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Japan

「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA M3 CPGエディション」導入事例

市場の多様なニーズにいち早く応えるため、研究開発のシステム環境を整備し、新製品開発力を強化

コスメテックスローランド 製品

コスメテックスローランド株式会社 様


化粧品や医薬部外品などの製造販売を手がけるコスメテックスローランド様(以下、同社)。国内の化粧品メーカーへのOEM供給に加え、製品の企画・設計・開発から製造までを請け負うODMや、自社ブランド製品による事業拡大にも注力しています。同社では多品種少量生産、製品サイクルの短期化など市場ニーズの変化に柔軟に対応するため、製品の製造における処方管理システム「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA M3 CPG(プレミア エムスリー シーピージー)エディション」を導入。研究開発部門の業務効率を向上し、新製品開発力を高め、同時に製品開発のリードタイム短縮を実現しました。その経緯と導入効果について、同社の生産本部 成田工場 取締役 生産本部長の浅井喜信氏、研究開発本部 研究開発室室長 兼 検査室室長の新原稔夫氏、研究開発本部 研究開発室 主事の大澤恵美氏にお伺いしました。

[2016年3月29日 掲載]


イメージ  導入の背景 | 導入の経緯 | 導入の効果 | 将来の展望 | お客様情報 

導入の背景

サンプル提供までの時間を短縮し市場の多様なニーズにスピーディーに対応

浅井喜信氏
コスメテックスローランド
株式会社
生産本部 成田工場
取締役 生産本部長
あさい よしのぶ
浅井 喜信 氏

「日本ブランド」の化粧品や医薬部外品は、その品質の高さから海外でも評価が高く、最近では日本を訪れた外国人観光客がドラッグストアなどで大量に購入する光景も見られるなど、昨今その人気は一層高まっています。同社が手掛ける化粧品や医薬部外品のOEM製品や大手化粧品メーカーのプライベートブランド製品、自社ブランド製品も、こうした国内外の旺盛な需要に支えられ出荷量が堅調に拡大し、現在ではOEM供給先も数百社を超えています。同社の取締役 生産本部長の浅井喜信氏は、「製品開発力が当社の強み。需要増に応じた生産体制の整備はもちろん、市場の多様なニーズに応える製品をいち早く開発し、迅速に提供する研究開発体制のさらなる強化を検討していました」とICTシステムを刷新した背景を語ります。

同社では、営業部門や企画部門が化粧品メーカーなどから新製品開発のニーズをヒアリングし、それに基づいて研究開発部門でサンプルを試作。そのサンプルをもとに改良を加えながら新製品を市場投入してきました。同社の研究開発本部 研究開発室室長 兼 検査室室長の新原稔夫氏は、「製品サンプルを提供するまでに、従来のシステムでは通常2週間程度の時間が必要だったことが課題の1つでした」と語ります。同社が開発する新製品は年間400種類以上にも達します。それだけの新製品を次々に市場投入していくには、試作品をタイムリーに提供できなくてはなりません。「OEM、ODM、自社ブランド製品のいずれにおいても、スピードが極めて重要です。市場ニーズの変化に迅速に対応し、製品を提供し続けるには研究開発部門の業務効率向上が不可欠でした」(新原氏)。

導入の経緯

研究開発により注力できるICTシステムへの刷新を検討

新原稔夫 氏
コスメテックスローランド
株式会社
研究開発本部
研究開発室室長
兼 検査室室長
にいはら としお
新原 稔夫 氏

同社では、研究開発部門の業務効率化を図るため、それまでの作業工程を見直しました。その際に問題となったのは、サンプルを試作するときに、その成分表や配合の割合などをまとめた構成表など各種帳票をエクセルで作成するのに時間がかかりすぎることでした。「当社が試作するサンプルは年間3000種類以上にも達します。それら一つひとつに成分表や構成表が必要で、1つの成分表を作成するのに平均1時間を要していました。1日約10種類のサンプルを作成すると書類の作成だけで10時間もかかってしまう計算です。その時間を削減し、本来、注力すべき研究開発に時間をかけるにはどうしたら良いのか。その視点でICTシステムの刷新を検討しました」(新原氏)。

同社では、エクセルベースでのシステムを「パッケージシステム」に刷新することを検討。富士通マーケティングから提案のあった「PLEMIA M3 CPGエディション」の導入を決定しました。富士通マーケティングの提案内容に対する評価ポイントは3つあったといいます。「一つ目は、データ検索スピードが速く、原料価格と処方データの関連付けなどトレーサビリティー能力が非常に高かったこと。二つ目は、将来的な業容拡大や生産管理システムとの連携性など、当社の将来構想の要望に応えられるシステムであったこと。三つ目は、富士通のSEが経験に基づいた技術力やデータ移行ノウハウを持ち合わせていて、安心して任せられると判断したことです。」(新原氏)

また、ICTシステムを刷新する過程では、約1000種類にもなる原料データをどのようにして、スムーズに移行できるようにするかを工夫しました。「当社だけでは時間がかかってしまうデータクレンジングのプロセスについても、システム適用を実施した富士通システムズ・イーストのSEがサポートしてくれたので、とても効率良く行うことができました。また、データ移行ツールを用意してくれたので、正確でスムーズなデータ移行ができました」。(新原氏)そして、富士通マーケティングとともに「当社の課題や要望をしっかりと受けとめ、親身に対応してくれたこと」(新原氏)が大きかったと言います。

導入の効果

1日約2時間の附帯業務を削減しその分研究開発時間を確保

大澤恵美 氏
コスメテックスローランド
株式会社
研究開発本部
研究開発室
主事
大澤 恵美 氏

ICTシステムの刷新によって同社ではどのような効果を実感できているのでしょうか。同社の研究開発本部 研究開発室 主事の大澤恵美氏は、「従来のエクセルベースの作業では、成分配合量に応じて、手作業で成分についてのデータを並び換えることが必要でした。パッケージシステムとなったことで、自動的にデータが並べ替えられるので時間も大幅に短縮されました」と効果を感じています。また、データの検索精度も向上したことで、「作業時間が3分の1くらいには短縮されたのではないかと感じています」(大澤氏)。また、従来のシステムでは、新商品の設計や開発段階で原料価格を変更すると、そのたびに成分表などを作成し直す必要がありました。「PLEMIA M3 CPGエディション」なら、原料価格を修正すると、それが処方データにも反映されるので「作業の効率化が図れました」(大澤氏)。

一方、各種帳票の作成など附帯業務の効率化によって生み出された時間を「本来注力すべき研究開発に振り分けることができるようになったことも大きな効果です」(新原氏)。「以前のシステムのままでは、書類作成に時間がかかり過ぎ、当社の根幹を支える研究開発部門が弱体化しかねないとの危惧すらありました。「PLEMIA M3 CPG エディション」で効率化されたことで、その分の時間を研究開発に加えて、社外の勉強会などに参加する時間としても活用しています」(新原氏)。 同社では、「PLEMIA M3 CPG エディション」を導入してから、研究開発部門の労働時間が「1日2時間程度は効率化されていると感じています。その上、業務の質はこれまでと同等かそれ以上。つまり、より研究開発に注力できる体制が整ったと言えるのです」(新原氏)。

コスメテックスローランド株式会社 様 システム概要

将来の展望

研究開発部門から製造部門までスムーズな連携を実現するICTシステムを

同社では今後、「PLEMIA M3 CPG エディション」をさらに活用し、業容の拡大を図りたい意向です。具体的には、海外向けの輸出製品の増加に伴い、輸出に必要な各種書類も「PLEMIA M3 CPG エディション」で処理できるようにして、業務の効率化を図りたい考えです。
また、既存の生産管理システムとの連携もすでに検討を開始しています。「研究開発部門から製造部門までの情報連携がスムーズにできれば、全社的な効率化に結びつきます。企業としての重要な経営基盤を強化できます。そこまでを視野に入れてICTシステムの構築を進めていきたいと考えています」(浅井氏)。将来は海外市場展開も視野に入れた、全社的な経営基盤のさらなる強化とビジネス拡大を見据えていま す。

お客様情報

お客様名
所在地 本社    東京都港区赤坂一丁目12番32号
 アーク森ビル13階(WEST WING)
成田工場 千葉県成田市吉岡大安場1123-23
代表者 代表取締役社長 松田 幸助
設立 1978年12月8日
資本金 1億円(2014年1月1日現在)
従業員数 500名(グループ全体)(2014年1月現在)
事業内容 医薬部外品・化粧品・健康食品・雑貨の製造販売および輸出入

(注)記載されているお役職等の情報につきましては、2016年3月29日現在のものです。
(注)製品の仕様、サービスの内容などは予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。
(注)記載されているその他の社名製品名は各社の商標または登録商標です。

担当営業の声

大瀧絢加株式会社富士通マーケティング
東京ソリューション営業本部
産業ソリューション統括営業部
装置産業営業部
大瀧 絢加 (おおたき あやか)

この度、配合・処方設計支援システムをご導入いただき、お客様の研究開発業務効率化のお役に立てたことを嬉しく思っています。通常業務と並行して、マスタ登録作業を行っていただいた現場の方々に感謝いたします。今後、ICTでものづくり経営を支えるベストパートナーとしてさらなるご支援をさせていただく所存です。

担当SEの声

宮澤優 氏株式会社富士通システムズ・イースト 株式会社
第三産業ソリューション本部
デジタルエンジニアリング第一事業部
PLMソリューション部
宮澤 優 (みやざわ まさる)

お客様には実業務の大変お忙しい中、パッケージ適用の検討に貴重な時間を割いていただきました。また、業務とパッケージ双方の理解をお互いに深めながら、約1か月という短期間で最適なシステムの検討ができました。エクセルでの管理からデータベースシステムでの管理に替わることで、より精度の高いデータが必要でしたので、お客様による移行データのクレンジングにはご苦労があったかと思いますが、高品質な原料マスタデータが登録できたことで、本稼働後の実運用で多くの処方データが登録され、業務効率化にもつながっていると思います。

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