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Japan

「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 会計」導入事例

約30社のグループ各社の会計業務集約に向け、標準化と効率化を実現

静岡鉄道

静岡鉄道株式会社 様


鉄道事業と不動産事業を中心に、沿線の地域活性化を目指してレジャーや小売業など幅広い事業を展開する静岡鉄道株式会社様(以下、同社)。同社ではグループ全体の業務標準化や効率化によるシナジー効果をさらに高めることを目的に、会計部門のシェアードサービス化を検討していました。そこで、「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart(グロービア スマート) 会計」と「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart ワークフロー」を導入。会計業務を統合するとともに業務フローの合理化と標準化を実現しました。システム導入の背景や経緯、効果などについて、同社のグループ経営推進室長の大賀 了氏、同室グループ経営戦略課長の二村 昌輝氏、同室グループ経営戦略課 副課長の小田 紀子氏、および株式会社静鉄情報センター ソリューションビジネス統括部 第二ソリューション部長の青島 金治氏にお話を伺いました。

[2018年2月8日 掲載]


 導入の背景 | 導入の経緯 | 導入の効果 | 将来の展望お客様情報 

導入の背景

個別最適からの脱却に向けてシェアードサービスを導入

2019年に創立100周年を迎える同社は、鉄道事業や不動産事業を中核に、ホテルやゴルフ場などのレジャー、スーパーマーケットなどの小売業、さらには自動車販売業や保険など、多様な業種のグループ会社を擁する総合企業です。「安全・安心・快適のあくなき追求」をグループ共通の経営理念として、地域に暮らす人々に寄り添った事業やサービスを展開しています。

大賀 氏
静岡鉄道株式会社
グループ経営推進室長

おおが りょう
大賀 了 氏

約30社のグループ会社を抱える同社では、創立100周年に向けた中長期ビジョンの中で、グループ経営をさらに強力に推進し、シナジー効果を高める取り組みを進めていました。同社 グループ経営推進室長の大賀 了氏は「そうした取り組みを進めていく中で、グループ全体で業務量を削減し、より一層の効率化を図るといったグループ共通の課題が浮かび上がってきました」と振り返ります。

それまで同社グループでは、各グループ会社が独自にICTインフラを整備・活用し、業務効率化などに取り組んでいました。大賀氏は「グループ経営という視点では、各グループ会社での『個別最適』は図られているものの、全体最適の実現では課題がありました」と指摘します。そこで、同社では会計や人事給与など間接部門のシステムを集約し、「業務量の削減、生産性の向上、労働力の確保、属人化の解消、内部統制の強化を目的にシェアードサービスの導入を検討しました」(大賀氏)。

導入の経緯

多様な事業領域の会計を様々な管理軸で分析できる柔軟性が魅力

青島 氏
株式会社静鉄情報センター
ソリューションビジネス統括部
第二ソリューション部長

あおしま きんじ
青島 金治 氏

シェアードサービスの導入にあたって、同社がまず着手したのは、全グループ会社のうち24社の会計システムを統合することでした。共通会計システムの選定を担当した静鉄情報センター ソリューションビジネス統括部 第二ソリューション部長の青島 金治氏は、「シェアード化による業務効率化だけでなく、全グループで共通の会計システムを導入することによる内部統制の強化、グループ各社の会計データの連携と集約による集計・分析力の向上を目的にシステムを選定しました」と語ります。また、鉄道事業会計や電子帳簿保存法への対応が可能なことも選定の重要な条件でした。

同社では、6社から提案を受け、最終的に富士通マーケティングの「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart(グロービア スマート) 会計」と「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart ワークフロー」を選定しました。 青島氏は「GLOVIA」を選定した理由について、クライアントのインストールが不要のためシステムのレベルアップやバージョンアップなどの機能エンハンス時に煩雑な作業が不要だったこと、経費などの申請と承認のワークフローが会計だけでなく稟議などほかの承認ルートにも利用でき「発展的な活用が期待できること」、そして、「エンジニアのスキルが高く、業務をシステムに最適なかたちで合わせた提案をしてもらえたこと」を挙げています。

二村 氏
静岡鉄道株式会社
グループ経営推進室
グループ経営戦略課長

にむら まさき
二村 昌輝 氏

また、同社 グループ経営推進室 グループ経営戦略課長の二村 昌輝氏は、「ライセンスが固定でなくフリーで使えるためグループ各社で同時に利用でき、業務の分散化が可能だったこと」も選定の理由だったと話します。 さらに、同社のグループ経営推進室 グループ経営戦略課 副課長の小田 紀子氏は、「機能面では、DataviewerやGLOVIA関数といったデータの検索と加工の利便性が優れていました」と語ります。「事業領域が多岐にわたるので、『科目』『部門』などの基本項目に『事業』『物件』といった当社独自の管理項目を加えて様々な管理軸で会計データを処理し、それを簡単に帳票に落とし込めるのが魅力でした」(小田氏)。

導入の効果

第1次導入の段階でも7社分の会計業務をシェアードサービスに移管

同社ではグループ会社24社への共通会計システム導入を段階的に進めています。現在は7社を対象とした第1次導入が終わり、第2次導入の途中です。2017年7月の本格稼動から現在までの間でも、様々な導入効果を感じています。大賀氏は、「第1次導入の段階ですでに各グループ会社からの会計部門の業務をシェアードサービスへと移管することができました」と話します。「単純に考えると7~8人分の業務を集約できたと考えています。また、GLOVIAの機能で多様な管理項目ごとの集計値が簡単に取得できるようになり、導入が進んでいけばグループ全体でどの事業に優先的に投資するかといった経営判断に活用することも可能となります」(大賀氏)。

小田 氏
静岡鉄道株式会社
グループ経営推進室
グループ経営戦略課
副課長

おだ のりこ
小田 紀子 

また、今回、パッケージシステムをカスタマイズせず、ほぼ標準機能のまま導入しました。それが結果的に、シェアードサービス導入の重要な目的であるグループでの業務の標準化を推し進めたと小田氏は指摘します。「各社の都合に合わせて業務フローやシステムをカスタマイズするのではなく、システムに業務を合わせるというコンセプトで、GLOVIAの標準機能に合わせてグループ各社の業務フローを見直し、新規マニュアルも作成しました」(小田氏)。その結果、「これまで各社の事情に合わせていたことでむしろ非効率だった部分が改善され、業務フローの合理化と標準化を短期間で進めることができました」(小田氏)。

一方、二村氏は、連結会計システムとの連携による効率化の効果を実感しているそうです。これまでは、グループ各社で使っている連結会計システムが異なるため連結決算の際に全ての情報を直接手入力する必要がありました。二村氏は、「入力の手間はもちろんのこと、システム間の整合性の確認に手間がかかっていましたが、GLOVIA関数を使って個別財務諸表の数値を取り込めるようにしたことで、手間や時間が削減でき、担当者は本来の連結決算作業に力を注ぐことができるようになりました」(二村氏)。

静岡鉄道様 システム概要図

将来の展望

シェアードサービスの導入で守りを固め今後は「攻めのICT活用」に舵を切る

同社では中長期ビジョンを推し進める中で、ICTの重要性がますます高まると認識しています。「今は守りを固める時」(大賀氏)と言うように、まずはシェアードサービスで業務を標準化し、効率化を実現。その上で攻めに転じた際にも、ICTは大きな役割を果たすと考えています。「今回は間接部門のシェアード化といういわばバックヤードでのICTの導入と活用でしたが、人口減少や少子高齢化により厳しさを増す市場で戦い抜くためにも、これからは営業部門やマーケティング部門などでもICTを効果的に活用していきたいと考えています。今回、富士通マーケティングはシステムではなくソリューションを提供してくれたと思っています。今後も信頼できるパートナーとして、引き続き色々な提案をいただきたいです」(大賀氏)。将来へ向けて、ICT活用の視野は大きく開けているようです。

お客様情報

お客様名
所在地 静岡市葵区鷹匠一丁目1番1号
代表者 取締役社長 今田 智久 
設立 1919年5月
資本金 18億円
従業員数 486名 (2017年3月現在)
事業内容 鉄道・索道事業、不動産事業、附帯事業(広告・ゴルフ場・リゾートホテル・ビジネスホテル・介護・カード ほか )

(注)記載されているお役職などの情報につきましては、2018年2月8日現在のものです。
(注)製品の仕様、サービスの内容などは予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。
(注)記載されている製品・サービス名、会社名及びロゴは、各社の商標または登録商標です。

担当営業の声

岩屋 SA株式会社富士通マーケティング
中部営業本部
静岡支社
流通営業部営業部
岩屋 洋平(いわや ようへい)

「GLOVIA」の導入を通じて、静鉄グループ様の業務改革の一助を担えていることを大変嬉しく思います。今回のプロジェクトの円滑な遂行は、システムに業務を合わせることを念頭にグループ全社において標準化を進めていただくなど、お客様の多大なご協力の賜物だと感じています。今後も静鉄グループ様と共に歩んで行けますよう、富士通グループの総力をあげてご支援させていただきます。

担当SEの声

杉山 SE富士通株式会社
共通ソリューション事業本部
第二ソリューションデリバリー事業部
第二ソリューションデリバリー部
杉山 弘樹(すぎやま ひろき)

本プロジェクトは、お客様が現行業務にとらわれず「最適な業務のやり方」を描いて進められたことが成功ポイントだと感じています。その目標に向かって静鉄グループ様と一体でプロジェクトを推進したことで、安定稼働を実現できました。 今後も、静鉄グループ様の目指す「業務量削減」「生産性向上」などに向けて継続的に富士通グループでサポートさせていただきます。

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