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  5. パリ協定離脱を決めた米国の排出削減の行方 ―新たな原動力となるビジネス機会の追求―

パリ協定離脱を決めた米国の排出削減の行方
―新たな原動力となるビジネス機会の追求―

上級研究員 加藤 望
2018年5月

要旨

2020年以降の国際的な気候変動対策の枠組であるパリ協定から米国が離脱を決定した。外交面での影響は大きいものの、主要排出国の削減目標達成には影響が及ばないと考えられる。また、米国内については次の2つの理由から排出削減が進む可能性が高い。まず、経済規模の大きな複数の州が、国レベルの政策にできた空白を埋めるべく、独自の施策を実施することが挙げられる。もう1つの理由は、経済合理性や機会創出という観点から、自由化州はもちろん非自由化州でも再エネが選択され、その効率的な利用が求められているからである。その結果、発電の分散化や設備所有者の多様化が進み、電力供給者と消費者およびプロシューマーを直接繋げる必要性や意義が出てきた。こうした目的で発展する技術やサービスがビジネス機会を生み、米国の排出削減の原動力となりつつある。特に、近年関心が高まっている「エネルギー分野でのデジタル化」、つまりデータ分析やブロックチェーンを活用したP2Pプラットフォームに関して米企業の存在感は大きい。様々な国や地域において現地企業と事業を始めており、国内外でビジネス機会を追求している。一方、日本では、現在は経済的なインセンティブによって脱炭素化が進むような状況にはない。また、米国のように気候変動対策を継続する方針自体が変わることはほぼ無いだろう。それでも、気候変動対策の検討においてビジネス機会の拡大という観点を中心に据えることは、長期的な排出削減の達成と矛盾しないと考えられる。国内におけるビジネス機会拡大に向けて経るべきステップを長期戦略に組み込むことで、企業による自律的な排出削減が実現されるはずである。


全文はPDFファイルをご参照ください。
パリ協定離脱を決めた米国の排出削減の行方 ―新たな原動力となるビジネス機会の追求― (1.08 MB )