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KDDI株式会社様 導入事例

スマートフォン事業を牽引する基盤に「SPARC M10」を採用 インメモリデータベースの処理スピードを5倍に向上

 

「マルチユース」「マルチネットワーク」「マルチデバイス」の3M戦略で事業を進めるKDDI株式会社(以下、KDDI)。スマートフォン向けサービスの需要増加に応えるために、接続情報管理システムの能力強化に着手した。"エンジン"となるサーバに選ばれたのは、高速プロセッサと大容量メモリを備えた富士通のUNIXサーバ「SPARC M10」。従来使っていたインメモリデータベースの性能を最新ハードで従来比5倍に高めた。SPARC M10独自のCPUコア アクティベーション機能によってサーバ無停止での拡張性も確保されている。また、更新サーバとしてXACK RADIUSを新たに採用して高い冗長性と並列処理によるシステム負荷の軽減を実現した。

[ 2015年6月30日掲載 ]

導入事例 KDDI株式会社様 (866 KB)(A4・2ページ)

【導入事例概要】
業種: 情報・通信
ハードウェア: UNIXサーバ SPARC M10-4
PCサーバ FUJITSU Server PRIMERGY
ソフトウェア: インメモリデータベース Oracle TimesTen In-Memory Database
通信事業者向け認証サーバ XACK RADIUS
【課題と効果】
課題 効果
スマートフォンユーザやトランザクション数の急激な増加に対し、十分な性能を確保したい 長年の実績があるSPARC64プロセッサの採用により、目標としていた従来比5倍の性能向上を実現。高いメモリアクセス性能と大容量メモリ搭載により、インメモリデータベースを高速化
将来的な需要増に備え、無停止で拡張出来るスケーラビリティを実現したい CPUコア アクティベーションにより、システムを停止することなくCPUコアの増設が可能
大災害発生時も業務の継続運用を可能にしたい 数百キロ以上離れた2拠点に災害対策サイトを構築。2拠点のデータベースを一貫して同期させるシステム構成を実現し、大規模災害にも耐えられるデータの一貫性と可用性を確保

本事例に関するお問い合わせ

導入の背景

スマートフォンユーザーの爆発的増加に伴いシステムの能力が不足

約4,200万人の加入者を持ち、国内・国外で躍進する大手通信事業者のKDDIが特に力を入れているのは、普及が急速に進むスマートフォンやタブレット向けのサービス/コンテンツ提供である。この種のサービスやコンテンツの多くは、加入者であるユーザーが24時間365日いつでも「利用したい」「見たい」と思った時にスマートフォンなどの端末から利用できるのが特長。利用者数・利用件数を増やすために、KDDIはこれまでにも国内初となる有料アプリ定額制サービス「auスマートパス」内で「アプリ取り放題」などの施策を打ってきた。

KDDIのこれらのビジネスモデルを支えているシステム基盤の一つが、2011年に稼働開始した「接続情報管理システム」である。

このシステムの役割は、サービスを利用しようとする人が契約者本人であるかどうかを確認するために、端末接続情報と加入者契約情報を突き合わせてリアルタイムに管理することにある。このシステムを参照することで端末詐称リスクを無くし、契約者に適した様々なサービス提供を可能とする。

KDDI株式会社様 加藤 利雄氏の写真
KDDI株式会社
技術統括本部 ネットワーク技術本部
EPCネットワーク技術部長
博士(工学)
加藤 利雄

EPCネットワーク技術部長の加藤利雄氏は、このシステムの重要性を「加入者・契約情報をリアルタイムに処理するサービスには、このシステムが不可欠。システムが停止してしまうと、お客様には『使いたい時に使えない』というご不便をかけてしまうことになりますし、弊社にとりましても機会損失というビジネスリスクが生じます」と説明する。

ところが当初想定していなかった、サービスとコンテンツの"多様化"や、ゲームなどバックグラウンドで頻繁に通信を行なうアプリケーションの増加によって、十分に余裕をみて設計・構築したにもかかわらず、初代システムの稼働から1年あまりで能力不足が感じられるようになったという。

「応答時間を少しでも短くするためにデータをメモリ上に展開するインメモリデータベースを採用していたのですが、それでも、秒あたりのトランザクション数の急激な増加には追いつけませんでした」と、加藤氏。お客様がストレスなくご利用いただける範囲内に応答時間を収めるには、プロセッサやサーバの能力を高める必要があることは明らかだった。

導入のポイント

性能向上・可用性を確保し将来の利用者増への対応も万全に

そこで、KDDIは2012年10月に対策チームを編成。要件をとりまとめた提案依頼書を作成し、システムインテグレーター数社にシステム提案を求めた。

KDDI株式会社様 榎 哲也氏の写真
KDDI株式会社
技術統括本部 ネットワーク技術本部
EPCネットワーク技術部
榎 哲也

「要件は大きく分けて3つありました」と語るのは、EPCネットワーク技術部の榎哲也氏だ。「具体的には、①初代システム対比で5倍の性能、②5倍の性能向上を確保した上で、更なるスケーラビリティの確保、③災害対策サイトの構築による業務継続性の確保、の3要件を提示し、今後も予想される利用者増に応えられるシステムを追求しました」と振り返る。

性能向上の目標を5倍と高く設定したのは、スマートフォン契約の台数が急速に増えていたためだ。野心的な目標値だが、加藤氏は「SPARC M10そのものは発売開始から間もないものでしたが、搭載されているSPARC64プロセッサは長年にわたって進化を繰り返してきたものと理解していました。富士通のSPARCサーバなら、さらなる高性能を得られると考えました」と話す。

SPARC64プロセッサの進化
富士通では、スーパーコンピュータやUNIXサーバに搭載するプロセッサを1つのチームが設計する開発体制をとり、長年にわたり性能と信頼性を高めてきた。 SPARC M10に搭載されている「SPARC64 X」「SPARC64 X+」は、その進化の最先端だ。

また、スケーラビリティについては、システム本稼働後にもサーバのITリソースを無停止で拡張できることを重視。榎氏は、「現実的な目標として新システムは初代の5倍の性能で設計・構築しましたが、予測を超える需要の伸びを視野に入れ、それ以上の拡張が可能なプラットフォームの採用を目指しました」と説明する。

さらに、災害対策サイトの構築による冗長性の確保については、大規模災害の発生時も接続情報管理システムを止めないようにすることがねらい。そのためには、数百キロ以上離れた2拠点に正副の2システムを置き、それぞれのデータベースの内容を常に同一に保つ「同期」が不可欠だ。しかし、拠点間が遠く離れていると、ネットワークを行き来するデータの遅れによって、正副のデータベースが同時に更新されなくなる可能性が生じる。また、データベースの更新処理に時間がかかり過ぎると、被災時の正副切り替えで"取りこぼし"が生じることも考えられる。そこで、2代目のシステム要件には「数百キロの遠隔地間でもデータベースをリアルタイムかつデータ紛失なしに同期できること」を盛り込んだ。

KDDI株式会社様 接続情報管理システム 概要図
SPARC M10はインメモリデータベースで更新/参照サーバからの加入者情報の要求に高速に応答。本システムは、数百キロ以上離れた拠点に災害対策サイトを設置し、大規模災害発生時も業務の継続運用を可能にしている。

システムの概要

インメモリデータベースの更なる高速化でリアルタイム処理を実現

各社の提案を吟味した結果、KDDIが選択したのは富士通の高性能UNIXサーバ「SPARC M10」とPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」を組み合わせたハードウェア構成だった。こうして、従来から実績のあるインメモリデータベースの「Oracle TimesTen In-Memory Database」と、データベースの情報更新を担う「XACK RADIUS」の両ソフトウェアの導入を含むシステムインテグレーションが始まったのである。

インメモリデータベースは稼働のために大容量のメモリを必要とする。そこで1プロセッサあたり1TBのメモリを搭載できるSPARC M10は、インメモリデータベースの能力を高めるために使われている。SPARC M10は一般的なサーバの2倍のメモリバスで大容量メモリに高速アクセスするのが特長。その高速性は、メモリアクセス性能指標として使用されるベンチマーク「STREAM」で世界最高性能(2015年4月1日現在)を得ていることからも明らかだ。

またメモリのハードウェアコストについても、加藤氏は「我々のビジネスにおいては高速処理のためのインメモリデータベースは不可欠です。そのためには大量のメモリが必要ですので、比較的安価にメモリの大容量化が実現できる点でSPARC M10に魅力がありました」と、評価。榎氏は「接続情報管理システムは24時間・365日いかなる時も止められないシステムであることから、サーバを止めずにコア数を増やせるCPUコア アクティベーション機能を高く評価しました」と話す。

SPARC M10のCPUコア アクティベーション機能
SPARC M10は必要に応じて1コア単位で稼働CPUコアを増やせる「CPUコア アクティベーション」機能を搭載。柔軟な性能増強とデータベースライセンス費用の最適化を図ることができる。

一方、PRIMERGYは接続情報の更新処理を担うサーバである。複数のPRIMERGY上で稼働するXACK RADIUSが、2拠点に分散させたSPARC M10のデータベースを同時並列に更新するシステム構成を採用した結果、高い処理能力を実現しつつ、大規模災害にも耐えられるデータの一貫性と可用性の確保が可能となった。

企画開始から本稼働まで約1年という短期間で構築。2013年4月から7月にかけてテスト環境での検証を実施。その結果を基に7月から商用系(本番系)を組み上げ、2013年9月に本稼働した。

これだけの短期間で移行が完了した理由の一つとしては、初代と同じSolarisサーバを採用し、OSバージョン間のバイナリ互換が確保されているなどの恩恵が挙げられる。また、榎氏は「新しい接続情報管理システムを遅れることなく導入できたのは、検証試験で見つかった問題の解決やXACK RADIUS導入に関して、富士通のSE、及びXACKの技術者に長年の知見を活かして開発して頂けたことも大きいですね」と話す。

導入の効果と今後の展望

新サービス提供時の"性能不足への懸念"を5倍の性能と拡張性で払拭

本稼働を開始した2代目接続情報管理システムの能力は、十分に満足できるものだった。「チューニングを重ねた結果、求めていた5倍の処理性能を達成することができました」と、加藤氏。ビジネス面では、性能面での心配をすることなく新規サービスを企画・提供できるようになったことが最大の効果だ。ピーク時間帯でも接続情報管理システムへのアクセスはきわめて高速に行え、加入者がサービスやコンテンツを利用する際にフラストレーションを感じることはない。

今回KDDIでは、インメモリデータベースのパフォーマンスをより的確にモニタリングする目的で、秒あたりのトランザクション処理件数を一目で確認できる専用ログを新規に開発。普段と異なる状況が発生したらすぐに手を打てるようにしている。

榎氏は、「新システム稼働後まもなくキャパシティの増強が迫られる事態を迎えたのですが、CPUコア アクティベーションによりシステムの可用性を担保したまま実施できました」と語る。

「2代目接続情報管理システムは安定して稼働しており、我々の事業戦略を支える基盤の一つとして役割を果たしています。現在は、需要やニーズの増大に応じていつどのように拡張していくか、障害や災害の発生時にいかに迅速に復旧させるかを考えるフェーズに移行しております」と、加藤氏。このプロジェクトで得られたスケールアップ拡張の知見と経験は、KDDIの他のシステムを増強する際にも役立つものと同氏は考えている。

(注)記事中のご所属や職位は取材当時のものです。

【KDDI株式会社様 会社概要】
所在地 本社:東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号
ガーデンエアタワー
本店:東京都新宿区西新宿2丁目3番2号
KDDI株式会社様 外観写真
KDDI株式会社様 ロゴマーク
代表者 田中孝司 代表取締役社長
創業 1984年6月1日
従業員数 28,172人(連結ベース、2015年3月31日現在)
事業内容 移動通信・固定通信の両方を併せ持つ総合通信事業者。個人顧客向けには、移動体通信(au携帯電話)事業と固定通信(ブロードバンド・インターネット/電話)事業を展開し、法人顧客向けには、FMCネットワークからデータセンター、アプリケーション、セキュリティ対策まで全てのICT領域でサービスを提供する。
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