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Japan

株式会社シャトレーゼ様

株式会社シャトレーゼ様 集合写真

[2014年11月6日掲載]

導入事例概要
業種 流通
サービス ValueFront ポイントサービス
ダブルシュー ピュアメルテ

   株式会社シャトレーゼ様(以下、同社)は、「自然のおいしさと。人を想うおいしさと。」をキャッチフレーズに、洋菓子、和菓子、アイスクリーム、パン、飲料などを直営店・フランチャイズ店併せて全国約450店舗で提供しています。同社製品の最大の特徴は、素材や製法へのこだわりにあります。主な素材は地元の契約農家や農場から仕入れ、素材本来のおいしさを生かすため、添加物の使用を極力控えています。そんなこだわりの製品をお値打ち価格で提供することで、同社は消費者からの支持を広く集めています。
   同社は会員制度「シャトレーゼクラブ」による多くの顧客情報を持ちながら、商品企画や販売促進にうまく生かしきれていませんでした。そこで同社は「戦略的顧客管理システム」の構築を決意。その実現の手段として選択したのが、富士通グループが提案した「ValueFront ポイントサービス」(サービス提供元:富士通エフ・アイ・ピー)でした。今回は、システムの構築の経緯と効果、今後の展望について、同社営業企画部 部長 岩波令氏、顧客管理課 課長 岩間貴弘氏にお話を伺いました。

導入の背景

マーケティング分野での顧客情報のさらなる活用を検討

株式会社シャトレーゼ様 岩波氏の写真

(株)シャトレーゼ
商品事業本部
マーケティング本部
営業企画部 部長
岩波 令氏

   購入金額に応じてポイントが付与され、貯まったポイントで商品がお得に購入できる会員制度「シャトレーゼクラブ」。同社はこの会員制度を2004年にスタートさせ、顧客情報の蓄積を図ってきました。以来、9年間でお申し込みいただいた会員数は実に430万人にものぼりました。
「これだけの顧客情報を蓄積しているにもかかわらず、お客様の情報を分析して商品企画や、販売促進につなげる仕組みになっていなかったのです。また、お客様への情報提供にインターネットを活用しておらず、折込チラシがメインの施策でした。」(岩波氏)
   さらに、会員制度自体にも改善すべき点がありました。
「ポイントが100ポイントにならないと還元できない、情報がカードに書き込まれるため店舗に行かないと有効期限がわからないなど、お客様が使いにくい仕様だったのです。また、ECサイトのポイントと店舗のポイントが別々に管理されており、統合できないことも問題でした。」(岩間氏)
「ポイントシステムで大事なのは『貯める』『使う』を繰り返してもらうこと。その繰り返しによって、お客様の生活の中にシャトレーゼが根付いていくことです。それゆえ、ポイントを使いやすくするための仕様改善は喫緊の課題でした。」(岩波氏)
   加えて、店舗のPOSシステムと顧客管理システムがオンラインで結ばれていないことも問題でした。例えばお客様が会員カードを紛失した際、店舗では会員かどうか判別ができないため、新たな番号でカードを発行するしかなかったのです。そこで同社では、これらの課題を解決するため、新たに「戦略的顧客管理システム」を構築するとともに、会員制度を一新することにしました。

導入の経緯

サービスの実績を信頼、やりたいことも全て網羅

株式会社シャトレーゼ様 岩間氏の写真

(株)シャトレーゼ
商品事業本部
マーケティング本部
営業企画部
顧客管理課 課長
岩間 貴弘氏

   同社が「戦略的顧客管理システム」の検討を始めたのは2012年のこと。その際、お客様課題のポイント管理、顧客管理を実現するシステムとして採用されたのが、SaaS型「ValueFront ポイントサービス」です。
   「ValueFront ポイントサービスを選んだ理由は、すでに実績のあるソリューションのため、スクラッチ開発に比べて失敗のリスクが少ないこと。また、SaaS型サービスとして提供されるため、初期費用が削減でき、かつ開発期間も短縮できることにありました。そして、私たちが実現したいと思っているすべてのサービスが網羅されていることも大きかったですね。加えて、重要な顧客情報を安全性・信頼性に優れたデータセンターへ預けられることにも魅力を感じました。」(岩間氏)
   また、POSシステム(本部、店舗)への連携機能の追加およびネットワークインフラの構築についても、富士通マーケティングと富士通システムズ・イーストを選んだ理由は、「POSシステムについてはもともと富士通グループでサポートしており、リアルタイム接続が容易にできると考えました。ネットワークインフラ構築までお任せしたのは、これまでの実績による信頼があったからです。」(岩間氏)
   そして2014年4月、「戦略的顧客管理システム」の稼働と共に、新会員システム「Cashipo」の運用がスタートしました。
「当初は店舗から問い合わせもありましたが、すべてサービスのヘルプデスクで対応していただけました。今では特に質問が来ることもなく、順調に稼働しています。」(岩間氏)

導入の効果

一人ひとりの会員に向けた情報配信が可能に

Cashipoの写真

   「戦略的顧客管理システム」の構築により、同社はお客様と2ウェイでのコミュニケーションができるようになり、顧客情報を商品企画や販売促進に生かせるようになったといいます。
「従来の商品企画は担当者の経験や勘に頼っているところがありました。しかし今回、お客様の動向分析が可能になり、『この商品はどこが良かったのか』『どういった層のお客様が支持してくれたのか』『その層のお客様はどんな嗜好を持っているのか』などがわかるようになったのです。こうした分析結果をもとに、新商品を企画する際の仮説が立てやすくなりました。」(岩波氏)
   お客様の嗜好に合った商品の提供に加え、ポイントをより使いやすく、特典をより魅力的にしたことで、新会員制度「Cashipo」の会員数は順調に増加。2014年9月現在、旧会員制度からの移行と新規会員を含め延べ320万人となりました。この数字は当初の予定より約2割以上も上回っているとのことです。そして会員の獲得が進むにつれ、販促活動でも成果が現れてきたといいます。具体的な施策としては、Webに登録している会員一人ひとりに向けた情報提供を行っているそうです。
   「顧客情報の分析に基づいたメールを配信するなど、ピンポイントでの販促活動が可能になったため、来店の頻度と1回当たりの購入単価が上がっています。あとはいかにWeb会員を増やすかですね。店舗やWebサイトでWeb会員の入会キャンペーンを積極的に展開し、より多くのお客様と2ウェイでのコミュニケーションが実現できるよう、頑張っていきたいと思います。」(岩波氏)
   現場である店舗での評判も上々です。
「Cashipo会員については、POSレジ上にそのお客様がどんな商品を好むのかという情報が表示されますが、これがお客様とのコミュニケーションのきっかけづくりの一つになっています。」(岩波氏)

将来の展望

画一的なサービスからの脱却を目指して

   「業界に先がけてPOSシステムとCRMのかけ算ができる仕組みを入手できたことは、当社にとって大きなメリットだったと思います。これをどう生かしていくかが将来の課題ですが、まずは画一的なサービスからの脱却を図りたいですね。」(岩波氏)
その一策として現在、検討されているのが、「Cashipo会員」へのステージ制の導入。クレジットカードのように、購入金額の多い人にはより特典の大きなカードを用意して優遇し、お客様との関係をさらに強化していくのが狙いだそうです。
   最後に、富士通グループ3社について感想を伺いました。
「『戦略顧客管理システム』からPOSシステム、ネットワークインフラまで、すべてを連携したシステムが構築できたことには非常に満足しています。これからも、お客様に満足いただけるシステムを運用していくためのサポートをお願いします。」(岩間氏)

サービスイメージ

お客様情報   株式会社シャトレーゼ

所 在 地  山梨県甲府市下曽根町3440-1
代表取締役社長  代表取締役社長  齊藤  誠
設     立  2010年4月1日(新設分割)
資 本 金  5,000万円
売 上 高  418億円(2013年度)
従業員数  1,700名(2014年3月末現在)
関連会社  株式会社シャトレーゼホールディングス
事業内容  洋菓子、和菓子、アイスクリーム、パン、飲料の製造・販売およびフランチャイズ
ホームページ  http://www.chateraise.co.jp/

株式会社シャトレーゼ様のロゴ

 

担当SEの声
富士通FIP 佐宗の写真

富士通エフ・アイ・ピー株式会社
LCMサービス本部
スマートサービス事業部
SaaSシステム部
佐宗 麻子

   シャトレーゼ様にValueFront ポイントサービスを導入するにあたり、リアル店舗とECサイトの結び付きが大きなテーマになりました。「リアルとネットで財布を1つ」とするためには会員を一意に識別する必要があり、各社で議論を重ね、最も良い方式が出せたと思います。
分析システムとの大量データ連携では、処理時間、精度の観点から試験と調整を重ね、将来予想される900万会員を想定したシステムとなりました。

担当SEの声
富士通FIP 大黒の写真

富士通エフ・アイ・ピー株式会社
LCMサービス本部
スマートサービス事業部
SaaSシステム部
プロジェクト課長
大黒 泰裕

   当社が提供するValueFront ポイントサービスの会員管理、ポイント管理の各種標準機能とシャトレーゼ様のご要望を融合させながらプロジェクトを推進して参りました。シャトレーゼ様とともに推進できたことで目的であった2ウェイでのコミュニケーション環境実現が果たせたと感じています。
今後もニーズの変化に柔軟に適応し、より付加価値の高いサービス提供を行うことで、シャトレーゼ様が推進される戦略的顧客管理システムと、新会員システム「Cashipo」の発展を微力ながらご支援させて頂きます。


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【導入事例(PDF版)】

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は2014年10月のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。