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お取引先とともに

CSR調達への取り組み

富士通グループは、企業のサプライチェーンに対する責任が高まっている状況を認識し、サプライチェーンにおけるCSRの推進という観点から、お取引先とともにCSR調達活動に取り組んでいます。

CSR調達方針

富士通グループは、「お取引先との共存共栄」「お取引先の公平・公正な評価・選定」「CSRに配慮した調達活動の推進」を調達方針として掲げ、グローバルに調達活動を行っています。

お取引先に対しては、人権尊重、労働、安全衛生、公正取引などに関する要請事項をまとめた「富士通グループCSR調達指針」を制定し、遵守を依頼しています。本指針は、国連グローバル・コンパクトが掲げる10原則等の国際的に認められた規範を尊重した内容となっています。さらに、指針の遵守に向けてお取引先と理解を共有するために、指針の内容をより具体化した「富士通グループ サプライチェーンCSR推進ガイドブック」を制定しています。「人権尊重」や「労働」においては、ILO条約・勧告などを踏まえた内容になっているほか、「公正取引」では贈収賄防止について具体的に明記するなど、国際的に重視されているCSR課題を考慮した内容になっています。指針およびガイドブックは、富士通グループが製品に適用する部品・材料・工事・設備・ソフトウェアなどを調達するすべてのお取引先が対象となります。

「富士通グループCSR調達指針」制定・改訂の経緯
年度 内    容
2005
  • 富士通 CSR調達指針の制定
  • ガイドブックの制定
2007 お取引先向けのCSR調査を開始
2011 富士通CSR調達指針の改訂(紛争鉱物対応の追記)
2015
  • 富士通グループCSR調達指針の制定
  • 富士通グループ サプライチェーンCSR推進ガイドブックの制定

富士通グループは、企業の競争力向上および製品の安定供給のためには、自社のみならずサプライチェーン上のお取引先におけるCSR活動の浸透が必要であると考えます。当社とお取引先の両経営層による密なコミュニケーションを通じて、CSRの重要性や必要性について理解を求め、サプライチェーン全体のCSRのレベルを向上させることを目標に活動しています。

業界標準のイニシアチブへの参画/活動の推進(EICCへの加盟)

富士通グループは、2017年3月電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス「Electronic Industry Citizenship Coalition」に加盟しました。EICCは、2004年に、電子業界のサプライチェーンから影響を受けている世界中の労働者および地域の権利を支援することを目的として設立された非営利団体です。現在、電子機器メーカーやそのほかのICT企業を中心に小売、自動車、玩具関連企業も含む110社を超えるグローバル企業が加盟しています。EICCは、サプライチェーンにおける、労働、安全衛生、環境、倫理、マネジメントシステムに関する遵守事項を定めた行動規範を規定しています。 富士通グループはグループの理念・指針であるFUJITSU Wayの実践を通じてグループ全体でCSR活動に取り組んでいますが、今後はさらにEICCの行動規範を尊重し、お取引先とともに当社のサプライチェーンにおけるCSRに関する取り組みを強化していきます。

また、国内においてはJEITA(電子情報技術産業協会)などの団体やイニシアチブに積極的に参加・協力し、業界全体におけるCSR調達の推進に努めています。

CSR調達の推進体制

富士通グループでは、本社)CSR推進室が立てた全社的な方針の下、人事・労政、環境、品質保証、総務ほかの関連部門が連携してCSR活動を推進しています。CSR調達については、購買本部内のCSR推進部が上記関連部門などと連携し、お取引先との公正な取引およびサプライチェーンへのCSR調達を推進しています。推進に当たっては、国内外の購買拠点が一体となって、サプライチェーンを遡ったCSR活動を推進しています。

CSR調達の推進と改善プロセス

富士通グループは、サプライチェーンにおけるCSRの実施状況を向上させるため、お取引先に対してCSR調達を推進しています。

まず、CSR調達指針とサプライチェーンCSR推進ガイドブックにより、遵守項目を明確に示すとともにお取引先にCSR活動を要請します。次に、お取引先におけるCSR活動の包括的な実施状況を確認するため、CSR調査票をはじめ、グリーン調達、情報セキュリティ、BCM等に関わる各種調査票へのご回答をお願いしています。

さらに、ご回答いただいたCSR調査票は内容を診断します。診断の結果は当社のお取引先評価制度により、ほかの評価項目と合わせてお取引先にフィードバックしており、当社の基準に満たなかった場合は、改善に取り組んでいただきます。特に、重大な問題が見受けられたお取引先には、CSR監査を実施しています。そして、監査での指摘事項については改善計画の提出を要請し、改善に向けお取引先と一緒に取り組みます。最終的に、お取引先においてCSR活動が適切に実施され、根付くことを目的にCSR調達の推進と改善プロセスを継続して実施しています。

CSR調達の推進と改善プロセス

CSR調査/監査の実施

お取引先のCSRに関する取り組み状況を確認するため、毎年CSR調査を実施しています。2016年度は、海外グループ会社と共通のCSR調査票を使用し、国内外の主要取引先約500社に調査を実施しました。回答の分析結果から、9割以上の主要お取引先がCSR活動に積極的に取り組んでいることを把握しています。また、お取引先の実態把握と実施レベル向上のため、お取引先の工場で実地監査を実施し、取り組みの不十分なお取引先には是正を求めています。2016年度は12社のお取引先に監査を実施しました。

CSR調査_監査の実施「監査実施の様子」お取引先の監査

評価、是正/改善依頼

富士通グループでは1997年にお取引先評価制度(SPR:Suppliers’ Performance Review)を導入し、主要お取引先に対して、調達品のパフォーマンスや企業としての基本姿勢を「品質」「技術」「価格」「供給」「CSR」の5項目で評価する総合評価プログラムを運用しています。評価結果は、両社の経営層によるビジネスミーティングなどでフィードバックし、課題改善を図るほか、パートナーシップの強化に取り組んでいます。

CSR調査や監査で判明した課題についても、本評価プログラムにおいて確実にフィードバックし、是正・改善を依頼しています。

お取引先の活動改善への支援

お取引先への支援として、CSR調査の分析結果を基にお取引先をCSR説明会に招いています。2016年度は9社14名のお取引先が参加し、CSRへの対応の重要性や取り組み事例について説明しました。参加いただいたお取引先は、「CSR調達について、サプライヤーとしての責任を感じた」「説明会の内容を速やかに社内に展開します」など、活動への理解を深めました。

お取引先の活動改善への支援「お取引先向け説明会」お取引先向け説明会

紛争鉱物への対応

富士通グループは、紛争鉱物注1にかかる企業の責任を重要なCSR課題の1つととらえ、お客様やお取引先と連携して、調達活動におけるサプライチェーンの透明性の確保と責任ある鉱物調達の実践に取り組んでいます。2016年度は、お取引先に対する調査、新たなお客様からの問い合わせに対する回答、コンゴの紛争資源問題研究者との情報交換、JEITAの責任ある鉱物調達検討会への参加による情報収集などの活動を行いました。

(注1)紛争鉱物:
その採掘や取引が武装集団の資金源となり、紛争を助長している、あるいは人権侵害、労働問題などと密接に関連している鉱物のこと。
米国「金融規制改革法」では、コンゴ民主共和国および隣接国で産出される鉱物のうち、タンタル、錫、金、タングステン、その他米国国務省が判断する鉱物を紛争鉱物とし、米国上場企業に対して、紛争鉱物を使用する場合の米国証券取引委員会(SEC)への報告義務などが定められた。

グリーン調達、情報セキュリティ、BCM

グリーン調達の推進

富士通グループは、地球環境に配慮した部品・材料や製品の調達に関する基本的な考え方を「富士通グループ グリーン調達基準」にまとめ、お取引先とともにグリーン調達活動を推進しています。また、「サプライチェーンにおけるCO2排出量削減の取り組み」にも取り組んでいます。具体的には、お取引先に自社のお取引先(富士通グループから見て2次のお取引先)へCO2排出量削減を呼び掛けていただくよう要請しています。富士通グループは、サプライチェーン一体となった環境負荷低減活動を推進しています。

情報セキュリティ対策の推進

富士通グループは、2015年12月に経済産業省および独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表した「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に基づき、お取引先とともに「情報セキュリティ事故撲滅」を掲げ、情報セキュリティ事故の予防、再発防止のための教育・啓発・監査・情報共有などの施策を継続的に実施しています。

近年では、クラウドなどの外部サービスやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の業務利用が拡大傾向にあり、スマートフォンやタブレットPCなどのスマートデバイスの使用機会も急増しています。メール誤送信、PCやスマートデバイスの盗難・紛失だけでなく、内部犯行、サイバーテロなどの新たな情報漏えいリスクをも抑止する必要があります。こうした現状を踏まえ、お取引先に業務を委託する際には、オフショア開発などの海外のお取引先も含め、富士通と同レベルの情報セキュリティ管理、個人情報の取り扱いを規定し、教育・啓発を推進しています。さらに、お取引先の情報セキュリティに重大な問題が発覚した場合は、直ちに是正活動を実施し、改善が見られない場合には、取引の見直しなどの対策を行います。

2016年度の主な取り組み
取り組み 参加社、実施社数
情報セキュリティ研修会(2016年10~11月)
(開催地:仙台、東京、川崎、千葉、名古屋、大阪、高松、福岡、沖縄)
約900社/約1,200名
情報セキュリティ対策状況の書面調査(2017年2月~3月) 約1,600社
情報セキュリティ対策状況の監査(立入調査)(2016年4月~2017年3月) 約190社
※お取引先に対し、状況調査/教育/監査を繰り返し実施することが、無事故を維持する活動の根幹です。

サプライチェーンBCMの強化

大規模災害など不測の事態においても製品・サービスを安定的に供給するためには、サプライチェーン全体のBCM(事業継続マネジメント)強化が不可欠である、という考えの下、2007年度からお取引先のBCM能力向上を継続的に支援しています。

毎年実施しているBCM取り組みに関する調査について、2016年度は、一部グループ会社の自己調達分を含むお取引先854社(2,203拠点)に対して実施しました。回収した延べ2,194拠点分(9月30日時点)の回答については分析を行い、お取引先へフィードバックしています。当初、この調査には当社独自フォームを使用していましたが、2013年度にJEITAの資材委員会傘下に検討分科会が設けられ、セットメーカーと部品メーカーによる業界としての標準化が始まりました。当社も当分科会に参画し、お取引先に求められる供給責任にフォーカスした、調達視点でのリスク管理事項を網羅した調査フォームの策定を進めました。2014年9月に完成したフォームが一般公開され、当社も2014年度の調査から活用しています。

また、ソリューション関連の主要お取引先約250社に対しても毎年調査を実施しており、分析のうえフィードバックしています。

お取引先とのコミュニケーション

ビジネスミーティング

富士通グループでは、前述のお取引先評価制度(SPR)において、主要なお取引先約200社を中心に、経営層が対話形式で評価結果をダイレクトにフィードバックするとともに、ビジネス展望や調達戦略を説明するビジネスミーティングを開催しています。2016年度は51回実施しました。ビジネスミーティングでは他の評価項目と合わせてCSRの項目についてもフィードバックし、当社の基準に満たないお取引先には、改善を要請しました。

また、ソリューション関連のお取引先に対しても、2004年に定めた評価制度を2013年度に一部改定し、約1,300社の評価を実施しています。中でも主要なお取引先約250社については、その結果をフィードバックしました。

お取引先懇親会

お取引先懇親会お取引先懇親会

富士通グループは、1997年からお取引先懇親会を開催しています。懇親会では、社長から富士通の事業概況説明、購買担当役員から調達戦略を説明しています。また、富士通の事業に対して顕著な貢献のあったお取引先に感謝状を贈呈し、パートナーシップの強化に努めています。

2016年度は2017年1月に懇親会を開催し、国内外のお取引先約340社から、約630名にご参加いただきました。本お取引先懇親会におきまして、お取引先のお取引先に遡ったCSR活動の展開についても要請しました。

調達コンプライアンスの徹底

調達部門教育

富士通グループは、調達部門の担当者に対し、教育や研修などを通じてCSRに配慮した調達活動を行うよう周知・徹底しています。2016年度は、CSR調達、グリーン調達のほか、下請法や派遣法などのコンプライアンスや、リスク管理(BCM活動)について教育を実施しました。2017年度においても同様の教育を継続し、調達担当者のCSRへのさらなる意識向上を目指します。

お取引先コンプライアンスライン

富士通グループは、2009年8月からお取引先コンプライアンスラインを設置しており、富士通の調達活動におけるコンプライアンス違反行為やその疑念がある行為に関する通報を受け付けています。社内・社外のそれぞれに窓口を設けて、通報いただいた内容の事実関係を確認、調査のうえ、速やかに対応しています。

なお、富士通が通報いただいた方やそのお取引先に対して不利益な取り扱いをすることは、内部通報規定で禁止しています。

また、反社会的勢力による被害を防止する(活動の助長もしない)ために、お取引先との契約書に反社会的勢力などの排除条項を明記しています。富士通グループはお取引先を含め、反社会的勢力との関わりを一切持ちません。