NTT西日本様

掲載日:2017年6月5日

NTT 西日本様、手のひら静脈認証導入事例。「IC カード+指紋」から「手のひら静脈認証」へ。業務端末11,300台に手のひら静脈認証を導入。

【導入事例概要】
業種 情報産業・通信
製品 手のひら静脈認証

手のひら静脈認証利用シーン 手のひら静脈認証利用シーン

【課題と効果】
1 ICカード+指紋認証は、一部指紋を読み取れずに登録ができない方がおり、代替手段としてICカード+パスワードで認証させる必要があった。 矢印 手のひら静脈認証では、登録がうまくできないといった問い合わせがなく、代替手段のパスワードで認証することによるセキュリティリスクを低減できた。
2 ICカードは、破損時の交換や年度末の棚卸しなど、運用管理が負担となっていた。また、ユーザは紛失などのセキュリティリスクを避ける為、各自厳重に管理する必要があった。 矢印 ICカードがなくなり、運用管理コスト削減を実現できた。ユーザもICカードを管理する必要がなくなり、紛失などの心配がなくなった。
3 ICカードリーダーと指紋認証装置の2つが机の上にあり場所を取っていた。 矢印 認証に必要なデバイスが小型の静脈認証装置1つになり、2つの装置を机に置かなければならない煩わしさから解消された。

NTT西日本様 NTT西日本様

西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)様は、市外通話および市内通話などの固定電話サービスや、IP網サービス(フレッツ)などの地域電気通信事業を行っているお客様です。
NTT西日本様は従来、業務システムへのログインに“ICカード+指紋認証”による本人認証を行っていましたが、ICカードは発行や管理など運用面の負担が大きい点、また指紋認証では一部指紋が読み取れない方がおられる点が課題となっていました。業務端末11,300台の認証方式を、従来の“ICカード+指紋認証”から静脈認証に変更することにより、セキュリティの強化やユーザの利便性向上、運用コストの削減などを実現しています。システムログインで手のひら静脈認証を利用する事例としては、国内最大級の規模となります。
今回、導入の経緯やその効果について、NTT西日本技術革新部 ITイノベーション部門 IT統合基盤担当 担当課長の馬場大樹様、田島雄一郎様にお伺いしました。

端末更改を機に認証方式を見直し

西日本電信電話株式会社 技術革新部 ITイノベーション部門 IT統合基盤担当 担当課長 馬場大樹様 西日本電信電話株式会社
技術革新部 ITイノベーション部門
IT統合基盤担当 担当課長 馬場大樹様

「今回、手のひら静脈認証を導入したのは、ネットワーク設備の管理や故障受付などの業務をする設備系システムの業務端末です。1万人以上のユーザが複数の業務システムにシングルサインオンする際の認証として使用しています。弊社のセキュリティガイドラインでは、機密情報を扱うシステムへのログイン時には生体認証が必須となっています。これまでICカード+指紋認証で約9年間運用してきましたが、OSのサポート切れによる端末更改を機に、認証方式の見直しを行いました」(馬場様)

指紋認証とICカードの課題

西日本電信電話株式会社 技術革新部 ITイノベーション部門 IT統合基盤担当 田島雄一郎様 西日本電信電話株式会社
技術革新部 ITイノベーション部門
IT統合基盤担当 田島雄一郎様

「指紋認証は、指紋パターンの偽造や複製によるなりすましの可能性が指摘されています。また、一部どうしても指紋が読み取れない、登録できない方がおり、代替手段としてICカード+パスワードで認証していることが、セキュリティ上の課題となっていました。ICカードリーダーと指紋認証装置の2つが机の上にあり、場所を取っていることもユーザにとっては煩わしかったと思います」(田島様)

「ICカードの運用では、ユーザ1人1人にICカードを配布する必要があり、ICカードの運用管理が大きな負担でした。さらに、紛失などのセキュリティリスクを避けるため、ICカードは各自厳重に管理する必要があります。またICカードの破損時の交換や、年度末の棚卸しなど、とにかくカードの運用管理をなくしたいという想いがありました」(馬場様)

総合的に評価し手のひら静脈認証を採用

「“ICカード+指紋認証”と同レベル以上のセキュリティを担保できる生体認証は何か、ということで調査・検討を行いました。認証精度や価格、装置サイズといった観点で顔認証や虹彩認証よりも静脈認証が優れているという結論になりました。複数の候補から技術面や費用面などを総合的に評価し、富士通の手のひら静脈認証を選定しました」(馬場様)

静脈の登録で苦労や工夫した点

センサーに手をかざすだけで簡単に認証 センサーに手をかざすだけで簡単に認証

「静脈データの事前登録をしていくにあたって、まず登録権限を持った管理者が必要となります。指紋認証を導入した際は、NTT西日本営業エリアの900拠点を回って指紋データを登録しましたが、今回はスケジュールの都合により各拠点を回って静脈データを登録する時間がありませんでした。そこで、各拠点の登録管理者が自分自身で静脈データを追加登録できるようにしました。その際の管理者権限のチェックは従来のICカードと指紋認証で行います。これまでのリソースをうまく活用して各拠点で登録作業を完結できる仕組みを構築することにより、スケジュール通りに展開することができました。基本的には画面指示に従えば登録の手順や手のかざし方がわかることから、簡単なマニュアルを作成して配布するだけで、特別な説明会などは実施しませんでした」(田島様)

「各拠点で指紋認証の運用経験があったからかもしれませんが、拠点展開時に登録がうまくできないといった問い合わせはなく、大変スムーズに展開できたと思います。現時点で11,300台導入しましたが、ユーザから使い勝手が悪いといった声も全くなく、期待以上で驚いています。製品の品質も良好で稼働後に手がかからないので、本当に助かっています」(馬場様)

NTT西日本様 システム構成イメージNTT西日本様 システム構成イメージ

富士通独自の製品ラインナップに期待

ポータブルセンサー ポータブルセンサー

「NTT西日本ではデスク業務以外にも、作業現場にモバイル端末を持ち込む場面もあります。今後、タブレットなどのモバイル端末が拡大していく中で、USBポートに直差しができるケーブルレスタイプのポータブルセンサーを選定できる点も手のひら静脈認証ならではのメリットと考えています」(田島様)

「手のひら静脈認証に変えたことで、二つあったデバイスが一つになり、煩わしかったICカードの運用管理がなくなりました。認証精度も高いという評判を得ており、今回導入を見送った別の業務システムの利用部門からも手のひら静脈認証を使いたいという声が上がっています。今回は端末を更改したシステムのみを対象にしましたが、約1万台導入して使い勝手や運用面で問題ないことが確認できたので、他のシステムに展開していくことも視野に入れたいと考えています」(馬場様)

最後に、NTT西日本様からは検証機器の貸し出しやアプリケーション構築時の問い合わせ対応、また拠点へのスムーズな配送など柔軟に対応してもらえた、と感謝の言葉を頂きました。
今後も富士通グループはお客様のワークスタイル変革とビジネス成長に貢献してまいります。

(注)本取材は、富士通株式会社、富士通フロンテック株式会社で対応した商談です。

【概要】(2017年3月31日現在)
NTT西日本様
名称 西日本電信電話株式会社
本社所在地 〒540-8511 大阪府大阪市中央区馬場町3番15号
設立年月日 1999年7月1日
従業員数 4,400人
事業所 本社、地域事業本部(関西・東海・北陸・中国・四国・九州)、支店(各府県に設置)
ホームページ http://www.ntt-west.co.jp/

NTT西日本様が選んだのは、富士通のPalmSecure-SLです。

富士通が開発した「非接触型の静脈認証」は、手のひらから静脈パターンを読み取ることで、高い精度での個人認証を可能にした世界初の「手のひら静脈認証」方式です。安心・安全の生体認証(バイオメトリクス)技術で、お客様の大切な情報を守ります。
PCログイン用途として開発されたPalmSecure-SLセンサーは机上の省スペース化や狭いスペースへの設置が可能となり、幅広い環境でのご利用が可能となります。また、携行性が向上し、モバイル用途でもご利用しやすくなりました。
お客様は端末のセキュリティ機能を低価格かつ短期間に導入でき、なりすましによる業務システムの不正ログインや、情報漏えいの対策を行う環境を迅速に構築できます。

PalmSecure-SL

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