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Fujitsu

Japan

革新的な「6次元メッシュ/トーラス」ネットワーク技術

Tofuインターコネクト(6次元メッシュ/トーラス結合)

8万個以上のCPUが搭載されている、とてつもなく大きなシステムであるスーパーコンピュータ「」では、CPU間で計算結果等のデータをやり取りするためのネットワークが、とても重要な役割を果たします。「京」では、8万個以上のCPU間を相互に接続するネットワーク(インターコネクト)に、「6次元メッシュ/トーラス」という革新的な構成を持たせました。

CPU同士がいかに速くデータをやり取りするか

6次元メッシュ/トーラス(概念模型)

「京」のCPUは短時間に非常に多くの計算をすることができます。計算途中にはCPU間でデータをやり取りする場合がありますが、このデータのやり取りが遅いとCPUが持つ高い計算能力を使い切ることができません。「京」のネットワーク「6次元メッシュ/トーラス」は隣り合うCPUとの通信経路が多いため、CPU間のデータ通信を最短ルートで、短時間に実施するように設計されており、世界最高速クラスのCPUの計算能力を余すところなく引き出すネットワークとなっています。

CPUの故障を素早く発見し、データの流れを交通整理

「京」が常に最高性能を維持するには「故障しにくい」ことはもちろん、仮に一部が故障しても全体への影響を最小限にとどめることが重要となります。「京」では、CPU間のネットワークに代替経路を設け、1つのCPUが故障しても、これを回避してデータのやり取りを継続する仕組みを備え、計算処理が止まることがないように作られています。

常にCPUを最大限に有効活用するマネジメント機能

「京」では、多くの人からの計算(ジョブ)を同時に処理することを想定しています。それぞれのジョブに対し、「京」が持つ8万個以上のCPUの中から処理内容に応じて、必要なCPUを適宜割り当てて処理します。たくさんあるジョブにCPUの割り当てを行う際、できるだけ多くのジョブにCPU間で不要なデータ通信が生じないよう、適切に効率よくCPUを割り当てることが重要です。「京」では、ジョブ管理のソフトウェアがそれぞれのジョブをCPUへ割り当て、またその処理順序を制御します。これは8万個以上ある小部屋から成る、大きな倉庫に、多数の形と大きさが異なる箱(=異なる内容のジョブに割り当てられたCPU群)を効率よく詰め込みたい時、多くの箱を倉庫の空きスペースを最小限にするよう、隙間なく効率的に詰め込む作業に似ています。「6次元メッシュ/トーラス」ネットワークでは、隣り合うCPUとの通信経路が多いため、割り当てるCPU群の箱の形状を柔軟に変えることが可能です。つまり、複数のジョブをCPU群に割り当てる際、領域の取り方が柔軟にできます。

「京」では「6次元メッシュ/トーラス」の持つ、これらの特徴によって、8万個以上のCPUの持つ計算パワーを余すことなく利用することができます。

なぜ必要なの?

富士通の挑戦

お答えします スパコン Q&A

注 : 「京」は、理化学研究所の登録商標です。