2013年12月6日
環境省による「平成25年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を、富士通のUNIXサーバ SPARC M10が受賞しました。これは、SPARC M10の省エネに配慮した設計が、地球温暖化防止に貢献している点が評価されたものです。
左:環境省 環境大臣 石原伸晃氏
右:富士通株式会社 執行役員専務 工藤義一
地球温暖化の防止に関して、顕著な功績のあった個人や団体に対し、その功績をたたえる地球温暖化防止活動環境大臣表彰。富士通のUNIXサーバ SPARC M10は、地球温暖化防止活動環境大臣表彰の中でも、技術開発・製品化部門において受賞し、12月4日に授賞式が行われました。
UNIXサーバ SPARC M10は、前世代のSPARC Enterpriseと比較して、動作時の消費電力を大幅に削減できます。
同コア数で比較した場合、SPARC M10はSPARC Enterpriseよりも消費電力を67%削減、スペースは93%の削減に成功しました。
また、SPARC Enterpriseで稼働しているシステムをSPARC M10に移行した場合、仮想化集約により5台から1台に集約することができ、消費電力を68%削減することが可能です。
SPARC M10はスーパーコンピュータの開発で培ったハイブリッド冷却を進化させた「Liquid Loop Cooling」を採用しています。圧倒的な高速演算性能を支える高性能な冷却を実現するために、従来の水冷方式の利点(=高効率)と、空冷方式の利点(=専用設備不要、メンテナンスフリー)を合わせ持つ新たな冷却技術として、他社に先駆けて開発しました。
このLiquid Loop Coolingを採用することにより、SPARC Enterpriseと比較して、SPARC M10のファンの消費電力を約50%削減することに成功しました。
SPARC M10では、使用する消費電力に上限を設定できます。サーバが使用可能な電力を制御することで、データセンターにおける電力使用制限など、使用する電力量に注意を払わなければならない環境下において有効です。(Power Capping機能)
また、動作率の低いハードウェアが無駄に消費する電力をカットすることにより、省電力を実現する機能を備えています。(Power Saving機能)
SPARC M10の稼働時には、電力モニタ機能とエアーフローインディケーターにより、実際に消費されている電力や、排気される風量を日常的に確認できます。現在稼動しているシステムの消費電力等、風量を可視化することによって、サーバルームの空調・電源マネジメントが可能になります。
富士通が開発しているSPARC M10の電源ユニットは、AC電源(交流)からDC電源(直流)への高変換効率を実現しています。
80PLUS®プログラムにおいて、以下の認定を取得しています。
また、SPARC M10-4/M10-4Sの筐体は、富士通グループが開発した業界初のプラスチック筐体に適用可能な水性塗料を使用しています。本水性塗料は従来の溶剤系塗料と比べて、新たに使用する石油の使用量を54%、揮発性有機化合物80%削減できます。