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事例紹介 仙台市 様

公共 人事・総務・経理

超過勤務の削減を目指し給与業務を改善 市役所の働き方改革を進める大きな一歩に

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仙台市様では、富士通のフィールド・イノベーションを活用し、職員の超過勤務を可視化し、業務プロセスとシステムの両面から超勤時間削減に向けた施策を展開。業務フローの見直し等のクイックウィン施策だけでも約20%が改善するなど、成果が出始めています。

【 課題と効果 】
  • 震災後の対応や職員の減少などにより、超過勤務が増加していた
  • 各業務を効率化したいが現状を正しく把握できていなかった
  • 各業務システムが分断されており、データ連携に人手を介していた
→
  • クイックウィン施策
    (想定超勤削減効果:14%)
    • 作業手順の見直し
    • 他部門の業務精度向上に向けた取り組み
  • 中長期施策の立案
    (想定削減効果:42%)
    • プロセスの見直し
    • 制度の見直し
    • システムの見直し

職員の超過勤務削減に挑む

東北唯一の政令指定都市であり、歴史と伝統の街としても知られる宮城県仙台市。東日本大震災で大きな被害を受けた同市では、復旧・復興に向けた歩みを着実に進めている。

仙台市 総務局長 加藤 俊憲氏

仙台市
総務局長
加藤 俊憲氏

そうした中、大きな課題となっていたのが、職員の超過勤務増加である。総務局長の加藤 俊憲氏は「震災後の市民の転入増加や職員の減少などに伴い、職員の超過勤務が増加。働き方改革の機運が高まる中、当市としてもこうした状況を改善することが課題となっていました。しかし、超勤増加の原因が、復旧・復興対応による一時的なものなのか、それとも業務の構造的な問題なのかが掴めず困っていました」と振り返る。

この問題を解消すべく導入されたのが、富士通のフィールド・イノベーションだ。加藤氏はその理由を「客観的な第三者の視点で業務を可視化できれば、改善・改革に向けた道筋が付けられるのではと考えたのです」と語る。

業務フローとシステムに課題を発見

今回の活動のターゲットとして選ばれたのは、市役所内でも超過勤務が多かった総務局労務課の給与係である。2016年9月、プロジェクトを担当したフィールド・イノベータ(以下、FIer)は、早速同部門の可視化に着手。業務フローを洗い出すと同時に、個々の作業に掛かる時間を計測した。その結果、申請書などの確認作業に多くの時間を費やしていることが判明。たとえば給与支払報告書処理では、全作業時間の約9割が提出元の部門との確認作業で占められていた。

労務課長の横野 幸一郎氏は「まさか400時間以上が確認作業に費やされていたとは思いませんでした。業務の現状が数値として示されたことで、これを改めないといけないという意識が高まりました」と語る。

また、業務を支えるシステムにも問題があった。たとえば給与事務では、人事、総務などの部門と情報をやりとりするが、それぞれの業務システムが連携されておらず、人手でカバーしていた。

仙台市 総務局 人材育成部 労務課長 横野 幸一郎氏

仙台市
総務局 人材育成部
労務課長
横野 幸一郎氏

プロセスの問題(給与支払報告書処理フロー) -業務フローと作業時間を分析した結果、給与支払報告書処理では、実に全作業 時間の約9割が確認作業で占められていた。

仙台市 総務局 人材育成部 労務課 給与係 主事 工藤 寛己氏

仙台市
総務局 人材育成部
労務課 給与係 主事
工藤 寛己氏

給与係の工藤 寛己氏は「両システムの情報を一致させるには、担当者による確認や手入力での補完が必須。また、給与・人事システム間のデータ受け渡しが記録メディアで行われており、他のサブシステムからのデータ取り込みも、一度別のプログラムを経由させる必要がありました」と語る。システムでデータ連携できれば、こうした作業は行わずに済む。

同市では、これらの可視化結果を基にワークショップを実施し、改善に向けた施策を探っていった。

現場の職員主導で改善施策を検討

ワークショップでは、FIerの支援を受けながら、給与係の職員が交代でファシリテータを務めた。横野氏はその狙いを「自主的な活動を定着させるには、職員だけでも取り組みを進められるようにする必要があります。また、ファシリテータ役を担当すれば、改善に対する意識の向上や、若手職員のスキルアップにも役立つと考えました」と説明する。

さらに、議論にあたっては、明るく話しやすい雰囲気作りも心掛けたと続ける。「とにかくアイデアを出すことが大事。ダメ出しの場になってしまったのでは、柔軟な発想は生まれてこない」と語った。

工藤氏はその効果を「従来の研修や会議などでは、受身になりがちでした。しかし今回は、可視化されたデータを基に議論を進めていたので、経験の長い人に対しても意見が言えました」と振り返る。

議論の過程では、新たな気付きや発見も多かった。当時、行財政改革課から活動に参加した市川 寛道氏(現・災害援護資金課係長)は、「非常に驚かされたのが、職員自身が大変だと感じている作業よりも、実は関係部門のちょっとした不注意がボトルネックになっていたケースが多かった点です。事実に基づいて検討したことで、議論が発散せず的確に改善ポイントを絞ることができました」と語る。

長年にわたり引き継がれてきた業務は、当たり前と感じがちだ。このため、手間や時間が掛かっていても、問題と認識されていなかった。しかし、今回の活動をきっかけに、新たな視点でもう一度業務を見直すようになった。

仙台市 総務局 行財政改革課 主査(当時) 市川 寛道氏

仙台市
総務局 行財政改革課
主査(当時)
市川 寛道氏

市役所全体に取り組みの成果を拡大

メンバーはこうした議論を経て、約30件の改善施策を策定すぐに効果が見込めるクイックウィン施策と、中長期施策の2段階に分けて実行中だ。特に中長期施策においては、他部署を巻き込む制度やシステムの見直しまで立案できた。

クイックウィン施策では、二重チェックの廃止をはじめとする業務フローの見直しや、担当課の職員が記入内容を間違えないため記入時の注意事項を予め周知する取り組みなどを実施。「ミス防止が目的の二重チェックも、やり過ぎると過剰品質になります。また、最初から正確に記入すればチェックする必要もなくなります」と横野氏は語る。

また、別の施策として、新規採用職員の必要書類の提出時期を入庁後から入庁前に前倒ししたことで、劇的に処理時間を削減。「これも『業務は変えられる』という確信を持てたからこそ。FIerには、背中を押してもらった思いですね」と工藤氏。また市川氏も、「今回の活動は、改善・改革に不可欠なマインド作りに大いに役立ちました。私もFIerから学んだ様々な知見を、先般異動した災害援護資金課の業務改善にも活用しています」と続ける。

取り組みの成果も着々と現れ始めている。「クイックウィン施策だけでも想定時の14%よりも6ポイント高い約20%が改善できました。今後、全施策が想定通りの効果を発揮すれば、現状のほぼ半分にあたる約1,500時間の超過勤務を削減できる見込みです。また、関連部門との調整が必要なシステムの見直しについても、FIerが可視化してくれたデータによって、しっかりした根拠に基づく検討が進められそうです」と横野氏は語る。

その後2017年4月から9月の半期で、その後の独自施策の実施も含め、クイックウィン施策と中長期施策の一部を実施した結果、2年前に比較し今年度全体で約30%の超過勤務削減の見込みで、職員が交代で連続5日間の年休を取得できるところまでワークライフバランスの改善も進んでいる。加藤氏は「活動終了後に庁内で実施した報告会には、約200名もの職員が集まりました。他部門でも仕事を変えたいとの思いは強いので、今回のフィールド・イノベーション活動の成果をもっと拡げていきたいですね」と展望を述べた。

プロセスとシステムを一体で改革 -超勤時間削減に向けて業務プロセスとシステムの両面にわたる施策を展開。クイックウィン施策で早期に成果を上げると同時に、プロセスや制度、システム の見直しも中長期で進めていく。



お客様概要プロフィール

仙台市 様

面積:786.30km2
人口:1,084,616人(2017年5月1日現在)
世帯数:507,322世帯(2017年5月1日現在)
URL:http://www.city.sendai.jp/Open a new window

FIer

今回のプロジェクトを通して

(左から)中川 英之、小林 正典、齋藤 秀範活動の開始が年末の多忙時期でしたが、全庁的な超過勤務削減に向けて推進元である労務課様が改善に挑戦するということで、職員全員で「超過勤務削減に挑む」という強い意志を感じました。

活動中は、フィールド・イノベータが示す手順、手法、知見を瞬く間に吸収され、主体的 に改善施策の立案と実行をされていました。特に、改善施策毎の効果を「想定削減時間」として定量化出来た点は、労務課様にとって改善施策実行の原動力になったと感じています。

これにより、自ら新たな課題解決に向けても施策を実行し 、「働き方改革」へ向けて活動を加速していることをうれしく感じております。

【導入事例(PDF版)】

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[2018年1月 公開]

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