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シマフクロウの音声認識プロジェクト

絶滅危惧種のシマフクロウを守れ!

シマフクロウの写真シマフクロウ(写真提供:日本野鳥の会)

 シマフクロウは北海道の東部および中部に140羽程度しか生息していない絶滅危惧種です。公益財団法人日本野鳥の会ではこのシマフクロウの保全のため、生息域の調査を実施しています。これまでの調査方法は、調査対象域にICレコーダを設置し夜間に録音、回収した録音データを市販のソフトで再生し、音声スペクトルの視認や試聴によりシマフクロウの存在を確認していました。


しかしこの方法では3時間分の録音データの確認に1時間程度要し、解析に時間がかかり、また人手による確認のため見落としが発生しうるといった問題がありました。そこで富士通は絶滅危惧種であるシマフクロウの保全につなげるため、録音データの解析時間の短縮、調査精度の向上を目指したシマフクロウの音声認識ソフトウェアを提供することにしました。

ICTを活用したシマフクロウ保護の取り組み

鳴き声(音声)を自動抽出で解析時間を大幅に短縮

シマフクロウ音声認識ソフトウェアは、録音データを入力として、シマフクロウの音声の特徴をテンプレート化したデータとマッチングを行うことにより、シマフクロウの音声を自動抽出するソフトウェアです。抽出したデータは音声スペクトルの表示や音声再生、周波数表示、発生間隔の表示により確認することができます。

このソフトウェアを録音データの解析に適用することにより、3時間分の録音データの解析が数分で済み、精度よく検出できるようになりました。

シマフクロウの生息域調査のイメージ図シマフクロウの生息域調査のイメージ

お客様の声

公益財団法人日本野鳥の会 保全プロジェクト推進室 松本 潤慶 様

公益財団法人日本野鳥の会 保全プロジェクト推進室 松本 潤慶 様の写真

以前は調査員が森林内で夜通し耳を澄ませ、声を聞いて確認する方法が当たり前だったシマフクロウの生息確認調査。タイマー録音機(ICレコーダー)が普及すると、少人数でより広範囲の森林を調査することができるようになりました。ただし、この方法では、録音した時間分、設置した録音機材数の解析が必要だという欠点がありました。たとえば、現在、当会では半月程度のあいだ、河川に沿って約20台の録音機材を設置し、日没から2時間の録音を毎月行っているのですが、ひと月の調査で20台×2時間×15日間=600時間分のデータが取得できます。これを聞き取りや波形を流し見て解析すると、2時間分のデータだけでも1時間弱の時間がかかってしまい、毎月調査を実施すると、解析がとても追いつきません。

ところが、今回ご提供いただいたシマフクロウ音声認識ソフトウェアを活用すると、1データあたり5分程度で解析を終えることができ、1日分40時間のデータでも1時間半程度で完了することができるようになりました。この音声認識ソフトウェアを使ったことで、調査地点を拡大しシマフクロウの新たな生息地を見つけやすくなっただけでなく、調査員の人数や調査に係る費用を抑えることもできました。これからも、音声認識ソフトウェアを活用してさらに調査を進め、シマフクロウの生息地保全の情報収集を進めたいと考えています。