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第2回:鹿島建設が作業員の労働災害対策に着手。IoTを活用して熱ストレスを把握し、体調の変化をいち早く察知

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MetaArcで実現するデジタル革新 第2回 鹿島建設が作業員の労働災害対策に着手。
IoTを活用して熱ストレスを把握し、体調の変化をいち早く察知

鹿島建設株式会社様

建設現場の人材確保のために不可欠な安全性の向上。特に夏場は熱中症にかかる作業員が増えてきており、その対策が重要課題のひとつになっている。鹿島建設はその手段としてIoT活用に着目。富士通がMetaArc上で実現している「安全管理支援ソリューション」を試験導入した。今回導入した建設現場では、同ソリューションによる熱ストレスの把握や作業員の意識改革の結果として熱中症ゼロを実現。今後も他の工事現場で検証を継続していく計画だという。ではMetaArcをどのように活用し、真夏の苛酷な労働環境に対応したのだろうか。

個人での体調管理だけでは難しい建設現場での労働災害を抑止

企業・自治体の各種施設の建設や住宅造成など、社会基盤を作るうえで重要な役割を果たしている建設業。その建設現場の安全性向上は、人材を確保するうえで避けて通れない課題だと言える。建設業界ではその取り組みを継続的に進めてきており、建設現場での労働災害は着実に減少し続けてきた。しかし、建設業労働災害防止協会が公表している建設業での死傷者数は、2016年でも15000人を超えており(参照:建設業労働災害防止協会「建設業における労働災害発生状況」Open a new window)、さらなる取り組みが求められている。

「特に夏場は熱中症で倒れる作業員も増えてきており、その対策は重要課題の1つになっています」と語るのは、鹿島建設で工事支援を行っている門脇裕介氏。熱中症による死傷者数は、建設業が突出していると指摘する。これを防止するために鹿島建設の工事現場では、汗で失われた塩分を補う塩飴の配布や、体調管理に関する啓発活動などを実施。しかし体調判断は個人に依存している部分が多く、大量に汗をかいても「まだ大丈夫」と、塩飴や水分を採らない人も少なくないという。「現場で熱中症患者を出さないためには、現場監督者が作業員の体調不良をいち早く察知し、倒れる前に対処する必要があります。しかし広大な工事現場でこれを行うのは、決して簡単ではありません」。 作業員がどこにいても、熱中症の予兆を察知できる仕組みはないのか。門脇氏はこの問いに対して、体調変化を事前に把握できるソリューションを発見する。デジタル革新を実現するプラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(メタアーク)」上で展開するIoTを活用した「安全管理支援ソリューション」に関する新聞記事を読み、「これなら安全管理を徹底できる」と直感したのだ。 その後、富士通から詳細な話を聞き、2017年4月にデモを見たうえで、関東支店幹部に提案。6月に埼玉県内の3ヘクタールの造成工事現場への導入が決定したのである。
門脇 裕介 氏の写真鹿島建設株式会社
関東支店
土木部 工事支援グループ
門脇 裕介 氏

迅速な検知で熱ストレスによる体調変化を把握。仲間意識の強化にも大きな効果

現場作業員はバイタルセンシングバンドとスマートフォンを装着。バイタルセンシングバンドは作業員パルス(脈波)や加速度、周囲の温度・湿度のデータを取得、それがスマートフォン経由でクラウドに送られ、そのデータはWebブラウザで、作業員毎に一覧表示ができる。また身体状態の変化の予兆を察知すると、作業員や監督者が持ち歩くスマートフォンに、アラートが一斉送信されるようになっている。

鹿島建設が導入した「安全管理支援ソリューション」。バイタルセンシングバンドが作業員のパルス(脈波)や周囲の温度・湿度、加速度等のデータを取得し、それをスマートフォン経由でクラウドに送る。集められたデータはWebブラウザで一覧表示でき、バイタルデータに変化が出ると関係者のスマートフォンにアラートが一斉送信される。
バイタルセンシングバンド
防塵ケースに収められたスマートフォン(左)と、バイタルセンシングバンド(右)が作業員のパルス(脈波)や周囲の温度・湿度、加速度等のデータを取得
バイタルセンシングバンドを装着した作業員。スマートフォンは落下防止のためストラップが付けられている。なお写真では防塵ケースに収めたスマートフォンを首から下げているが、実際には胸ポケットに入れて作業を行う。

「このような仕組みを導入したことで、作業員の体調が悪化していないかどうかがすぐに分かるようになりました」と語るのは、鹿島建設で現場所長を務める竹内公一氏。また工事現場における新たなコミュニケーションの手段としても、重要な働きをしていると指摘する。「体調に変化があると全員にアラートが送信されるため、監督者が作業者を見守るだけではなく、 作業員同士もお互いを見守ろうという空気が生まれました。同じチームの仲間なのだという意識が、これまで以上に強くなったと感じています」。

その結果、この工事現場では熱中症「ゼロ」を達成することが出来た。今後は、冬場の凍結した地面に足を滑らせての転倒が多くなるが、このソリューションは加速度や気圧計測による転倒検知の機能もあるため、冬場の安全管理にも活用できるだろうと竹内氏は語る。 「類似したソリューションは他社からも提供されていますが、センサーデバイスからスマートフォン、クラウドまで揃っているので、簡単に導入ができてすぐに使えるところが非常によかったです」と門脇氏。また機器とサービスの提供だけでなく、運用や保守まですべてを富士通が行っており、一貫したサポートが提供されていることも大きな魅力だという。「今後も継続的に他の工事現場で効果の検証をしていきたいと考えています」。 このようにMetaArcを活用することで、工事現場等で働く人の安全管理が容易になることがわかる。これは屋外の作業現場はもちろんのこと、工場や倉庫でも応用することが可能だ。労働者の安全性向上の1つのアプローチとして、注目すべきだといえるだろう。
竹内 公一 氏の写真鹿島建設株式会社
関東支店
現場所長
竹内 公一 氏
注)このコンテンツは2017年12月に日経 xTECH Specialに掲載したものです。 注)本記事中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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