満足しています。私たちにしてみれば、最少の投資で、ビジネスの危機を乗り越えることができました。本当に ETERNUS3000のキャッシュに救われた思いです」と語ります。

こうして、ムラのない安定的なレスポンスがピーク時でも実現されたことによって、各施設での会員へのサービスは均質化され、会員の満足度向上につながる効果を生むことができました。

今後の展望


ICカードシステムとも合わせて、今後2、3年で3~4倍のユーザー獲得を目指す


江幡氏はASP事業を展開していく今後の方針を次のように語ります。「性能の保証を第1に、24時間運用を保証するメンテナンス・サービス態勢の一層の充実を第2に考えて、今後のサービスを充実させていきます。性能の目標はチェックインタイム「ワンオペレーション2秒」をどんな状況でもキープすることです。要望の多い機能の改善とも合わせた地道な活動を積み上げていくことで、顧客施設の業務の円滑化と会員満足度の向上を徹底的にサポートしていこうと考えています」

また同社では、2004年5月、非接触型ICカードを使ったフィットネスクラブ向け電子マネーシステム「Posica」(ポシカ)の開発、販売を開始しました。フィットネスクラブでは、月額会員制だけでなく、平日・昼間利用などを中心に、時間制利用方式を採用するケースも増えています。この7月には稼働を開始した施設もあり、今後、小規模チェーンや単独施設などでの導入が増えると見込まれています。同社ではフィットネスクラブでのシステム運用の経験を応用して、時間制利用施設が登場し始めている遊戯施設や会員制のカルチャースクールなどにもターゲットを拡大、Posicaを販売していく計画です。

最後に江幡氏は「ASPサービスの利用施設数はこの2、3年で、現在の3~4倍に拡大するとみています。ETERNUS3000はそれに充分に対応できる拡張性を持っていることが、数値的な裏付けをもってわかっています。これからも様々な側面からの富士通のサポートに期待しています」と語ってくれました。

お客様概要


フィットネス・コミュニケーションズ株式会社


所在地: 〒135-8073 東京都江東区青海二丁目45番地
設立: 2000年3月
資本金: 4,000万円
代表者: 代表取締役 江幡 誠
事業目的: スポーツ施設向け情報システム開発・業務代行
従業員数: 20名
Webサイト: http://www.fitcom.co.jp/Open a new window(新しいウィンドウで表示)



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