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NPO 法人わたぼうしの家 様

NPO 法人わたぼうしの家 様

音響センシングで24時間365日の見守りを安価に実現。夜間の施設運営コストを80%削減へ

北海道釧路市で介護施設を運営するNPO法人わたぼうしの家では、グループリビング「ほがら館」に音響センサーによる「居住者の見守りソリューション」を導入し、低コストで24時間365日、入居者を見守る体制を確立した。これにより職員の負荷や費用を抑えつつ、入居者の夜間の安全を見守ることに成功した。

課題と効果

  • 費用を抑えながら24時間365日、入居者を見守りたい
    音響センサーを利用して夜間の施設運営コストを80%削減
  • 入居者のプライバシーに配慮した見守りを実現したい
    室内の音を分析するだけなので、プライバシーの確保が可能
  • 異常発生時に即座に対応できる体制を確立したい
    センサーが異常音を検知し、コールセンターから安否を確認

背景

夜間の見守り体制確立には
職員の負荷や費用増が課題に

北海道釧路市のNPO法人「わたぼうしの家」では、入居者をどう見守るのかが大きな課題になっていた。認知症の高齢者が一人で外出して戻ってこられなくなったり、居室で転倒したのに気づくのが遅れて重大事故につながるのを防ぐためには、24時間365日、職員を常駐させ、入居者を見守りたい。だが、それを実現しようとすると、費用はかかるし、職員の負荷も大きい。1985年から地域に根ざした活動を続けてきた同法人は、経営するグループリビング「ほがら館」の入居費用をできるだけ抑えたいと考えており、24時間365日の見守り体制確立は悩みの種だった。

グループリビングの場合、夜間の職員の常駐は義務ではないが、ほがら館では入居者のサービス向上のために数年前から24時間の見守り体制を敷いていた。当初は夜間専用有償ボランティアに依頼していたが、費用面の負担が大き過ぎた。そこで、ほがら館では「近くにある看護学校に協力してもらおうと考えました」と事務局長の下山泰史氏は語る。

同施設から徒歩10分ほどのところにある看護学校の学生数人に、施設の部屋を相場よりも安く提供し、夜間・休日に何かあったときには職員に連絡してもらう体制を築いた。「看護学校に通う学生なら安心できるし、学生側にも経済的なメリットがある」(同氏)というわけだ。

だが、実際に運用してみると難しさもあった。看護学校の長期休みの時期は学生が全員帰省してしまい、代わりの職員を手配しなければならず、人件費がかさむことだ。「特に年末年始は誰もいなくなってしまい、代わりになる人が確保できずに、私自身が泊まり込んで見守りを担当していました」と下山氏は語る。24時間365日の見守り体制を維持することが大きな負担となっていた。

  • NPO法人わたぼうしの家
    事務局長
    下山 泰史 氏

経緯

見守りサービス導入の決め手になった
音響センサーとコールセンターの組み合わせ

夜間の見守り要員の確保に悩んでいた2017年6月、下山氏は富士通の見守りソリューションを耳にする。「これで見守りの人が必要なくなるかもしれない」と考えた同氏はすぐに富士通にコンタクトをとった。

富士通の見守りソリューションは、居住者が自らボタンを押す代わりに、室内の生活音や音声などを「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE リモートケアベース」(以下、リモートケアベース)と呼ぶ装置で集音し、クラウド上の専用システムで分析して、転倒などの異常を検知した際には24時間365日、看護師が常駐するコールセンターから安否確認を行い、必要に応じて職員や家族に連絡する仕組みだ。

リモートケアベースは、音響センサーの他に、人の動きを検出する人感センサーや居室内の暑さ指数を推定し警告するための温湿度センサーなどを装備しており、様々な異常事態に対応できる。さらに緊急通報ボタン以外に相談ボタンがついていて、コールセンターに健康相談などが気軽にできるという。

9室あるほがら館の全居室にリモートケアベースを設置して、8月末から事前運用を開始して、10月からは本運用に移行した。導入に先立ち、施設内で説明会を開き、入居者に使い方や機能などを紹介した。

説明会では「機械は好きじゃない」「使い勝手がわからない」といった不安の声も上がったが、一つひとつ丁寧に答えることで、入居者に納得してもらった。「すべてはお年寄りが安心して暮らせるため」という施設側の想いから生まれた取り組みであることは理解してもらったという。

ポイント

プライバシーを尊重しながら
安全な暮らしが実現できる

リモートケアベースのメリットは、音による見守りサービスであることだ。ドアを叩いて安否を確認することも、カメラで撮影したりする必要もない。音で異常を検知した時だけ、コールセンターから確認が入る。その分プライバシーは尊重される。

「音による見守りサービスですから、人が時間ごとに部屋のドアを叩いて確認したり、カメラを設置して撮影する必要もなく、入居者のプライバシーが尊重されます。また安否確認や相談に応じてくれるコールセンターには、ベテランの看護師さんが常駐していて対応に当たってくれるというのも大きな魅力でした」と下山氏は語る。相談ボタンを押すことで気軽に健康についての相談ができることも、不安を解消し、健康な生活を送る支えにもなる。

効果と今後の展望

夜間の運営コストを8割削減し
生活の質の向上にも貢献

リモートケアベースの見守りサービスで24時間365日の見守り体制が確立できたことで、職員の負担やコストを抑えつつ入居者の安心感は向上させることができた。これは安い費用で安心した暮らしを提供したいという同法人の目的にも合致する。

率先して先進的な介護に取り組んで来たわたぼうしの家にとって、今回の見守りソリューションの導入は、経費を削減しながら、安心な暮らしを提供するというチャレンジでもある。実際に夜間の施設運営コストは有償ボランティアのときと比べて約80%削減できると予測されている。

「また気軽に健康相談ができるのも、お年寄りの生活の質を高めるのにつながるはずです。実際に私も相談してみましたが、さすが看護師さんという答えが返ってきました」と下山氏は語る。

わたぼうしの家はこれまでも高齢者社会と向き合って、地域で高齢者を支える様々な新しい取り組みを行ってきた。認知症に対応した通いの「あったかミニディサービス」や、地域の人たちが集まってご飯を楽しむ「地域食堂」など地域密着型の事業を展開している。

「この見守りソリューションによって運営コストが削減できれば、施設にもお金がかけられ、それだけお年寄りに安心して暮らせる場所を提供することができます。そのためにもほがら館で効果をあげて、他の施設にも展開していきたい」と下山氏は今後の抱負を語った。

  • リモートケアベースの取り付け状況

関連する商品・サービス・ソリューション
居住者の見守りソリューション
関連リンク
デジタル革新ページ「職場・暮らし」
NPO法人(特定非営利活動法人) わたぼうしの家 様
所在地 北海道釧路市弥生1-1-33
代表者 代表理事 工藤 洋文
概要 わたぼうしの家の母体となった「たんぽぽの会」は1985年に発足した。高齢者を持つ家族が協力して困っていることを解決しようと、デイサービスを行う「たんぽぽ託老」を開始した。その後、同会は徘徊者発見のためのネットワーク作りや家族介護の実態調査といった活動を実施。介護保険法が施行された2000年にはNPO法人わたぼうしの家を設立し、介護施設の運営を開始した。現在では釧路市内にデイサービス、グループホーム、グループリビングの三つの介護施設を運営しているほか、家族介護教室や地域食堂などの活動を実施している。

[2017年11月掲載]

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