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サーバリプレース事例 - 鹿島建設株式会社様

重要な社内インフラである人事システムのサーバリプレース。
絶対に遅延が許されないプロジェクトをされたのは日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)。

日本の建設業界、そのトップに位置し、世界的に有名な大手建設会社である鹿島建設株式会社は、1万名近い同社社員が利用する人事システムのサーバリプレースにあたって、そのプロジェクトを率いるシステムインテグレータを厳正に選考することになりました。提案内容やプレゼンテーション、コスト、外部の評価など、さまざまな角度から検討した上で日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)を選択。日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)はその期待をまったく裏切ることなく、納期、品質、コストを高いレベルで満たしたサービスを提供しました。

超高層ビル建築に強みを持つ日本の建設会社最大手

鹿島建設株式会社は、日本の建設業界、そのトップに位置する世界的に有名な大手建設会社です。建設工事の実施から、設計、エンジニアリング、研究開発まで、建設全般に関して幅広く高度な技術力を有しているのが特長で、中でも超高層ビル建築に関しては豊富な実績を誇ります。オフィス施設を始めとしたさまざまな都市複合施設、快適に長い期間暮らすことを考えた都市型住宅、最先端の生産施設、高速道路・鉄道などの交通網や水道、電気、ガスなどのライフライン網、治山・治水施設など、日本はもとより世界中のあらゆるところで鹿島建設株式会社の建設技術が生かされています。

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インフラである人事管理システムのサーバリプレース、その最適解を模索

鹿島建設株式会社 ITソリューション部 担当部長 事務システムグループ グループ長 宇田川明氏にとって、2007年というのは一つの節目の年でした。2002年に構築したOracle E-Business Suiteベースの人事システムがサーバリプレースを迎えるタイミングだったからです。同社の人事システムは人事部門のスタッフが利用するだけではなく、国内外1万名弱の鹿島社員が勤怠管理に利用するとともに自らの属性情報の変更や各種の申請などの際にセルフサービスで使う、非常に大規模な基幹システムです。

そんなおり、本社オフィスの移転が正式に発表されました。それまで東京都心部のあちらこちらに分散していた拠点を赤坂地区の2棟のビルに集約・再配置されることになったのです。これを機に同社では、人事システム環境を始めとした物理的なITリソースを外部のデータセンターへ移すことにしました。それは、リスク管理に適したより堅牢な環境でのシステム運用とITソリューション部門内における運用管理工数の軽減をめざしたものでした。

サーバリプレースを行って稼働環境を移す。このプロジェクトを遂行する前に、宇田川氏は、現状のシステム利用状況を定量的に把握しておきたいと考えました。自社内でもある程度わかるものの、専門家の意見を聞きたいと思ったのです。では、どこに依頼するか。ただITシステム構築のプロフェッショナルというだけではなく、今回はE-Business Suite、そして人事といえばデータベースですから、Oracleデータベースに精通したところである必要があります。

そこで頭に浮かんだのが、Oracleのユーザー会で名前の出ていた日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)でした。親会社である日揮は日本で最初にOracleを導入したユーザー企業であり、日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)はその親会社のデータベースシステムの運用を担当しているほか、E-Business Suiteの導入についても豊富な実績を有していること。プラント建設で必要とされるような卓越したプロジェクト管理技術を親会社から受け継いでおり、納期の期限をしっかり守ること。宇田川氏はこの2点を評価して日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)に人事システムの環境に関する現状調査を依頼しました。2006年10月のことです。

そのときのことを、鹿島建設株式会社 ITソリューション部 事務システムグループ グループ主事 鶴田雅彦氏は、こう述懐します。「迅速に確かなレポートが上がってきました。これほどOracle製品に詳しいのなら、安心して今後の作業依頼も考えられると思いました」

納期厳守の評判が高く、Oracle製品に精通した日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)を選択

この調査の一件で日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)が信頼に足ると判断した宇田川氏らは、サーバ製品及び人事システム全体構成の提案を依頼することにしました。このとき、同社はRequest For Proposalで特に以下の2点を問いました。

  • 現状、複数のデータベース間で整合性を取るための夜間バッチ処理、それにともなうバックアップに時間がかかっている。それを短縮する方法はあるか、可能ならどれぐらい短縮可能か(それが可能なら17時間/日のサービス時間を延長できる)
  • 5年間分の過去データと今後増え続けるデータを、この先どう保管・利用していくのが最適か

これを受けて詳細な提案書を提出し、その結果、今回のサーバリプレースプロジェクトは、日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)に任されることになりました。鶴田氏は選択理由を次のように語ります。「提案内容、ドキュメント品質、プレゼンテーション方法など、きめ細かく数十の評価項目を挙げて、それぞれに重みづけをしながら点数をつけ、総合評価を行いました。その結果、僅差ではありましたが、日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)が優勢でした。印象的だったのは、今回のプロジェクトへの意欲、熱意ですね。大きな期待感を持つことができました」宇田川氏も鶴田氏の言葉を補足してこう語ります。「建設業界にとって納期厳守は当然なのですが、今回のサーバリプレースは、サーバを設置している社屋がなくなってしまうので、絶対に遅延するわけにはいきませんでした。Oracleのユーザー企業から日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)は納期を守るシステムインテグレータと聞いていましたし、われわれ自身、“慣れ”を廃して積極的に新しい風を入れながらステップアップしたい気持ちがあったので、依頼することにしました」


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サービス時間の延長、大規模な利用拡大への備えが実現

導入プロセスは、綿密に練り上げられた計画に従って着実に進められました。夜間バッチ処理、バックアップ時間の短縮については、前回のバックアップ以降の変更分だけをバックアップの対象とする差分バックアップをハードウェア側で備えている製品を選ぶとともに、サービス時間中から夜間バッチ処理を開始する手法を取ることにしました。5年間の既存データについては、アーカイブサーバを立てて、その中にデータ移行することにしました。その際、日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)及び他社での実績を基にオラクルと協議し、短期間にデータ移行を見事に成功させました。「われわれがベンダーとやりとりをしていたら、なかなか埒があかなかったかもしれません。このあたりはさすがOracleに精通したインテグレータならではだなと思いました」と、鶴田氏は語ります。

2007年8月20日、サーバ環境を刷新した人事システムが無事カットオーバーを果たしました。運用は順調に軌道に乗り、サービス時間は朝4時から夜12時までの20時間/日への延長が実現しました。ユーザーにとっては遅くまで残業した後でも、また海外からでも、システムを利用しやすくなりました。サーバの能力的にはもっとシステム停止時間の短縮は可能であるため、しばらく実績を積んだ後にさらなるサービス時間拡大を考えたいとのことです。

宇田川氏は今回のプロジェクトを総括して、次のようにしめくくりました。「日揮情報システム(現:富士通エンジニアリングテクノロジーズ)は今回のプロジェクトが遅延を許されないものであることをよく理解し、発生した課題に対し迅速な対応が図られました。その結果、計画どおりに達成できたことに大いに貢献があり、とても感謝しています。独立系のシステムインテグレータとして、ハードウエア・ソフトウエアの知識、開発・運用のノウハウがバランスよく蓄積されており、かつ日揮株式会社を親会社とすることでユーザ企業をよく理解しています。今後とも何かと気軽な相談できるパートナーとしてお付き合いしたいと思います」

※役職は2008年3月現在のものです

導入企業プロフィール

鹿島建設株式会社
本社 〒107-8388 東京都港区元赤坂1-3-1
代表取締役社長 中村満義
設立年月日 1930年2月22日
資本金 814億4700万円(2007年3月末現在)
従業員 9084名(2007年3月末現在)
事業内容 建設事業、開発事業、設計・エンジニアリング事業ほか