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コンプライアンス

コンプライアンス推進活動

富士通グループでは、「内部統制体制の整備に関する基本方針」に基づき、取締役会に直属するリスク・コンプライアンス委員会(委員長:代表取締役社長)が、グループ全体のコンプライアンスをグローバルに統括しています。リスク・コンプライアンス委員会は、Chief Risk Management & Compliance Officer(CRCO)を任命し、コンプライアンスに関する委員会の方針や決定の実行に当たらせるとともに、グローバルコンプライアンスプログラムを整備し、下部委員会として各リージョンに設置されたリージョン・リスク・コンプライアンス委員会とも連携することで、グループ全体でのFUJITSU Way「行動規範」の認知度向上とその遵守を図っています。

グローバルコンプライアンスプログラムの運用状況については、リスク・コンプライアンス委員会、リージョン・リスク・コンプライアンス委員会で定期的に確認し、取締役会に報告しています。

行動規範の内容

FUJITSU Wayにおいて、富士通グループの全社員が遵守する事項である「行動規範」を次のとおり示しています。

Fujitsu Way Code of Conduct (行動規範)

また、富士通では、FUJITSU Wayの行動規範を詳細化し、富士通グループに所属する全世界の社員が法令を遵守し行動する手引きとして作成したGlobal Business Standards(GBS)を20カ国語で展開し、富士通グループで統一的に運用しています。

行動規範の詳細解説「Fujitsu Way Code of Conduct Global Business Standards」

経営者の取り組み

富士通では、社員へのメッセージ発信など、経営者がコンプライアンスに取り組む意思表示を積極的に継続的に行うことにより、富士通グループ全体における行動規範およびGBSの浸透・実践を図っています。

2016年度においては、電力会社様向け通信機器の取引に関する談合事件を受け、社長自らが国内の全社員向けに、談合・カルテルをはじめとするコンプライアンス違反からの決別を改めて宣言するメッセージを繰り返し発信しました。また、担当役員も、国内の各営業拠点を訪問し、コンプライアンスを徹底する意思を直接社員に伝えるなど、組織風土の改善に取り組みました。

一方、海外においても、各リージョン長や各グループ会社の経営層より、コンプライアンスと不正を許容しない企業文化(ゼロ・トレランス)の重要性を説くメッセージを継続的に発信しています。2016年12月には、国連が提唱する「国際腐敗防止デー」(12月9日)に合わせ、腐敗防止にかかるメッセージを海外4リージョンで一斉に発信しました。

グローバルコンプライアンスプログラムの推進

富士通では、FUJITSU Way行動規範およびGBSの浸透・実践を図るために、「グローバルコンプライアンスプログラム(GCP)」を策定し、グループ全体のグローバルな法令遵守体制の維持・向上に取り組んでいます。GCPでは、様々なコンプライアンスに関する活動を5つの柱として体系的に再整理し、当社が継続的に取り組むべき事項を明確化するとともに、富士通のコンプライアンス体制・活動への理解促進を対外的にも図っています。

各リージョンでは、これに基づき各国・地域の法制度、政府機関の指針などを踏まえ、様々な施策・取り組みを実施しています。

グローバルコンプライアンスプログラム

1.規程および手続の整備

富士通グループにおいては、富士通グループ規定を含む様々な社内規定を整備しています。

富士通と国内グループ会社においては、コンプライアンスの徹底と企業価値の持続的向上を図るため、リスク・コンプライアンス委員会の承認に基づき、コンプライアンス規程を制定し、国内グループ会社へ展開しています。特に、ビジネスに与える影響が大きい独占禁止法、贈収賄、反社会的勢力の分野については、上記規程の下、より具体的な細則とガイドラインを制定しています。

一方、海外グループ会社においても、富士通グループとして整備すべき最低限の社内ルールを、リスク・コンプライアンス委員会の承認に基づき、グローバルガイドラインとしてまとめ、各国の法律・文化・慣習などを踏まえたうえで、海外グループ各社の社内規定に取り入れています。上記コンプライアンス規程に相当する海外グループ会社向けGeneral Compliance Guidelinesを発行するとともに、競争法に関するグローバルガイドラインや、公務員への贈答・接待、取引先デューデリジェンス、ファシリテーションペイメントなど、贈収賄防止に関する各種ガイドラインも発行しています。また、腐敗リスクが高い地域での取引先デューデリジェンスの徹底を図るために、手続のオンラインシステム化を行い、欧州、アジア、オセアニア、北米の主要な海外グループ会社において運用しています。

2.トップコミットメントおよびリソース確保

前述のとおり、富士通では、社員へのメッセージ発信など、経営者がコンプライアンスに取り組む意思表示を積極的に行うことにより、グループ全体における行動規範およびGBSの浸透・実践を図っています。

また、日本、EMEIA、Asia、Americas、Oceaniaの各リージョンにコンプライアンス業務に従事する責任者を配置し、富士通グループ各社におけるリスク・コンプライアンス責任者とグローバルなネットワークを形成し、GCPの実行体制を確保しています。

海外グループ会社については、各社のコンプライアンス責任者を中心に招集し、GCPの実行に関する本社の方針共有と協議を実施する「Global Compliance Forum」を、富士通と国内グループ会社については、各社のリスク・コンプライアンス責任者を招集し、リスクマネジメントおよびコンプライアンス関連の最新状況およびノウハウを共有するための「リスク・コンプライアンスセミナー」を開催しています(年1回)。

3.教育およびコミュニケーションの実施

富士通グループでは、FUJITSU WayおよびGBSの浸透・実践を図るために、富士通グループの役員・社員に対して、様々な教育および周知活動を継続的に実施しています。

FUJITSU Wayの行動規範を記したスモールカードを社員に広く配布し、お客様やお取引先への応対や日々の業務で判断に迷った際に、行動規範をすぐに確認できるようにしています。

富士通と国内グループ会社の役員に対しては、毎年、社外弁護士や法務・コンプライアンス部門によるコンプライアンス教育を実施しています。また、新任の管理職に対しては、行動規範やコンプライアンスの重要性、典型的な事例や判断が難しい事例を社内講師が解説する社内研修を定期的に開催しています。

e-Learning「富士通グループのコンプライアンス~カルテル・談合/贈収賄編~」画面e-Learning「富士通グループのコンプライアンス~カルテル・談合/贈収賄編~」画面

2016年度は、富士通および国内グループ会社の全社員に対してe-Learning「富士通グループのコンプライアンス~カルテル・談合/贈収賄編~」を実施しました(目標受講率100%。2017年3月時点:富士通受講率97%、国内グループ会社継続開講中)。内容も従来のものから全面的に刷新し、当社の独占禁止法違反事案の再現ドラマ導入など、臨場感あるプログラムとすることで、教育効果を高めています。また、公共ビジネスの担当部門を中心とする営業部門向け集合教育を延べ3,700人超に対して、実施しました。

海外グループ会社の社員に対しても、各国の法律や慣習・ビジネスの実態を踏まえた教育を実施しています。2016年度は、GBSの周知徹底とカルテル防止に関する理解を深めるためのe-Learningを20カ国語で51カ国の海外グループ会社に提供しました。また、2016年9月に韓国で公職者の不正・腐敗を防止するための法律が新たに制定されたことから、韓国のグループ会社向けに贈賄に関する集合教育を実施するなど、リスクの高い拠点または部門を対象とした集合教育を適宜実施しています。

今後も、これらの活動に引き続き取り組んでいくとともに、カルテルや贈賄の防止などに重点を置いた集合教育を行うなど、さらなる教育・周知活動の充実を図っていく予定です。

4.インシデントの報告および対応

(1)内部通報窓口の設置

富士通グループにおいては、グループ全社員(退職者、出向者、契約社員、嘱託社員、派遣社員などを含む)からの内部通報・相談を受け付ける窓口を社内外に設置し、「コンプライアンスライン/FUJITSU Alert」として運用しています。一部の国内外グループ会社においても個々に内部通報制度を整備し、運用しています。これらの内部通報窓口については、Webサイトやポスター、連絡先を記載したスモールカードの配布により社員に周知を図っています。なお、海外からの通報については、20カ国語で24時間365日受け付けています。

また、「お取引先コンプライアンスライン」を設置し、富士通と国内グループ会社が直接、物品・サービス・ソフトウェアなどを調達しているお取引先からの通報を受け付けています。

コンプライアンスライン/FUJITSU Alertとお取引先コンプライアンスラインにおいては、通報を理由として通報者に対する不利益な取り扱いを行うことを一切禁止するとともに、通報者が特定されることのないよう、情報の取り扱いには細心の注意を払っています。調査の結果、問題が認められた場合には是正し、再発防止策を講じています。

内部通報制度

(2)リスク・コンプライアンス委員会への報告

コンプライアンス違反が現実に発生した、または発生する兆候を認知した役員および社員は、直ちにリスク・コンプライアンス委員会へ報告し、かつ、部門長があらかじめ定めた報告体制に従い報告を行うよう、リスクマネジメント規程にて定めています。

また、重要なコンプライアンス問題の対応状況については、定期的にリスク・コンプライアンス委員会や取締役会に報告しています。

5.モニタリングおよび見直しの実施

リスクアセスメントや監査などの活動を通じて、GCPの実効性の確認を定期的に行い、GCPの継続的な改善を図っています。

富士通においては、昨年度、新たに独占禁止法の遵守状況確認のための監査計画の検討を開始しており、今後、社外専門家の意見も採り入れながら、より効果的な監査プログラムとして実行していきます。

海外においては、腐敗リスクが高い国・地域のグループ会社などを主な対象として、本社コンプライアンス部門が現地を訪問し、役員・社員へのインタビュー、社内規定および業務プロセスの確認などを通じて、現地ビジネスに内在するコンプライアンス上のリスクを分析し、実際のリスクの内容や程度に合わせた対策の立案と実行支援を行うリスクアセスメントを継続的に実施しています。

なお、リスクアセスメントおよびGCPの実施状況については、定期的にリスク・コンプライアンス委員会やリージョン・リスク・コンプライアンス委員会、そして取締役会に報告しています。

コンプライアンス問題への対応

富士通は、2016年7月に東京電力株式会社向けの電力保安通信用機器の受注調整に関し独占禁止法違反が認定され、排除措置命令および課徴金納付命令を受けたこと(以下、東京電力事案)に続き、2017年2月には中部電力株式会社向けハイブリッド光通信装置および伝送路用装置の取引についても独占禁止法違反の認定を受けました。

富士通の中部電力株式会社担当の営業担当者は、東京電力事案の発覚前からすでに他社との受注調整を取りやめていましたが、富士通は、東京電力事案の発覚後、取締役会の決議のもと直ちに社内調査を実施し、中部電力株式会社との取引でも同様の受注調整があることを発見しました。これを受けて、富士通は取締役会の承認を得て、直ちに課徴金減免申請を行い、2017年2月に上記の認定を受けました。

直ちに課徴金減免申請を行ったことにより、当社は課徴金の全額免除を受けるとともに、排除措置命令の発令も免れることになりましたが、このような事態を招いたことを改めて深く反省し、皆様に多大なご心配をおかけしていることをお詫び申し上げます。

富士通では、違反に関与した社員を懲戒に処するとともに、取締役会の決議に基づき、会長および社長を含む関係役員7名に対し役員報酬の減額処分(月額報酬10~30%を3カ月減額)を行いました。

また、東京電力事案の発覚後直ちに、社長自ら、全役員・社員に対し、談合・カルテルの根絶を宣言しており、以降も、社長自身がメッセージを全役員・社員に繰り返し伝えるとともに、担当役員もトップダウンでコンプライアンスを徹底する意思を社員に周知しています。加えて、全役員・社員および国内外グループ各社に向けて、前述のようなコンプライアンス教育を実施しています。

さらに、国内では、GCPの実効性を確保することを目的として、公正取引委員会の「企業における独占禁止法コンプライアンスに関する取組状況について」に基づき「国内コンプライアンス・プログラム」を整備しました。本プログラムでは、「社内研修」「監査」「有事対応力」を重点施策として掲げ、談合させない環境づくりに取り組んでいます。

今後も、継続してこれらのプログラムに基づき、コンプライアンスに関する取り組みを強化しながら、早期の信頼回復を目指して再発防止の徹底に努めます。

安全保障輸出管理への取り組み

国際的な平和・安全の維持という観点から、大量破壊兵器や通常兵器の開発・製造に転用される可能性がある貨物・技術の輸出・移転については、国際的な安全保障輸出管理の枠組みによって管理されています。わが国でもその枠組みの中で「外国為替及び外国貿易法」(「外為法」)の下、安全保障輸出管理規制が実施されています。

富士通においても、「FUJITSU Way」の行動規範の1つ「法令を遵守します」にしたがって、外為法だけでなく「域外適用」される米国輸出管理規則(EAR)に則った安全保障輸出管理推進を基本方針とする「安全保障輸出管理規程」を制定し、その徹底に努めています。

管理体制としては、代表取締役社長を安全保障輸出管理の最高責任者に、法務・コンプライアンス・知的財産本部安全保障輸出管理室を推進組織として体制整備し、すべての貨物輸出・海外への技術提供について該非判定と取引審査(仕向先国・地域、用途、顧客の確認)を実施し、必要な輸出許可を取得したうえで輸出を行っています。また、法令違反発生時には速やかな報告を行うことを上記「安全保障輸出管理規程」において定めています。業務遂行に際しては、輸出管理規制を管轄する経済産業省とも緊密に連携しつつ、法令違反など「漏れ」のない管理の徹底に努めています。この安全保障輸出管理における社内制度を維持・継続していくために、定期的な監査および役員・社員に対する輸出管理教育を継続しています。2016年度は定期内部監査として社内30部門に対して監査を実施し、社内運用の適切な実施の確認および改善指導を行いました。

国内外のグループ各社に対しては、適切な安全保障輸出管理に向けた規則の制定や体制の確立について指導するとともに、教育支援、監査支援、グループ間情報交換会の開催などの活動を行っています。2016年度は、国内グループ会社64社の全社員に対して全社e-learningを実施し、約44,000人が受講しました。また、安全保障輸出管理室が東アジア・東南アジアのグループ会社7社を訪問して安全保障輸出管理における監査・教育・体制強化支援を実施しました。また、2013年度より全世界の海外グループ会社に対し、20カ国語によるe-Learningで安全保障輸出管理基礎教育を展開しています。