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Solarisコンテナにより9つのシステムを1台に集約
コスト削減とともに高信頼性を実現

富士通株式会社 FUJITSUユニバーシティ 導入事例


富士通グループの世界18万人の社員が利用する教育インフラ「FUJITSU NetCampus」。リソースの有効活用、コスト削減などをはかるべくプラットフォームを「SPARC Enterprise」に刷新。Solarisコンテナを活用したサーバ集約により13台のサーバを4台に削減。電力消費量、設置スペースの半減はもとより負荷分散およびクラスタによる高信頼性を実現しています。

2009年4月7日掲載 / 印刷用 PDF版ダウンロード (892 KB)

導入事例概要
業種: 富士通グループの人材育成
ハードウェア: UNIXサーバ SPARC Enterprise M4000(注)
PCサーバPRIMERGY RX300
ストレージ ETERNUS4000 M500
ファイバチャネルスイッチ ETERNUS SN200
ネットワークサーバ IPCOM EX2000 LB
ソフトウェア: Internet Navigware、Oracle Database 10g、PRIMECLUSTER、Systemwalker、Interstage

(注)SPARC Enterpriseの本体装置は販売を終了しました。本製品の後継機種はSPARC Serversです。

「FUJITSU NetCampusの規模拡大に伴い、サーバ増加による運用負荷増大と、国内と 海外での利用者数の違いによるサーバリソースの使用率の偏りが問題となっていました。Solarisコンテナによりサーバ集約が実現でき、CPUやメモリなどの使用効率の向上や負荷変動への対応などリソースの有効活用が可能となる点がポイントでした」

厳しい企業環境の中、ビジネスの原動力となる人材育成の重要性は増しています。しかしその一方で、教育に関する運用コスト削減も急務です。富士通グループの人材育成を担っているFUJITSUユニバーシティ本部では、全社共通の教育インフラ「FUJITSU NetCampus」のプラットフォームを「SPARC Enterprise」に刷新。高信頼性、可用性の実現とともに、Solarisコンテナにより9つのシステムを1台のサーバに集約にすることで、導入コスト、運用コストを大幅に削減。合わせて電力消費量(CO2排出量)、設置スペースの半減など環境負荷低減にも貢献しています。

課題と効果
1 富士通グループ全社共有の教育インフラの信頼性をさらに高めたい。 高信頼UNIXサーバ「SPARC Enterprise」を採用。Web/APサーバは、負荷分散により安定した性能と高信頼性を実現。DBサーバはクラスタ構成により可用性を実現。
2 サーバ集約により導入コスト、運用コストの削減を図りたい。 Solarisコンテナを活用してサーバを従来の13台から4台に。導入コスト、運用コストを大幅に低減。また電力消費量、設置スペースの半減など、グリーンIT面でも貢献。
3 保守時間などの短縮化を図り、利用者の学習機会を拡大したい。 SAN Bootにより可用性が向上。また「ETERNUS」のOPC (One Point Copy)機能によりバックアップが瞬時に行えるため保守時間の大幅短縮を実現。

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導入の背景

28ヵ国、18万人が利用する「FUJITSU NetCampus」

富士通株式会社 FUJITSUユニバーシティ本部 担当部長 今西 穂高 氏

企業の継続的成長に人材育成は不可欠です。企業環境が大きく変化する時代にあって、効率的かつ戦略的な人材育成による企業競争力の向上はますます重要になっています。

富士通では、2002年4月、グローバルビジネスにおけるお客様へのサービスの向上やより高度な付加価値の提供を目指し、富士通グループの人材育成を目的とする統合組織「FUJITSUユニバーシティ」を設立。その活動を支える富士通グループ共通の教育インフラが「FUJITSU NetCampus」です。

「FUJITSU NetCampus」は、富士通グループのイントラネット上で稼動し、eラーニングと集合教育の申込から記録までの管理を行う学習支援・管理システムです。「FUJITSU NetCampus」導入の4つの狙いについて、FUJITSUユニバーシティ本部の今西穂高氏は次のように語ります。

「第1がeラーニングのプラットフォームの構築、第2が部門教育システムの統合、第3がグローバルな教育インフラの実現、第4が教育関連でのコストの削減です。コスト削減や効率性はもとより、必要な人材の短期間での育成、全社員への教育機会の提供など経営戦略の観点でも大きなメリットがあります。またeラーニングはペーパーレス化や人の移動の削減、省スペース効果によりCO2削減が可能になるなど環境負荷低減にも貢献します」(「FUJITSU NetCampus」で採用しているeラーニングシステム「Internet Navigware」は富士通の環境貢献ソリューション認定製品です)。

現在、「FUJITSU NetCampus」は28ヵ国、富士通グループ185社の社員18万人が利用しています。提供講座は国内版2,254講座、そのうちeラーニングが902講座、海外版は357講座すべてがeラーニングです。導入から5年以上が経過し、「FUJITSU NetCampus」の規模も利用者数も拡大しました。その間、大きな改修を行うことなく稼働を続けてきましたが、システムの老朽化に伴い、プラットフォームを刷新することになりました。

導入のポイント

サーバの集約とリソースの有効活用を目的にSolarisコンテナを採用

富士通株式会社 ソーシアルサイエンスラボラトリ第三システム部 主幹エキスパート 栗田 啓介 氏

新しいプラットフォームに求められる要件について、「FUJITSU NetCampus」の移行・開発・システム運用を担っている富士通ソーシアルサイエンスラボラトリの栗田啓介氏はこう語ります。「全社必修研修をeラーニングで実施していることから、その履修が確実になされるようにシステムの安定稼働を維持するという責務があります。そのためには、システムに絶大な信頼性が必要です。また、学習機会を拡大するうえで、保守時間などの制約を極力抑えることも課題でした。一方、運用コストも年間数億円規模にふくらんできており、その削減も急務でした」。

信頼性向上と運用コスト削減の両面の解決、加えてハード・ソフトの保守期限も迫ってきており、期間、規模、運用面など多角的に検討が進められました。

「コスト削減を図るために、サーバの集約とリソースの有効活用は、今回大きなテーマでした。また、Solaris上に蓄積された稼働資産が相当ありましたから、新システムにスムーズに移行できるように運用方法はできるだけ変えたくないとも考えていました」(栗田氏)。

栗田氏は続けます。「さまざまな要件をクリアするために総合的な視点に立ったとき、最適解だったのがSPARC Enterprise M4000でした。また、もう1つ、採用のポイントとなったのがソフトウェアパーティショニング、Solarisコンテナです」(栗田氏)。

Solarisコンテナを採用した理由について富士通グループの社内情報システムを支える富士通CITの中野賢一氏は「FUJITSUNetCampusの規模拡大に伴い、サーバ増加による運用負荷増大と、国内と海外での利用形態の違いによるサーバリソースの使用率の偏りが課題となっていました。Solarisコンテナによりサーバ集約が実現でき、CPUやメモリなどの使用効率の向上や負荷変動への対応などリソースの有効活用が可能となる点がポイントでした」と、話します。

Solarisコンテナで実現される仮想Solaris環境は完全に独立しており、1台のサーバ上に業務同士が互いに干渉しないセキュアなシステムを構築できます。そのため、リソースの有効活用に加え、信頼性やセキュリティの面でも安心です。

導入のプロセス

検証環境と開発環境を仮想Solaris環境上に構築

富士通CIT株式会社 システム技術統括部SOAプロジェクト室 担当部長 中野 賢一 氏

新システムでは、Web/APサーバにSolarisコンテナを活用し、海外向けポータル、国内向けの学習管理システム、QA管理など9つのコンテナが稼働しています。

Solarisコンテナによる仮想化のメリットは検証段階からすでに発揮されていました。

「検証や開発用にもSPARC Enterprise M4000を採用しました。検証と開発環境を合わせて18個のコンテナを1台のサーバ上に作成することで、これまでのように検証や開発のためのサーバを別々に用意する必要がありませんでした。そして、本番環境と同等のスペックを備えた検証環境で、Solarisコンテナの性能影響を調べることもできました」

検証で特に時間をかけたポイントが、1つのコンテナに負荷をかけた場合の他のコンテナへの影響です。「SPARC EnterpriseM4000の高性能のもと、それぞれのSolarisコンテナにおいて十分な性能が確保されており、問題が発生することはありませんでした」(栗田氏)。

Solarisコンテナは、国内ではこれから本格的に普及が進む技術のため工夫する点もありました。「富士通としてSolarisコンテナの導入に関してさまざまな面から検証が行え、ノウハウを蓄積できたことも今回の収穫でした」(中野氏)。

導入効果と今後の展開

サーバ台数が約7割減、電力消費量、設置面積が半減

新システムは、2008年2月から開発を開始、6月にSPARC Enterprise M4000を4台導入し11 月に本稼働しました。Web/APサーバはSPARC Enterprise M4000を2台使用し負荷分散方式を採用。また、DBサーバでもSPARC Enterprise M4000を2台使用したクラスタ構成となっています。

さらに、高信頼ディスクアレイ装置「ETERNUS」を活用し、ディスクアレイ装置からOSを起動するSAN Bootにより、可用性、運用管理性、保守性の向上を実現。「ETERUNUS上にすべての資産が格納されており、信頼性のさらなる向上がはかれました。またETERNUSのOPC (One Point Copy)機能によりオンラインバックアップが瞬時におこなえるため、保守時間を大幅に短縮できました」(栗田氏)。

コスト削減や環境負荷低減面でも大きな効果がありました。「従来の13台から4台と、約7割近いサーバ台数の削減により、ハード購入やソフトライセンス料などの初期導入コストや保守料などの運用コストを大幅に削減できました。また、サーバ集約によりサーバの電力消費量55%削減、設置面積57%削減、空調に要する消費電力も削減など低炭素社会の推進にも貢献しています。さらにOSのパッチ適用作業の軽減など運用管理の効率性もはかれました」(中野氏)。

今後について栗田氏は、「Solarisコンテナには、CPUやメモリなどのハードウェアリソースを柔軟に配分する機能がありますが、今回は使用しなくても十分な性能を確保できています。今後は、コンテナごとに収集している性能データを分析し、必要に応じて対応していきたいと考えています」と、語ります。

「FUJITSU NetCampus」の展望について今西氏はこう締めくくります。「今後は、アプリケーションの整理をおこなっていきます。また、意識調査やアンケート、さらに部門内でのノウハウの共有などeラーニングの活用シーンもひろげていきたいと考えています」。

企業活動の根幹、人材を育てる社内教育。そのインフラを「SPARC Enterprise M4000」は高信頼性と優れた柔軟性でしっかりと支えてまいります。

取材にご協力いただいた方々(左より) (株)富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 栗田 啓介 氏 / 富士通CIT(株)中家 義光 氏 / 富士通(株)今西 穂高 氏 / 富士通CIT(株)中野 賢一 氏 / 富士通(株)船津 義久 氏

【富士通株式会社 FUJITSUユニバーシティ本部】

事業所 〒211-0041
川崎市中原区下小田中1-14-1 富士通クロスカルチャーセンター
事業内容 富士通グループの人材育成
ホームページ http://www.fujitsu.com/jp/

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