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我が国におけるベンチャー企業のM&A増加に向けた提言

- のれん代非償却化の重大なインパクト -

主任研究員 湯川 抗
公認会計士 木村 直人(監査法人アヴァンティア 代表社員)
2013年10月

要旨

  1. 我が国において、ベンチャー企業の成長を阻害している要因のひとつは、大企業によるベンチャー企業のM&Aが少ないことであろう。M&Aを容易にすることは、ベンチャー企業の成長を促すだけでなく、大企業が社外で生まれたイノベーションを迅速に取り込むことを可能にするため、日本経済の成長に大きく寄与する可能性がある。本稿は、M&Aを促進する会計制度のあり方として、買収の際に発生する「のれん代」を非償却とすることを提言するものである。
  2. ベンチャー企業を買収する場合、のれん代は高額になる。これは、将来の成長性等を見込んで買収を行うため、買収価額の大半がのれんとして計上されるためである。我が国においては、のれん代を5年で規則償却する場合が多いが、毎年多数のベンチャー企業を買収する大手ICT企業の多い米国では、のれん代は非償却とされている。
  3. 本稿では、Google、IBM、Oracle、HPの4社に関し、過去10年間の業績、主なM&A案件、及び総資産に占めるのれん代の割合の推移等について分析したうえで、これらの企業が、仮にM&Aにおいて発生したのれんを、我が国同様の規則償却した場合の業績への影響に関してシミュレーションを行った。
  4. 分析結果からは、近年のれん残高と、総資産に占める割合が急増していることが判明した。いずれの企業もM&Aを推進しているため、のれんの残高が急速に増加しており、総資産の30%を占める企業もある。また、規則償却を行った場合、償却負担は非常に大きいことも明らかになった。収益性の高い企業ですら、10%から20%程度の利益の減少を招く上、企業によっては年度の純利益の半分が喪失する場合もあり、その影響は極めて重大である。企業の国際競争力の観点からも、のれん代は非償却とすべきである。

全文はPDFファイルをご参照ください。
我が国におけるベンチャー企業のM&A増加に向けた提言
- のれん代非償却化の重大なインパクト -
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