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2018年の経済見通し:「適温経済」に潜む罠

2018年1月12日(金曜日)

昨年は世界経済、日本経済ともに予想以上の好調でした。好景気にもかかわらず物価が上がらない「適温経済」を背景に、内外で資産価格の上昇が続いています。国際政治のリスクが大きく表面化することさえなければ、今年もこうした心地良い「適温経済」が続く可能性が高いと考えています。ただし、米株をはじめ資産価格の上昇にはバブルの懸念もあり、それが世界経済にとってリスク要因となります。また日本について言えば、日銀が2%の物価目標を達成して金融緩和の「出口」に辿り着く前に次の景気後退が来ると、金融政策、財政政策ともに対応余地がない状態に陥ってしまう心配があります。

1. 予想以上に好調だった昨年の世界経済と日本経済

昨年は世界経済、日本経済ともに予想以上に好調でした。まず、世界経済好調の背景には2つのポイントを指摘できると思います。1つは、1年前の時点で心配されていた国際政治のリスクについて、決定的な危機が表面化することはなかったということです。懸念されていた欧州情勢を見ると、現在のドイツが示すように欧州政治が安定したとは言えませんが、フランスで極右の大統領が誕生するといった事態は何とか防がれました。またトランプ大統領にしても、ツイッターでは相変わらず過激な米国第一主義を唱えていますが、保護主義政策は口ほどには実行されていません。トランプ・リスクを心配していた人たちから見れば(少なくとも短期的には)「それほど悪くなかった」ということだと思います(注1)。

2つ目は、一昨年後半から改善を始めていたグローバルな製造業サイクルが昨年いっぱい予想以上に力強い上昇を示したことです。これには、(1)中国が資本規制で元安を防ぎながらインフラ投資を拡大したことと、(2)スマホブームが続く中でIoTに向けた動きが始まり、ICTサイクルが明確に上向いたことの影響が大きかったと思います。昨年の世界経済は先進国、新興国を問わず、ほとんどすべての地域で同時に順調な景気回復が続いたことが大きな特徴でした(先進国の中で例外は、Brexitの影響でミニ・スタグフレーションにあるイギリスくらいでしょう)。

昨年の日本経済が予想以上に良かったのも、こうした世界経済の好調を背景としたものでした。なお、今回の景気拡張期間はすでに約5年に及び、「いざなぎ景気」を超えて戦後2番目に長い景気となっています。ただし、安倍政権成立後の5年間一貫して景気が好調だったわけではなく、景気動向指数(CI)などを見ると、ふた山型となっているのが大きな特徴です(【図表1】)。第1の山はアベノミクス最初の1年間でした。大規模な財政出動が行われただけでなく、円安・株高等を背景としたデフレ脱却期待の高まり(と消費増税前の駆け込み需要)から個人消費も好調でした。しかし、アベノミクスの熱気が醒めるとともに景気は停滞気味となり、景気動向指数もしばらく横這い、ないし幾分下がり気味の状態が続きました。そして、一昨年後半から始まったのが第2の山です。

【図表1】景気動向指数の推移
【図表1】景気動向指数の推移
出所)内閣府「月例経済報告主要経済指標」

この第2の山の特徴は、外需主導の景気拡大だということにあります。1年半ほど前、「長期停滞論」といった悲観論が拡がっていた時期には、輸出に関しても世界景気のリスクや円高の悪影響が懸念されていたのですが、実際にはこの頃から日本の実質輸出は伸びを高め始めていたのです。過去5年間の輸出の動きを振り返ると、13~14年の大幅な円安の時期に輸出がさっぱり伸びなかった一方、一昨年の円高局面から輸出が伸び始めたという点が大変に印象的です(【図表2】)。今や日本の輸出は為替ではなく、世界景気によって規定される面が強くなったと認識すべきでしょう。

【図表2】実質輸出入の推移(2015年=100)
【図表2】実質輸出入の推移(2015年=100)

一方、個人消費や設備投資といった内需については、良くも悪しくも「まずまず」の状態でした。個人消費は、失業率2%台、有効求人倍率に至ってはバブル期さえ上回るという雇用環境に恵まれて緩やかな回復基調にありますが、何ぶん賃金が上がらないため、高い伸びにはなりません。実質賃金は、原油価格の下落で物価が下がった一昨年に一時プラスになりましたが、昨年は物価上昇から再びマイナスに沈んでしまいました。昨年中頃には「個人消費の回復」を強調する声も聞かれましたが、これは過大評価だったと思います。設備投資についても、企業収益が史上最高を更新し続けている割には緩やかな伸びに止まっています。ただし、最近は首都圏を中心に「オリンピック需要」と称するオフィスビルの建設が活発になっています。オリンピックでなぜオフィス需要が増えるのか、筆者は疑問に思うのですが、こうした建設投資が足もとの設備投資を少なからず押し上げているのは間違いありません。

なお物価に関しては、16年中ほとんど水面下にあった消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が昨年初からプラスに転じ、直近11月は+0.9%となりました。しかし、これは原油価格の下落から16年中一貫してマイナス寄与だったエネルギー価格がプラス寄与に転じただけで、日銀が「物価の基調」として重視してきた除く生鮮・エネルギーの前年比はわずか+0.3%と、異次元金融緩和(QQE)開始から4年半以上経った今でも、物価目標の2%は遥かに遠い状況です。さらに、筆者がより注目したいのは、消費者物価指数を前年比ではなく水準で描いたグラフです(【図表3】)。これを見ると、15年までは順調に上がっていた消費者物価が一昨年頃からほぼ横這いになってしまったことが分かります(注2)。

【図表3】消費者物価指数(季調済、水準)
【図表3】消費者物価指数(季調済、水準)
出所)内閣府「月例経済報告に関する関係閣僚会議資料」

一昨年、昨年の今頃、筆者は日本経済の現状を「ぬるま湯」と表現してきましたが(注3)、足もとの日本経済は輸出の増加に支えられてもう少し温度が上がり「適温」になった印象です。いずれにしても、(1)外需主導型の景気拡大、(2)景気拡大が長期化してもなかなか上がらない物価、という2点がリーマン・ショック前の「いざなみ景気」などと呼ばれた戦後最長景気の頃と大変よく似ている点を指摘しておきたいと思います。

2. 今年も「適温」が続く日本経済

さて、日本経済の現状はリーマン・ショック前、具体的には2005~06年頃とよく似ていると申し上げましたが、これは世界経済全体も同じです。当時は、景気は好調なのに物価はあまり上がらない、このため金利の上昇テンポもゆっくりとしたものに止まるという意味でゴルディロックス、ないし「適温経済」という言葉が使われました。現在も、全く同じ表現が世界経済の現状を描くために用いられています。米国が着実に利上げを進めていく方向であることや、中国も若干ブレーキを踏んでいることを踏まえると、今年の世界経済は幾分減速気味でしょうが、まずまずの景気が続くと考えるのが標準的でしょう。

一方で、問題は2005~06年と同じように資産価格の上昇にリスクの芽が膨らんでいる点にあると思います(歴史的には「適温経済」こそバブルの温床でした)。例えば、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が開発した、企業収益の長期トレンドと比較したPER(=CAPE)で見ると、米国株価は以前からかつてないほどの高水準(例外は1929年の大恐慌前とITバブルの時期だけ)にありました(【図表4】)。その後、米国株はトランポノミクスに期待してさらに大きく駆け上がり、大統領が掲げた政策の大部分がまだ実現できていないのに史上最高値更新を繰り返しています(注4)。多くの識者が米国株はバブルの可能性が高いと考えており、FRB関係者も米国株上昇のリスクに言及しています。また、中国でも不動産価格にはバブル懸念があり、民間債務/名目GDP比がバブル期の日本の水準さえ上回っている点にIMFなども警鐘を鳴らしています。

【図表4】シラー教授式のPER
【図表4】シラー教授式のPER
出所)http://www.econ.yale.edu/~shiller/data.htm

とはいえ、1980年代の日本株や不動産、2000年代央の米国の住宅がそうでしたが、人々が警戒感を抱き始めても直ちにバブルが崩壊するとは限りません。投資家は「音楽が続く限り、踊り続けなければならない」からです。しかも、ここで注目すべき変化は、以前はFed viewと言って「バブルは崩壊したら大胆な金融緩和で事後的に対応すればよい」と主張していたFRBが、金融システムの安定性などをも重視するBIS view的要素を採り入れ始めたように感じられることです。「物価がなかなか上がらなくても、利上げは着実に進める」という現在の姿勢は、その反映ではないかという気がします(注5)。仮に、FRBが株価をも意識して慎重な金融政策を行うのであれば、大規模なバブル崩壊のリスクは減るはずです。また中国も、時に強権的な手段も使いながらバブル崩壊を巧みに避けてきた実績があります。

そこで、以下では近い将来に大規模なバブル崩壊は起こらないことを前提にしましょう(実際、向こう1年程度であれば、その蓋然性はかなり高いと思います)(注6)。その場合、米国金利の上昇はごく緩やかなので、為替はあまり大きく動かないはずです。また株価についても、金融政策でブレーキを掛けて行きますので、これまでのような勢いでは上がらないというストーリーになります。

こうした前提の下では、今年の日本経済も緩やかな拡大傾向が続くと考えるのが自然です。個人消費も設備投資も目覚しい伸びは期待できませんが、緩やかな回復基調は続くと思います。前述のオフィス建設ブームも、目先は設備投資押し上げに働きます。ただし、輸出は昨年が出来過ぎでしたから、世界経済の減速に合わせて伸びは徐々に鈍っていくでしょう。そう考えると、「17年度は1%台後半の成長だが、18年度は1%台前半に戻る」という民間コンセンサス見通し(【図表5】、ESPフォーキャスト調査17年12月)に違和感はありません(注7)。それでも、0%台後半の潜在成長率を上回る成長が続くため、人手不足は一段と深刻になっていくはずです。

【図表5】17~18年度民間経済見通し(%)

  実質GDP成長率 コアCPI前年比
17年度 +1.84(+1.9) +0.64(+0.8)
18年度 +1.22(+1.4) +0.85(+1.4)

( )内は17年10月日銀「展望レポート」の中央値

にもかかわらず、賃金が上がらないため、物価はなかなか上がらないでしょう。この点、最近はグローバル化やデジタル技術の進化を背景に、労働需給がタイト化しても賃金・物価が上がらないのは世界的な現象だとしばしば指摘されています(注8)。確かにそういう側面はあると思いますが、日本で賃金が上がり難い理由はそれだけではないと考えています。というのも、賃金の動きを細かく見ると、パートやアルバイトの時給は人手不足を背景にはっきりと上昇しており、賃金が上がっていないのは主に正社員だからです(【図表6】)。筆者は、残業でも転勤でも会社が命ずるままに働き、その代わりに生涯の雇用を保証してもらうという「日本的雇用」はすでに限界に来ているのに、その働き方を変えられないために正社員の賃金は上がらないのだと理解しています(注9)。

【図表6】名目賃金(前年比、%)
【図表6】名目賃金(前年比、%)
資料)所定内給与は厚生労働省「毎月勤労統計」、
パート・アルバイト時給はリクルートジョブズ調べ

なお、今年の物価に関して筆者は、年平均の物価上昇率が何%になるかではなく、(【図表3】)で見た物価の基調がもう一度上昇基調に戻るかどうかが重要だと考えています。その鍵を握るのは、宅配便や一部の外食で見られる賃金上昇を背景としたサービス価格引き上げの動きがどこまで拡がるかでしょう。

3. 「適温経済」に潜む罠

このように、足もとの日本経済では景気好調と物価低迷のコントラストが鮮明になっていますが、これは多くの人にとって心地良い状態だと思います。実際、こうした「適温経済」を囃して、米国株だけでなく日本株も昨年秋以降上昇ピッチを高めていることはご承知のとおりです。そして前述のように、こうした「適温経済」が続くだろうというのが今年の標準シナリオです。

もちろん、物価がなかなか上がらないのは、日銀にとっては困ったことです。しかし、今の日銀はかつてのように遮二無二2%の物価目標を目指すというより、時間を掛けてゆっくり物価が上がるのを待つ姿勢に変わってきています。これは一昨年9月の「総括的検証」を経てイールドカーブ・コントロール(YCC)を導入した頃からの流れですが、最近は黒田総裁自ら「物価だけ上がればいいとは考えていない」旨の発言をするなど、ますます持久戦を覚悟したとの印象を受けます。ですから、2%目標の達成時期が今後さらに先送りされることがあっても、追加緩和に踏み切る可能性は極めて低いと思います。一方、生鮮食品とエネルギーを抜いた「物価の基調」の前年比が+1%程度となれば、長期金利のターゲットを現在のゼロから引き上げる(または、ターゲットの期間を現在の10年から短期化する)可能性はありますが、現在の物価の動きを前提とすると、これも早くて今年の終わり頃でしょう(注10)。

おそらく現在日銀が狙っているのは、以下のような「高圧経済」戦略だと思います。すなわち、(1)人手不足の下で好景気が続けば、企業の省力化投資が促される。(2)これは、短期的には物価上昇を遅らせる要因だが、長い眼で見れば生産性を高め、潜在成長率≒自然利子率を押し上げる。このため、(3)粘り強く金融緩和を続けていけば徐々にその効果は強まり、いずれ物価上昇につながっていく、というものです。この戦略に関して、筆者自身は「高圧経済」がバブル発生を招いたり、超低金利の長期化が金融機関の収益力を蝕んでいくなど(注11)、様々な副作用を懸念していますが 、異次元緩和(QQE)時代の強引な手法と比べれば遥かに現実的になったと評価しています(注12)。

しかしこの戦略の問題点は、「高圧経済」で2%目標を達成するにはかなりの時間が掛かる点にあります。現在の日銀の見通しでも2%が達成されるのは19年度頃です。仮に日銀の目論見通り進んだとしても、19年10月には消費増税が予定されていますから、「本格的な出口」のオペレーションを開始できるのはその影響を見極めてから、最も早くて20年度に入った後でしょう(注13)。問題は、現在の景気がすでに戦後2番目の長さとなっており、19年初には戦後最長となる点にあります。前述のように今回の景気は「ふた山型」ですから、普通より長持ちする可能性はありますが、それでも日銀が「出口」に到達するまで景気拡大が続く保証はないというのが正直だろうと思います。

仮に日銀が「出口」に辿り着く前に次の景気後退局面が来ると、日本は金融政策も財政政策もほとんど対応余地がない危うい状態に陥ってしまいます。バランスシートを眼一杯膨らませ、マイナス金利まで導入した日銀に追加的にできることが少ないのは、誰の眼にも明らかでしょう。また安倍政権は、日銀緩和で長期金利が上昇する心配がないのを良いことに財政健全化を先送っていますから、財政出動余力もほとんどありません。後者は、先の総選挙で来年の消費増税による税収の一部を教育費の充実等に充てることを決めた結果、これまで国際公約としてきた「2020年度のプライマリーバランス黒字化」目標を諦めざるを得なくなったことが示すとおりです(注14)。軽度の景気後退ならば、構造的な人手不足の下で大幅な雇用の悪化は避けられますが、米国株や中国不動産のバブルが崩壊するといった事態になれば、世界経済、ひいては日本経済も再度深刻な不況を迎えるリスクがあります。その場合でも、日本のマクロ政策には有効な対策が残っていないのです。現在の心地良い「適温経済」がこうした薄氷の上に立つものであることを忘れてはならないと思います。

注釈

(注1) : しかし、トランプ大統領の外交などが長期的に世界の平和や民主主義に及ぼす悪影響は(したがって長い眼で見れば経済への悪影響も)決して軽視できないと思います。

(注2) : 一昨年9月の「総括的検証」で日銀は、なかなか物価が上がらない理由として原油価格の下落のほか、海外経済の弱さや消費増税の影響などを指摘していました。しかし、(1)原油価格が大きく下落したのは14~15年であり、(2)世界景気は16年から力強さを増したのに、その頃から日本の物価は低迷している、(3)消費増税直後の14~15年の物価は上がっている、ということで、日銀の説明は【図表3】の動きと全く一致していません。

(注3) : この点については、「2016年の経済見通し:ぬるま湯続く日本経済」、「2017年の経済見通し:やはり気になるトランポノミクス」をご参照下さい。

(注4) : 税制改革法案だけは昨年末に何とか成立に漕ぎ着けました。大規模減税でも経済成長への効果は限定的(最大で+0.2~0.3%)と見られていますが、株価にとってプラスなのは間違いありません。ただし、米国株はトランプ大統領当選以来、減税効果を何度も織り込んで来たはずです。

(注5) : 現在のイエレン議長がパウエル議長に交代しても、この方向は大きくは変わらないと筆者は考えています。

(注6) : ここではもう1 つ、近い将来に朝鮮半島でhot warが起こらないことを前提にさせて下さい。金委員長とトランプ大統領という常識が通用しない2人の間のchicken raceの先行きを予測するのはほとんど不可能です。

(注7) : 民間の17年度成長率見通しは、以前に比べかなり上振れていますが、これには一昨年末のGDP統計改定(前掲「2017年の経済見通し:やはり気になるトランポノミクス」を参照)に続いて、昨年末の確報改定でも実質GDPが過去に遡って上方改訂されたことが影響しています。これら2回の改定の結果、現行統計は(1)アベノミクス期間の成長率が大きく高まるとともに、(2)14年春の消費増税後の落ち込みはそれほど大きくなかった、という姿になっています。

(注8) : この点に関しては、拙稿「スーパースター企業が招く長期停滞」(17年9月16日付け、週刊東洋経済「経済を見る眼」欄所収)が参考になると思います。

(注9) : この点に関して詳しくは、オピニオン欄掲載のコラム、「物価はなぜ上がらないのか(2)」、「『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』:書評と考察」などをご覧下さい。

(注10) : この点に関してより詳しくは、昨年秋にオピニオン欄に掲載した「総括的検証2.0が必要だ(下)」を参照して下さい。

(注11) : 最近は日銀もこうした金融仲介機能への悪影響に注意を払うようになってきています。特に黒田総裁が昨年11月にチューリヒ大学で行った講演「『量的・質的金融緩和』と経済理論」で、金利水準が過度に低下すると金融緩和効果に反するという「リバーサル・レート」の考え方を紹介したことで市場の注目を集めました。

(注12) : 「高圧経済論」の副作用に関しては、拙稿「金融緩和長期化の副作用」(17年12月23日付け、週刊東洋経済「経済を見る眼」欄所収)を参照して下さい。

(注13) : ここでは長期金利ターゲットの調整だけでなく、FRBが行っているような短期金利の引き上げやバランスシートの縮小を「本格的な出口」と呼んでいます。

(注14) : 内閣府の試算によれば、教育費拡充を考慮する前でも2020年度のプライマリーバランスは8兆円超の赤字であり、しかもそれは名目4%近い高成長が続くという超楽観的な前提に基づくものでした。実際には、教育費拡充に名を借りて、元々無理だった目標を取り下げたと見るべきでしょう。

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早川 英男(はやかわ ひでお)
経済研究所エグゼクティブ・フェロー
1954年愛知県生まれ。1977年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。1983~1985年米国プリンストン大学大学院(経済学専攻)留学(MA取得)。調査統計局長、名古屋支店長などを経て2009年日本銀行理事。日本銀行在職期間の大部分をリサーチ部門で過ごした後、2013年4月より現職。
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