「学園朝まんじゅう」で愛着ある商店街づくりへ
商店街を取り巻く厳しい競争環境の中で、これ以上の衰退を止め、活性化策を模索していた練馬区大泉学園町商店会様を、富士通総研は現況調査~計画作り~ブランドづくり等まで総合的にサポート。愛着の持てる商店街づくりを進める計画を策定し、地域の特徴を活かしたブランドづくりを重点的に進めました。こだわって開発した「学園朝まんじゅう」は各種イベントで好評を博し、第2のブランドづくりに発展しています。
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大型スーパーの増床を機に練馬区の支援事業の一環で基礎調査を開始
全国にある多くの商店街では、個人消費の低迷、周辺への大型店の出店に伴う顧客の流出、後継者不足等により衰退傾向にあり、練馬区大泉学園町の商店街でも厳しい状況が続いていました。そのような中、近くの大型スーパーが増床することを機に、練馬区の支援事業を受けて商店街状況や顧客アンケート等の基礎調査と活性化に向けた計画づくりをすることにしました。
方向性が決まっても具体的な取組み方法が見えず立ち往生
商店街のメンバーで構成される活性化委員会で度重なる検討がされ、「地域住民の豊かな生活をサポートする、愛着の持てる商店街づくり」を全体の方向性として見いだしました。具体的には「地域の特徴を活かしたブランドづくり」を重点的に進めていくことに決定。しかしここで4つの課題が頭をもたげます。
練馬区の区境にあり、駅から遠く、大型店の出店に伴う顧客の流出、空き店舗の発生等により衰退傾向にあった。
昔の風習をヒントに「とにかく大泉学園にこだわろう」
「とにかく大泉学園にこだわろう」、これが全ての課題に対する解決策でした。
1つめの課題である『企画・実行の進め方』は、地域で福祉活動をしている団体、町会関係者等にも声かけを行い、一緒に知恵を出し合ってまとめていくスタイルに変更。その中にヒントがありました。大泉学園が一面麦畑だった昔、お祭りなどの「ハレ」の日には、朝は各家庭で手作りのまんじゅうを作り・食べ、昼はうどんを打ち・食べる。そういう「朝まんじゅう、昼うどん」という風習があったという話が出てきたのです。そこで、「今の生活者ニーズに合った朝まんじゅうをつくろう」ということになりました。
2つ目の課題『資金の捻出』に対しては、まずは小規模でやってみる。そこから広げて、多少の自己資金と活用できる補助金等を活用するということになりました。小さな成功を積み上げていこうという共通認識を図りました。
『事業を担う人手』という3つ目の課題に対しては、「具体的にこういうところで関わって欲しい」という誘い方でプロジェクトのメンバーの輪を拡大。企画から関わっていただいている町会関係者等に、実行段階も一緒に推進していただくスタイルにして、人手を確保しました。
その上で4つ目の『創作ブランドの市場性』の取り組みです。地域住民へニーズを聞くアンケート調査やヒアリング調査を実施し、分析し、「売れる」確信を得て、それらの結果をメンバーに分かりやすく伝えました。 そのようなプロセスを経る中で「とにかくやってみましょう」という声がメンバーより出てきました。その後押しを受けて、大泉学園町商店会ブランドの第一弾は、地元の野菜が入った健康的なまんじゅうづくりに決定。そうしてつくられた「学園朝まんじゅう」は地元イベントなどに毎回出され、毎回売り切れの好評を博しています。
地域イベントの前に、大泉学園にこだわった地域の人たちのための
朝まんじゅうのチラシを作成・配布した。
酒づくりの過程を漫画にして、お酒を買ってくださった人に差し上げた。
掲載日:2009年10月29日
(公共事業部 シニアマネジングコンサルタント 高橋 誠司)
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