文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進などにおいて顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的とする科学技術分野の文部科学大臣表彰を定めています。
[科学技術賞 開発部門]
本部門は、我が国の社会、経済、国民生活の発展向上などに寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発、もしくは、発明を行った者を対象としています。表彰式は、平成29年4月19日(水曜日)に文部科学省にて行われます。
件名 : |
「高速100Gビット光通信モジュールの開発」 |
受賞者 : |
古川 博之(富士通オプティカルコンポーネンツ 製造統括部 製造技術部 部長) 小林 泰山(富士通 テクノロジ゙&ものづくり本部 スマートものづくりプラットフォーム開発室 シニアマネージャー 兼 共通生産技術センター システム技術部 シニアマネージャー) 山根 隆志(富士通オプティカルコンポーネンツ 営業統括部 統括部長代理 兼 オプティカルコンポーネンツ事業部 事業部長付) 久保田 嘉伸(富士通オプティカルコンポーネンツ オプティカルコンポーネンツ事業部 第二商品部 担当部長) 岩本 昌煕(富士通オプティカルコンポーネンツ 製造統括部 製造部 担当課長) |
[概要]
近年、スマートデバイスやクラウドサービスなどの普及による通信トラフィックの増大により、光通信ネットワーク網の大容量化のニーズが高まっています。大容量伝送には、100Gデジタルコヒーレント方式が有効ですが、それを実現するにあたって、光通信モジュールに多数の機能集積が求められ、機器の構造が非常に複雑となるため、より小型で安価に大量生産を行うことが課題でした。
今回、富士通オプティカルコンポーネンツと富士通は、光素子をPLC(Planar Lightwave Circuit)上に直接実装し、最短のワイヤボンディング長で電気的に結合することにより、高速特性と量産化を同時に実現できる光素子直接実装技術を開発しました。また、機械学習(注3)による信頼性の高い画像認識技術と効率的な予測調芯技術による、高精度な高速組立を実現した自動組立技術を開発しました。
これらの技術により、100Gビット光ネットワークを構築する上でキーコンポーネントとなる、100Gビットデジタルコヒーレント方式に対応した光変調信号を復調する受信デバイスや、光変調信号を作り出す送信デバイス、それらを搭載したコヒーレント光トランシーバーなどを世界最高水準の性能で量産化することに成功しました。
両社は、本光通信モジュールを世界中のシステムプロバイダーへ供給することにより、世界的な100Gビット光ネットワーク市場の拡大とデジタル社会の発展を支えています。また、増加し続ける通信トラフィックに対応するため、現在100Gビット超の光通信モジュールの開発に取り組んでいます。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
(注1) 富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社:本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 國兼 達郎
(注2) 富士通株式会社:本社 東京都港区、代表取締役社長 田中 達也
(注3) 機械学習:機械(コンピュータ)に様々なことを学習させるための方法論であり、あるタスクに対して人間が手順を事細かにプログラムするのではなく、ビッグデータからコンピュータ自身がどうすべきかを学習していくためのアルゴリズム。
富士通オプティカルコンポーネンツ プレスリリース
以 上
日付: 2017年4月11日
富士通株式会社
法務・コンプライアンス・知的財産本部 R&D情報統括部
電話: 044-754-3049(直通)
E-mail: contact-jusho@cs.jp.fujitsu.com
富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
マーケティング部
電話: 044-754-3135(直通)
E-mail: foc-contact-pr@dl.jp.fujitsu.com