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Fujitsu

Japan

日本酒類販売株式会社様 導入事例

他社UNIXサーバからの移行でコストパフォーマンスを大幅向上 高信頼性サーバと災害対策でクラウドサービスを安定運用

 

酒類などの卸売の大手企業である日本酒類販売では、取引量増大などに対応するため基幹システムを構成するサーバを全面リプレースしました。処理性能や信頼性の高さなどにより、他社機から、富士通のUNIXサーバ SPARC M10への移行を決断。飛躍的な処理性能向上により、システム全体のレスポンスが改善され、夜間バッチ処理の時間を半減できました。また、富士通の堅牢なデータセンター2カ所を活用した災害対策により、より安全なクラウドサービスを実現しています。さらに仮想化による統合でサーバ台数が1/5になり、拠点を二重化しつつも運用管理コストを15%削減しました。

[ 2015年4月28日掲載 ]

導入事例 日本酒類販売株式会社様 (939 KB)(A4・2ページ)

【導入事例ビデオ】

システムの導入の経緯や効果を、日本酒類販売株式会社様へのインタビューをまじえてご紹介します。

導入事例のビデオを見る

【導入事例概要】
業種: 卸売業
ハードウェア: UNIXサーバ SPARC M10-4
PCサーバ FUJITSU Server PRIMERGY RX200 S7
ストレージ FUJITSU Storage ETERNUS DX80 S2
ソフトウェア: データベース Oracle Database 11g
高信頼基盤ソフトウェア FUJITSU Software PRIMECLUSTER

「SPARC M10そのものの高信頼性に、富士通の堅牢なデータセンターによる遠隔地バックアップも加わり、私たちが目指すレベルのサービスを実現できました。今後、他のサーバの統合も進めながら、強固なビジネス基盤で取引先様へ安全で安定したサービスを提供していきます。また、将来的には様々なデータを分析し営業現場を支援していきたいと考えています」

【課題と効果】
課題 効果
業務を止めない安心・安全なサービスを実現したい SPARC M10の高信頼性に加え、富士通の2カ所のデータセンター(館林・明石)を活用することで、システム全体で高い安全性と事業継続性を実現
トランザクション増大やビジネス拡大に対応するために、データベース処理能力を向上させたい データベース処理を高速化するSPARC M10導入で夜間バッチの処理時間が半減。日中のオンライン処理もレスポンス向上を実現
トータルコストの削減により、ICT投資効果を最適化したい 10台の物理サーバを2台のSPARC M10上に仮想集約し、運用管理コストを15%削減

本事例に関するお問い合わせ

導入の背景

事業継続性の強化に向けた、
高速・高品質なクラウドサービス提供への取り組み

日本酒類販売株式会社様 大西 完治氏の写真
大西 完治
日本酒類販売株式会社
情報物流本部 情報統括部
部長

酒類を中心に、国内最大級の品揃えを誇る総合食品卸の日本酒類販売。同社の財務・商流・物流業務を支えているのが基幹システム「NAIS(Nishuhan Advanced Information System:ナイス)」です。同社内での利用に加え、メーカーや販売店からのEDI連携により、1カ月のトランザクション数は1,000万件以上に及びます。また、同業他社に先駆けて、同社のノウハウが蓄積された基幹業務のクラウド化にも取り組み、2011年から日酒販クラウドサービス「NaaS (NAIS for SaaS:ナース)」として、全国の酒卸業者向けに提供しています。現在、8社/300名のユーザーが利用しており、今後も拡大していく予定です。情報統括部 部長 大西完治氏は「お客様はNaaSを利用することで、情報システムの開発・運用のコストや労力、期間の大幅な削減と機能アップを同時に実現できます」と話します。

取引先やNaaSユーザー企業の拡大に伴い、NAISは多くの利用企業に影響を及ぼすミッションクリティカルなシステムになっています。NAISの基盤を担うUNIXサーバは、これまで海外ベンダー製品を使用していましたが、日本酒類販売は安心・安全なサービスを将来にわたり提供するために、システムの刷新を決断しました。情報統括部 次長 松丸真氏は「サーバが停止したら、当社だけではなくNaaSユーザー企業の出荷などの業務が止まってしまいます。高信頼なサーバによる安全で安定したサービス提供は私たちの永遠のテーマです。しかし、従来システムではベンダーのサポートが弱く、トラブル時の対応が遅い点に不安を抱えていました。また、事業継続を考えた時に、大規模災害にも対応できる仕組みづくりが必要でした」と課題を語ります。

消費者嗜好の多様化によりトランザクションが年々増加する中、高速なサービスを提供し続けることも重要なテーマでした。「当社の取扱商品数は約30万種にも及び、この数年間でトランザクションが急増しました。日中のオンライン処理ではCPU使用率が100%に達することもあり、受発注処理などに時間がかかり、夜間に行う請求書作成のバッチ処理も毎回時間との戦いでした」(大西氏)。

導入のポイント

事業継続を支える「ダブルの安心」、
段階的拡張と高密度集約でコストを最適化

日本酒類販売株式会社様 丸山 記宏氏の写真
丸山 記宏
日本酒類販売株式会社
情報物流本部 情報統括部
運用課 副課長

同社ではNAISの刷新にあたり複数ベンダーの製品を比較検討。同社や取引先のビジネス継続を支えるプラットフォームとして、富士通のUNIXサーバ SPARC M10への移行を決めました。採用のポイントは、高信頼なサーバと堅牢なデータセンターによる「ダブルの安心」でした。情報統括部 副課長 丸山記宏氏は「SPARC M10はハードウェアレベルですべてが冗長化されているなど、私たちがミッションクリティカルなシステムに求める信頼性を十分満たしていました」と話します。

サーバの運用先には、富士通の館林システムセンターを選びました。そのことが信頼性のさらなる向上につながっています。「私たちは10カ所以上のデータセンターを実際に見てきましたが、館林のデータセンターは立地条件や建物構造に裏打ちされた自然災害への強さから、徹底したセキュリティにいたるまで、品質は日本一だと評価しています」(大西氏)。

そして、データセンターと一体になった富士通のサポート体制も、採用の決め手になりました。「富士通のサポートは手厚く迅速なので心強いですね。サーバの保守部品をデータセンターに常備し、常駐しているサービス員がハードウェア障害にその場ですぐ対応できる保守体制にも、大きな安心感があります。あわせて、富士通は流通業に精通したSEをアサインしてくれるなど、流通業界での運用実績が豊富な点も頼もしいですね」(松丸氏)。

取引先がNaaSを安心して継続利用するには、コストパフォーマンスも重要です。CPUコアの追加による性能向上においてはデータベースライセンス費用の増加が課題となりますが、SPARC M10はCPUコアあたりのデータベースライセンス費用がこれまで使用していた他社機の半分のため、性能アップとコストダウンを両立できることも採用のポイントになりました。
「数社からの提案を比較検討した結果、SPARC M10のサーバ統合率の高さや拡張性が最も優れていました。CPUを段階的に拡張できるCPUコア アクティベーションの活用により、データベースライセンス費用の削減や、スモールスタートが可能になります。CPUリソースが不足したらすぐ足せることも魅力ですね」(松丸氏)。

システムの概要

高密度集約でも安心の信頼性、
大規模災害への対策には遠隔地バックアップを採用

日本酒類販売株式会社様 石津 秀信氏の写真
石津 秀信
日本酒類販売株式会社
情報物流本部 情報統括部
情報企画課 副課長

同社ではこれまで海外ベンダー製品を使用していたデータベースサーバをSPARC M10に刷新。従来はデータベースサーバ4台、アプリケーションサーバ6台という計10台の物理サーバを使用していましたが、仮想化によって2台のSPARC M10に集約できました。情報統括部 副課長 石津秀信氏は「無償の仮想化機能Oracle VM Server for SPARCを活かし、アプリケーションサーバも統合しました。仮想集約する一方で信頼性・可用性をいかに維持するかがポイントでしたが、高信頼なSPARC M10ならそれが可能でした。旧サーバからのデータ移行もUNIXからUNIXへの移行なので問題なくスムーズに行えましたね」と話します。

信頼性をより高めるため、高信頼UNIXサーバSPARC M10の採用とともに、より高い次元での二重化も講じました。ストレージは館林システムセンターに加え、明石システムセンターにも用意し、遠隔地バックアップによる災害対策を実現しています。

NAISは同社自らが開発したシステムです。今回のSPARC M10への移行に合わせて、利用者画面をJavaでつくり直してユーザビリティを改善、業務効率化を図りました。大西氏は「流通構造の変革などを背景に、情報システムには開発スピードと柔軟性が求められます。その要望に応えるべく、内製にこだわり改善を続けています」と語ります。

日本酒類販売株式会社様 基幹システム 概要図

導入の効果と今後の展望

バッチ処理時間1/2、サーバ台数1/5。
取引先が安心して使えるクラウドサービスへ

日本酒類販売株式会社様 松丸 真氏の写真
松丸 真
日本酒類販売株式会社
情報物流本部 情報統括部
次長

日本酒類販売はSPARC M10へのリプレースによって、処理性能の課題を解決できました。「高性能プロセッサの採用により大幅な性能向上を達成しました。CPU使用率は下がり、画面の表示遅れは皆無になりましたね。夜間バッチ処理は所要時間が約4時間から約2時間に半減し、翌日の業務開始に余裕を持って間に合うようになりました」(石津氏)。

拡張性に関しては、NaaS利用企業の取引先の増加などによる業務量の増加に応じてCPU能力を増強できるCPUコア アクティベーションなどによって、将来の負荷増大にも対応可能となりました。今後予定している物流システムなど他のシステムのサーバ統合にも余裕が生まれています。

「物理サーバの台数が1/5に減らせたことと、データベースライセンス費用の削減を合わせて、拠点を二重化し災害対策環境を構築したにも関わらず全体の運用管理コストを15%削減することができました」(松丸氏)

信頼性についても、狙い通りの効果が得られています。大西氏は「SPARC M10そのものの高信頼性と富士通の堅牢なデータセンターによる遠隔地バックアップも加わり、私たちが目指すレベルのサービスを実現できました。今後、他のサーバの統合を進めながら、強固なビジネス基盤で取引先様への安全で安定したサービスを提供していきます。また、将来的には様々なデータを分析し営業現場の支援をしていきたいと考えています」と語りました。

【日本酒類販売株式会社様 会社概要】
所在地 東京都中央区新川1丁目25番4号 日本酒類販売株式会社様 外観写真
日本酒類販売株式会社様 ロゴマーク
代表者 松川隆志 代表取締役社長
創立 1949(昭和24)年7月1日
従業員数 850名(2014年3月31日現在・単体)
事業内容 酒類、清涼飲料水、その他の飲料、食料品などの卸売を柱に全国で事業展開。自社企画商品、輸出入も手がける。「酒類食品の中間流通のプロ集団」として、メーカーと消費者を繋ぐ役割を担う。
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  • 本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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