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ユーザーに好まれる企業メルマガの作り方


第5回:配信方法を見直す


HTMLのメルマガが増えてきた

HTMLメール形式のメルマガを発行する企業が増えてきた。以前はHTMLメールに対するユーザーの不満も多く聞かれたものだが、ブロードバンドの普及で、今はユーザーの抵抗感も少なくなり、ケーススタディで紹介したユニクロやISIZE住宅情報のように、今までテキスト形式のメルマガを発行していた企業が、HTMLメールを追加発行するケースがよく見られる。配信方法の見直しでは、HTMLメールへの切替えの注意点を説明していくことにする。

HTMLメールとは、Webページのように写真などの画像を表示したり本文中の文字の色やサイズを変えられる電子メールのことである。文字しか使っていないテキストの電子メールと比べるとユーザーに与えるインパクトは段違いだ。また、開封率を測定できるというメリットもある。さらに、アンケートなどのフォームを本文中に入れることもできる。URLを記載してWebサイトのアンケートに誘導するのと同じことだが、ブラウザーを開かなくてもその場で質問内容がわかるので、ユーザーの回答率向上が期待できる。
HTMLメールにはさまざまなメリットがあるが、テキストメールでもテキストならではの表現や文章で、魅力あるメルマガをつくることはできる。単に画像が表示できるからということだけでなく、HTMLメールのメリット、デメリットを見極めてから導入を決めるのが筋だろう。

図 HTMLメールの発行状況

HTMLメールの発行状況



HTMLメールの配信方法

HTMLメールの配信方法は、大きく二つに分けられる。
一つめは、多くの企業が採用している、文字やレイアウト情報だけを電子メールで送り、画像ファイルは電子メールが読まれたときにサーバーからダウンロードしてもらう「フルパス型HTMLメール」だ。この時、ファイルのダウンロードの有無を調べるとメールの開封状況が分かる。ただ、無断で計測するのは問題との指摘もあるので、計測することをあらかじめプライバシーポリシーなどに入れておいた方がよいだろう。

もう一つは、画像ファイルを電子メールに添付する方法だ。当然、大きな写真など添付ファイルのサイズが大きいとユーザーの迷惑になるので注意したい。
なお、HTMLメールを受信できないメールソフトを使っている人や、メールソフトの設定でHTML表示をオフにしている人がHTMLメールを受信すると、画像が表示されず、思い通りのデザインが伝わらない。これを防ぐためには、HTMLメールとテキストの両方を用意しておくか、マルチパートと呼ばれる、テキストとHTMLを同時に配信する方式で送信する。
配信方法の種類メリットデメリット
ファイル添付型
HTMLメールインターネットに接続していなくても、直ぐに画像を見ることができるファイル添付によるウイルス拡散の危険性があるメールサイズが大きい
フルパス型
HTMLメールメールサイズが小さいファイル添付によるウイルス拡散の危険性がないインターネットに接続していないと、画像などが表示されない


HTMLメール切替え時の注意点:テキスト、HTMLを選べるように

HTMLに対するユーザーの抵抗感は薄らいだとはいえ、数は少ないがHTMLメールに対応していない古いメールソフトを使っている人や、HTMLメールに対応していてもテキスト形式で受信するようメールソフトを設定している人もいる。このためHTMLメールへの切替え時にテキストメールを止めるのではなく、テキストとHTMLメールをユーザーが選べるようにしたほうがよい。また、すでに送っているテキストのメルマガをHTMLメールに変更する場合には、オプトインを再確認する必要がある。切替え方法としては次の3つの方法が一般的だ。

  (1)今までの登録者にはこれまで通りテキストメールを配信し、新規登録者だけにHTMLメールかテキストメールを選んでもらう
  (2)登録者から配信形式(HTMLメール/テキスト)のオプトインを取りなおし、希望者にだけHTMLメールを送る
  (3)HTMLメールへの切替えを案内し、一斉にHTMLメールに切替える

プレゼントキャンペーンなどを実施し、登録情報の更新とHTMLメールの確認を取る(2)を選ぶ企業が多いと思うが、おすすめは(1)のタイプだ。この方法では、今までの登録者にテキストからHTMLメールに自発的に変更してもらうことになるので切替えに時間はかかるが、インセンティブを目当てとしていない、よりロイヤルティが高い人だけをHTMLメールに集めることができる。実際に行なう場合は、テキスト版とHTML版の内容に差をつけ、テキスト版に切替えの案内を入れていけばよいだろう。

配信システムの見直し

HTMLメールを配信するには、当然メール配信システムがHTMLメールに対応している必要がある。対応状況だけでなく、サーバーの負荷にも注意が必要だ。ファイル添付型HTMLメールは、1通あたりのメールサイズが大きくなるので、メールサーバーやネットワークに負荷をかけてしまう。フルパス型でも、配信直後にユーザーの開封が集中すると、画像ファイルのリクエストが膨大なトラフィックとなり、ネットワークがダウンしたり、画像が表示されないといったトラブルが発生することがある。自社専用の配信システムを使っている企業のなかには、こうしたトラブルを防ぐために、分割配信している企業もあるが、この際、ASPのメール配信専用システム利用を検討したらどうだろうか。

利用が進むASPメール配信専用システム

ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)のメール配信サービスは、メルマガ配信用のソフトやハードを自社で所有するのではなく、提供会社の配信システムをレンタルで利用する形をとる。利用企業はブラウザー上から原稿登録や配信指示などすべての機能が操作できるようになっている。最近では、自社専用システムを持ちにくい小規模企業だけでなく、大企業や官公庁にも利用が広がっている。

メールアドレスなど登録者の個人情報を外部のASP会社に預ける形になるので、セキュリティの不安から利用をためらう企業があるようだが、ASP会社の多くはセキュリティ対策のしっかりしたインターネット・データセンターにサーバーを設置し、ウイルス対策やOSのアップデートにも随時対応している。また、急激なユーザーの増加に耐えられたり、シーケンシャル配信ができるなど、システムの柔軟性や拡張性のメリットがあり、運用ノウハウも豊富だ。ただし、顧客DBなどをリアルタイムで連携する場合は、一般的なASPのメール配信サービスでは対応が難しい。

このコンテンツは、調査レポート「電子メールマーケティング2003」から抜粋したものです。アンケート調査やケーススタディの詳細はレポートをご覧下さい。

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