【社会課題への挑戦】 お菓子のモノづくりの伝統を、世界へ届ける

富士通グループでは、日本全国の企業や自治体、医療、教育機関とともに日本が抱える様々な社会課題の解決に向けて取り組んでいます。今回は、日本の地域におけるモノづくりの伝統が、時代の変化とともに失われていく問題を取り上げます。高齢化や少子化の影響、日本人の趣味・趣向の変化等によってその問題は加速しています。
ここでは、昭和22年の創業以来、仙台市を中心に仙台銘菓「萩の月」をはじめとする和洋菓子を製造・販売する菓匠三全様に対して、モノづくりの伝統を日本にとどまらず世界へ届けるために、新しい顧客やファンの拡大に取り組む営業の活動を紹介します。

目次
  1. 菓匠三全様と富士通グループのこれまでの取り組み
  2. モノづくりの伝統が持続する未来に向けて
  3. お客様のビジネスをどう進化させていくか

菓匠三全様と富士通グループのこれまでの取り組み

富士通Japanでは、菓匠三全様に対して販売業務の効率化を推進するため、これまでさまざまな提案を行ってきました。2021年には、タッチパネルでスピーディーかつスムーズに入力することができる最新のPOSシステム(※1)の導入を決定いただきました。また、菓匠三全様の更なる売上拡大のためにデータ利活用の提案も行っています。ここでは本取り組みだけでなく、お客様のお菓子を世界に広げる想いについて、菓匠三全様を担当する営業の梅澤 未来に聞きました。

  • ※1:
    「Fujitsu 小売業向けPOS/MDソリューション FIT SHOP」を富士通Japanにて導入
富士通Japan株式会社 東日本エリア本部 宮城支社 梅澤 未来 富士通Japan株式会社 東日本エリア本部 宮城支社 梅澤 未来

モノづくりの伝統が持続する未来に向けて

――梅澤さんは、菓匠三全様の未来に対してどのような夢をお持ちですか。

梅澤: まず、菓匠三全様についてお話しさせてください。菓匠三全様の「三全」とは、「お客様へのサービス」「喜働の職場づくり」「堅実経営」の3つの完全を目指す会社理念に由来します。その会社理念のもと、お菓子の製造・販売を通じて、いつの時代にも新たなお菓子文化を創造し、地域の発展に大きく貢献されています。近年は伝統的なお菓子だけでなく、21世紀にふさわしい新商品の開発にも積極的に取り組まれており、「ロワイヤルテラッセ」や「ら・ふらんす」などの洋菓子は、世界的な食品コンクールであるモンドセレクションでも最高金賞を受賞されています。

私は70年を超える伝統を持ちながらも、積極的に新たなお菓子を創造されている菓匠三全様のお菓子たちを、より世界へ広げたいという夢を持っています。もっとたくさんの人々に、おいしいお菓子の魅力だけでなく、70年を超える素晴らしいモノづくりの歴史・ブランドストーリーを発信したい。夢物語で終わらせず現実的なロードマップで歩めるように、富士通Japanとしてこれからも様々なご提案をさせていただきたいと思っています。

お客様のビジネスをどう進化させていくか

――お客様のビジネスを更に拡大させ、より多くの顧客・ファンを増やすには、どのようなことが必要でしょうか。

梅澤: データを活用した売上拡大戦略が必要だと考えます。例えば、今回導入を決定いただいたPOSシステム稼働後には、様々なお客様情報や売上データが蓄積されていきます。どのようなお客様が、どの店舗でどのお菓子をいくつ購入されたのか。こうしたデータの中に未来のビジネスのヒントが隠されています。POSデータを分析しマーケティング施策に繋げることで、より多くの方々に菓匠三全様のファンとなっていただくためのアイデアを導き出すことができます。オンラインショップにおいても同様です。PV数や検索・購買履歴等のデータ活用により、仙台に訪れて商品を購入する観光客だけでなく、日本全国や海外からの注文をさらに拡大するための戦略づくりが可能となります。

――データ活用という点では、その他にどのような施策が考えられますか。

梅澤: マスマーケティングからの顧客獲得が考えられます。たとえばSNSやWeb広告、アプリやポイントといったオンライン上のタッチポイントを作り、データを分析します。そうすることで、まだ商品を購入したことのない方々も菓匠三全様のお客様となってもらうための施策立案に役立てることができます。どの媒体でどんなマーケティングを実施すると根強いファンになっていただけるのか。施策実行を繰り返すことで、より精緻な顧客獲得施策の立案に繋がっていきます。

――菓匠三全様の未来に対して、富士通Japanは他にどのようなことが出来るでしょうか。

梅澤: 富士通Japanができることとして、次世代のデータ分散型インターネット技術を活用し、あらゆる業種・サービスを繋げるエコシステムの共創があります。地域を構成する企業が各々の事業活動に加え、連携してひとつのネットワークをつくり、地域全体の魅力を更に高めていくことができれば、それぞれの企業への注目度も上がります。私はこれらの取り組みによって菓匠三全様はもちろん、宮城県全体をもっと元気にしたいと、いつも考えています。

――熱い想いを持つ梅澤さんが、日々大切にされていることはありますか。

梅澤: 2つ大切にしていることがあります。1つ目は構造理解力を磨くことです。毎日様々な業務課題に直面しますが、全体構造を先に理解し、ゴールまでの最短ルートを見つけ出すことで、既存のルール・手順の問題点に気付くことができます。問題点をそのままにせず、日々改善を行うことで、業務効率を上げてお客様と向き合う時間を創出できるよう心がけています。
2つ目は、お客様にとって本当に必要なものを見定める力を養うことです。私たちの仕事には、プロジェクトを完遂させる遂行能力だけでなく、前例のない問いから答えを導き出す力が必要だと考えています。目の前の課題や固定観念を一旦忘れて、お客様の未来について自由に思いを巡らせれば、本当に必要なものが見えてきます。それを柔らかいアイデアのままにするのではなく、ロードマップを作成し、お客様と会話してみる。例え即座に実現しなくとも、その会話の中から新たなアイデアや課題に気づくことが出来ます。構想の段階から働きかけることで、お客様とより深い信頼関係を築き、頼れるパートナーとなれるよう取り組んでいます。

宮城県のお菓子から、日本のお菓子、そして世界のお菓子へ。梅澤は、お客様とともにモノづくりの伝統を未来へ引き継ぎ、更なる高みへと導くため今日も挑戦を続けています。

※富士通CM未来を変える篇 今回記事に登場した梅澤も出演しています
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