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IoT時代で活発化する中国のベンチャー活動は持続可能か

主席研究員 金 堅敏
2018年4月

要旨

経済成長率が低下する中で、「中所得国のワナ」を克服するため、中国は「自主創新」の政策を制定し、創新(イノベーション)駆動の経済成長を目指している。政府主導の政策は、論文や特許が急増する成果はあったが、革新効率の悪さや製品化率が低い等の課題は残る。イノベーションシステムの改革で「大衆創業、万衆創新」といったベンチャー育成の政策が実施され、草の根の革新や創業ブーム、ニューエコノミーの担い手が次々と生まれている。米国シリコンバレーをベンチマークに経済・産業構造の革新を目指している。

実際、このようなベンチャーブームは、ユニコーンの量産をもたらし、そしてアリババのような巨大ネット企業の出現に繋がり、これらのベンチャー活動や新興企業の台頭が世界的に注目されるようになった。その背景には、ネット技術による購買力の集中、意欲にあふれる中間的人材層の厚さ、エンジェル投資家などのリスクマネーを含む資金調達の多様性、オープンソース化の流れの活用、国内規制の寛容さと新技術へ群れやすい国民性などの優位性がある。

シリコンバレーのようにイノベーションやベンチャー活動が持続的に行われるかどうかは、疑問視する向きも存在する。しかし、成功したベンチャー企業は、経済成長の原動力となり、新規創業者に資金、ノウハウを提供し、育成するインキュベーターの役割をも果たしている。その結果、ベンチャー活動の勢いは保たれており、持続的にユニコーンが絶え間なく生まれている。このように、技術・産業分野において深堀や広がりが進んでいることを踏まえると、新経済において、自己完結的な発展が実現されつつあるのではないかと考えられる。

ただし、介入し過ぎた産業政策のフェーズアウトや、知識や技術情報を含む海外情報への過剰な統制などの課題も残る。また、ニューエコノミーの活力が在来産業(特に製造業)にも広がっていき、経済産業全体の活性化をもたらすには、まだ時間がかかる。


全文はPDFファイルをご参照ください。
IoT時代で活発化する中国のベンチャー活動は持続可能か (1.40 MB )