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事例紹介 明治大学 様

医療・教育 営業・サービス

アクティブ・ラーニングを地域創生に活用 明治大学と大船渡市の共創で地域の活性化と学生の成長を図る

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明治大学様ではゼミでの地域共創型PBLにフィールド・イノベーションを活用。大船渡市の食品加工業者の強みを発見するため、東京にいる学生と大船渡で調査をしている学生がデジタルカードセッションによるワークショップでアイデアを出し食品加工業者に提案しました。

【 課題と効果 】
  • 地域課題の解決に貢献できる地域共創型PBLを実現すること
  • 現地に直接訪問できない学生も一体となり学びに参加すること
→
  • ゼミ活動にフィールド・イノベーションの手法を活用し、地域産業に寄与する施策を導出
  • デジタルカードセッションによる遠隔地ワークショップで距離を越えたコラボレーションを実現

地域課題の解決に向けた「地域共創型PBL」に着手

明治大学 理学博士 法学部専任教授 サービス創新研究所 所長 社会イノベーション・デザイン研究所 副所長 阪井 和男氏

明治大学
理学博士
法学部専任教授
サービス創新研究所 所長
社会イノベーション・デザイン
研究所 副所長
阪井 和男氏

「権利自由、独立自治」の建学の精神に基づき、次世代を担う人材を育成している明治大学。同大学では、学生が能動的に参加する「アクティブ・ラーニング(AL)」型の授業を推進中だ。「私は以前からワークショップなどを中心とした授業を行っており、2011年からは岩手県大船渡市の復興支援をテーマに様々な活動を行ってきました」と語るのは、法学部教授の阪井 和男氏。今回、阪井ゼミでは、ALをさらに進め、その一手法である「PBL」(Project/Problem based Learning)を導入。

阪井氏はその背景を「以前からALの一環として、大船渡市で開催される夏祭りや、東日本大震災の復興のお手伝いをしていました。最近では被災地の復興も進んでいますので、我々の活動も次の段階に進む必要があります。ちょうど大船渡市から『今度は学生と一緒に地元企業の課題を解決して欲しい』と提案を受けたこともあり、明治大学と大船渡市で協定を結んだのを契機に、『地域共創型PBL』に取り組もうと考えたのです」と説明する。

地域共創型PBLにフィールド・イノベーション手法を活用

今回の地域共創型PBLでは、富士通のフィールド・イノベーションの手法を取り入れた。阪井氏は「地域課題に関わる活動は現地によって状況が異なるため、汎用的な方法論が作りにくいのですが、相手ごとに事情が違うという点では、フィールド・イノベーションによる企業の業務改革も同じです。この手法を応用すれば、多種多様な活動の土台を築けるのではと感じました」と話す。

デジカによる遠隔地ワークショップ(大船渡側)- 大船渡市と東京のキャンパスを結んだ遠隔地ワークショップを実施。現地の 映像とデジカの機能を組み合わせることで、距離を越えたコラボレーションを 行うことができた。 (画面左側が遠隔地で共有しているデジカ画面、画面右側が東京会場の映像)

具体的な活動テーマには、「大船渡市の食品製造加工業の強みを発見する」と設定。阪井ゼミではその手始めとして、富士通のフィールド・イノベータ(以下、FIer)の支援を受けながら事前調査を開始した。40名のゼミ生をいくつかのグループに分け、出版物やWebサイトで公開されているデータ、都内にある大船渡市のアンテナショップ「三陸SUN」の売上データ、店舗スタッフや来店客、知人・家族、街頭の声などを収集。さらに、Produc(t 商品)・Price(価格)、Promotion(宣伝)、Place(流通)の4つの視点で整理する「4P分析」を実施した。ゼミ長の坂本 雄大氏は「ビジネスの現場で使われているマーケティング手法を学べたのは大きな収穫でした。おかげで私自身も、『物事を多角的に捉える』ことを心掛けるようになりました」と語る。

明治大学 阪井ゼミ ゼミ長 坂本 雄大氏

明治大学
阪井ゼミ ゼミ長
坂本 雄大氏

明治大学 阪井ゼミ 副ゼミ長 田中 しおり氏

明治大学
阪井ゼミ 副ゼミ長
田中 しおり氏

また、FIerから伝授された様々な可視化技法も大いに役立った。副ゼミ長の田中しおり氏は「従来は夏祭りのお手伝いをしていたので、新しいテーマにゼミ生はどうしてよいかわかりませんでした。インタビューやアンケート、現場観察の手法などを事前に学べたのは大変参考になりました。こうした知識が身に付いたことで、順序立てて進められました」と実感を語った。

大船渡と東京をつないだ遠隔地ワークショップを実施

大船渡市 企画政策部 新産業戦略室 主幹 山口 秀樹氏

大船渡市
企画政策部
新産業戦略室 主幹
山口 秀樹氏

分析された調査結果を基に後日、ゼミ生の一部が大船渡市の食品製造加工業者へ赴き、現地調査を実施した。調査に同行した大船渡市の山口 秀樹氏は「地元業者3社に快諾を頂き、加工現場体験やインタビューなどを行いました。特に印象的だったのが、『収益を伸ばすよりも、お客様とのつながりを深めたい』という声が聞かれたこと。これは、普段企業調査を行っている我々でも得られなかった意見なので、驚きました」と語る。

こうして現地調査を担当したゼミ生は、東京に残ったチームと調査結果を共有・整理。この遠隔地ワークショップで威力を発揮したのが、富士通のICTツール「デジタルカードセッション」(以下、デジカ)だ。大船渡・東京間で画像による対話が行え、その場で浮かんだ発想などをデジカ上に付箋として貼り付けることができる。これにより、全員がその場に居るのと同様に議論を進められた。

事前調査と現地調査で施策を導き出す -今回の地域共創PBLでは、まず事前調査の結果を4P 分析し、さらに現地調査も実施した上で戦略・施策の立案 を行っている。現地生産者へは、寸劇や紙芝居などを 用いて具体的にイメージがわきやすいように提案した。

「費用や時間の問題もありますので、学生全員が現地に行くのは難しい。しかし、デジカを活用すれば、東京にいても、大船渡に行った学生と情報共有できます。大学の研究教育活動においても、ICTは非常に有用と感じました」と阪井氏は語る。

遠隔地ワークショップでは、現地生産者や大船渡市職員、FIerも一緒に参加し、調査結果の報告や施策立案に向けたアイデア出しなどを行った。これにより抽出されたアイデアは25件。採用されたものの中には、現地調査に携わらなかった東京チームのアイデアもあった。

学生ならではの施策は現地生産者からも高評価

施策立案のフェーズでは、FIerから学んだ「消費者行動モデル」が大いに役立った。坂本氏は「ターゲットを年代や性別、家族構成に分け、気づく・調べる・注文する・食する・共有するという各ステップで、どのような戦略が考えられるかグループで討議しました。自分とは違う環境の消費者を想定する難しさはありましたが、活発に意見を出し合えました」と振り返る。

その結果、名産品の「ぬか漬けさんま」等を"弁当の素材に用いる"、"知名度の向上にSNSを活用する"といった学生ならではの施策を創出。これを学生が寸劇や紙芝居、映像などにして、大船渡市への提案を行った。「我々は自宅で食べることを想定していたので、お弁当という発想はなかった。学生からの提案に生産者からも感謝の声が上がっています。当市では、これをきっかけに『おいしい「食」づくり研究開発事業』のテーマとして取り上げることとなりました。本事業を地域活性化に役立てるだけでなく、その結果をまた学生にフィードバックしていきたいですね」と語る山口氏。「従来のPBLでは学生の学びが主体となり、地域への貢献までに至らないことも多い。今回の取り組みは、大船渡市にとっても特別なものになりました」と続けた。

もちろん、学生が得たものも大きい。田中氏は「こうした活動においては、事実をとことん調査することが重要だと実感できました。また、『売上よりも人とのつながり』というお話を伺ったことで、相手の希望やニーズと自分たちの考え方とのギャップに気づきました」と語る。

「生産者と学生がつながりを深められたことは、当ゼミにとっても大きな財産になりました。新たな交流活動基盤の立ち上げを支援してくれたFIerに感謝しています。現在は大船渡市だけでなく、富山県魚津市など他の地域でも同様の活動を展開しているところです。この活動が、今後も学生が地域の問題を考えるきっかけにできればと考えています」と展望を語る阪井氏。今回のFI活動の成功により今後の地域共創型PBLの取り組みや、明治大学のアクティブ・ラーニングの推進に大きな弾みが付きそうだ。



お客様概要プロフィール

明治大学 様

設置:1920年
学部・学科:10学部28学科
学生数:32,890人
URL:https://www.meiji.ac.jp/Open a new window

FIer

今回のプロジェクトを通して

(左から)有馬 淳、首藤 好秋、大橋 修一、木村 剛美スマホ世代の学生の皆さんとの活動を通じて、我々FIerにもさまざまな気づきが毎回あり、色々な刺激を受けました。その結果、映像による提案方式を思いつくなど、まさに学生の皆さんとのコラボレーションから生まれた授業となりました。学生からは「普段の授業では経験できないとても貴重な体験でした」などの感想や、現地生産者からも高い評価をいただくことができました。
本活動は、阪井教授のFI活動に対する深いご理解と、大船渡市および現地生産者との強い信頼関係の上に、学生の皆さんの地域活性化への主体的な取り組みがあって成功できたと考えております。

【導入事例(PDF版)】

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[2018年3月 公開]

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