UHF帯RFIDを活用した部品供給管理システムの適用を取引業者23社に拡大
~「RFIDかんばん」と納品書の統合やサプライヤーでの「RFIDかんばん」発行も計画中~
当社は、UHF帯RFIDを用いた部品供給管理システムを適用するサプライヤー(取引業者)を、昨年3月の運用開始時の4社からこのほど23社に拡大しました。これにより、生産活動の大幅なスピードアップが図れます。
今後は「RFIDかんばん」と納品書の一本化を通して、当社工場とサプライヤーの作業効率化を図るとともに、将来におけるサプライヤー自身による「RFIDかんばん」の発行を目指した試行運用を2月4日から開始します。
2009年2月6日
当社は、UHF帯RFIDタグ付きリライタブルシートを納入指示のかんばんとして用いた部品供給管理システム「ジャストインタイム(以下、JIT(注1)コントロールシステム)」を自社開発し、2008年3月5日から運用しています。本システムは、ATMやPOSなどを製造する当社の新潟工場と、同工場に部品を供給するサプライヤーとの間で運用していますが、対象としているサプライヤーが当初の4社からこのほど23社に達しました。これにより、情報の共有化や多様化がさらに進み、「週」や「日」を基本単位としていた従来の生産活動の営みが、「時」や「分」を軸とする活動へとスピードアップが図れます。
この効果を最大限に引出すために、「RFIDかんばん」(注2)の適用対象をさらに拡大していく必要があり、今後は以下のような施策を推進しています。
1) 納品時の添付伝票:2種類(納品書+RFIDかんばん)を1種類(RFIDかんばん)
現状、サプライヤーが納品する際、「納品書」と「RFIDかんばん」の2種類を納品物に添付する運用を行っているため、サプライヤーでの作業負担増による出荷作業効率の低下、および当社新潟工場でも「RFIDかんばん」と「納品書」の二重の取り扱いが業務の効率低下につながっています。そこで、「RFIDかんばん」に納品書を兼ねる機能を持たせ、納品物には「RFIDかんばん」のみを添付した運用への切替えの実現に向け、システムを準備中です。(2009年3月末より、順次運用開始予定)
2) サプライヤー側で「RFIDかんばん」発行の実現(1社運用開始:2009年2月4日~)
「RFIDかんばん」運用のスピードアップや変化への柔軟な対応をさらに図るためには、サプライヤーでの発行が望まれます。このため、本年2月4日からサプライヤー1社において、「RFIDかんばん」発行の試行運用を開始しました。
上記の2施策は、昨年8月21日に当社が発表したトータルなリアルタイムSCMシステム「iTOS(アイトス)」のB2B環境を有効活用することにより、実施が可能となります。また、この施策により、「RFIDかんばん」の対象サプライヤーの拡大を2009年度上期内に40社、2009年度内には、当社の部品の全購入額の70%を占める60社に拡大する計画です。
このように「RFIDかんばん」運用の対象サプライヤーを拡大することで、従来の運用方法(バーコードを用いた管理)に比べ、約2倍と大幅な業務効率化が実現する対象範囲が現在以上に拡大します。この効果は、当社新潟工場だけに止まらず、サプライヤーまでにも波及効果が期待できます。このような納入の効率化を実現することで、JIT拡大の容易さにつながり、物の流れに同期した管理業務の高速化により、物の停滞がゼロに近づくことになり、RFIDかんばんによって運用している対象部品は、在庫6割減という大幅な減少が見込めます。
【用語説明】
(注1)JIT: |
Just In Timeの略。"必要なものを、必要なときに、必要なだけ'という生産の流れを作る方式をJITという。 |
(注2)RFIDかんばん: |
当社の考えによる、サプライヤーから組立工場へ納品を行う際に部品に貼付される納入指示の現品票(UHF帯RFIDタグ付きリライタブルシートを採用)を指す。 |
【関連リンク】
「JITコントロールシステム運用開始」のプレス・リリース
RFID関連製品の紹介ページ
富士通フロンテック株式会社
日付: 2009年2月6日
会社名:
富士通フロンテック株式会社,
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